ハートがつくるものがたりの感想一覧

北埜とらさん
評価:☆☆☆☆☆☆

 ンンン〜青春〜っ!!高校生になって急に綺麗になった幼馴染のことライバルだと思ってたのに急に意識しちゃって……ンンン〜!! かわいい!! も〜初々しくっていいですね〜店主のおじさんじゃないですが「若いっていいなあ〜^^」ってめっちゃ思わされました、かわいいなあ。でもかわいいだけではなく、文章も非常にお上手ですし、お話も分かりやすく、しっかりと完成された作品という感じで、作者さんの技量の高さも感じました。「かわいい!うまい!綺麗!」というのが、本作を読んで第一に抱いた感想です笑。名店の味だ〜っ!!
 憧れの幼馴染を追い抜くために、同じ道を行きたかったのに、イーブイの分岐進化の所以で同じ道を行けなくなってしまった主人公。彼の心境というのは個人的には少し想像しづらいもので(私だったら追い抜きたい同級生と全て同じ道を辿りたいという発想には至らないので)、「フタバちゃんにめっちゃ依存してるのでは……?」と思うくらいでなかなか感情移入という感じにはならないのですが、でもマコトくんの心情をしっかりと丁寧に描写されておりましたので非常に分かりやすく楽しむことができました。イーブイで「タマ」までくればタマオを想像してしまいますので、エーフィのサクラと相まってブラッキーに進化したのかと思いきや、まさかのニンフィア! どうしてエスパータイプの技ばかり使うのだろうかという疑問が「エーフィにするためにエスパー技の技マシンを買い込んでいたから」という形で解消されるのがすごくありそうで面白いなと思いましたし、またリベンジマッチで「安い技マシンで覚えられる技を駆使してサクラへの対抗策を打つ」という展開になるところも、実に上手いなあ〜と膝を打ちました。いかにもバトル部の学生らしい展開で好きです。
 舞台がバトル部で、三万字小説としてはバトルの回数が非常に多いと思うのですが、どのバトルも展開が凝っているし、それぞれのバトルの中で何を読者に見せたいのか(戦法の違いですとか、それぞれの実力ですとか)というのも明確で、次へ繋がる展開もあり、全然無駄がないんですよね。どれも面白かったです。特に最後のリベンジマッチ! にほんばれ戦法を封じるとか、めいそうのお陰で不利なはずのエスパー技が拮抗するとか、くさむすびを躱せるとか、これまでの展開があったからこそというバトルになっていて、めっちゃ熱かった!! 結局リベンジマッチでもフタバちゃんとサクラのことを超えられなかったというのも、この先も共に歩んでいく二人の未来を予感させるようで好きでした。途中までは、「この子フタバちゃんに勝っちゃったらその後どうするつもりなんだろう……」と若干案じていましたが、このエンディングなら大丈夫そうですね。笑
 区切りの『☆数字→数字☆』はお題の消化数を表しているんだろうと思うのですが(ちゃんと検証していないので違ったら申し訳ない)、お題を消化してビンゴ表が埋まり、ハートが形作られていく過程が、マギアナのソウルハートが輝きを取り戻していく過程とリンクしているかのようで、これもまた上手いギミックだなあと感心します。それで『成就』で終わってるのもニヤニヤポイントですね笑。細部まで拘って作られた完成度の高い作品で、作者さんの作品にかける丁寧な愛情のようなものが伝わってきて素晴らしかったです。
 あっあと、余談ですが、

 >「フタバーっ! 今日部活ないってよ、だからっ! ……もしよかったら帰りに、いつものところで、リベンジマッチを、受けてくれないかーっ?!」

 ここからの、 

>後ろ姿がくるりと翻り、合わせた両手が大きなOKサインを作った。

 この叫び→マルッ!が、『学i校iへi行iこiうi!』の未i成i年iのi主i張っぽくてめっちゃ青春〜〜〜ッ!!!!てなりました笑!!(だいぶ昔のテレビ番組なので伝わらなかったらすみませんww)
 投稿お疲れ様でした!

ラプエルさん

作者です!
折角のビンゴ企画なので、視覚的に楽しいビンゴを作ろうと思ってハート型の作品を書いてみましたがいかがでしたでしょうか!
詳しい語りはツイッター(@lapelf_novel)でそのうち致しますので、興味のある方は是非そちらをご参照いただければと思います!

さて、ここでは小ネタをひとつだけご紹介致します…
マコトに有難いお言葉をくれた「角元ユウ」先輩、読み方を変えると「カクゲンユウ(格言言う)」になってるんですが誰かお気付きになられましたかね( ̄▽ ̄)

円山翔さん
評価:☆☆☆☆☆

 星の数の謎がまだ解けません……(あれですかね。お題をこれだけの数消化しましたよっていうやつですかね)
 結論から申し上げますと、ほっこりするお話でした。ビンゴシート内でハートを作るというお題の使い方が素敵です。赤くしたらUNDERTALEのロゴになるとか思ってたのは内緒です(内緒とは)。物語の中でも心(heart)の移ろいや迷い、ソウルハートにエネルギーを与えるという、まさにタイトルの通り、ハートがつくるものがたりなんだなぁって。
 いくつかの進化先があるポケモンあるあるなのだと思うんですよね。望んだ姿にならなくて落ち込んでしまう。そのせいで、ついつい心無い言葉をかけてしまう。でも、ずっと一緒に過ごしてきた相棒との絆は変わらない。ずっと一緒に過ごしてきた誰かを大切にしようと思えました。フタバさんとマコトさん、末永くお幸せに……

 最後のFinを成就のルビにしてるの好きです。

夜月光介さん
評価:☆☆☆☆☆

14・ハートがつくるものがたり 主張するビンゴ・2

1ビンゴ目

伝説・幻のポケモンを登場させる

マギアナ(幻のポケモン)のみ。満たしていないと考えます。
今回、この小テーマの定義がハッキリしていなかったので
こちら側で『判断』するしか無かったのが辛い所です。

大人を出す

骨董品店の店主は間違いなく大人だと思われます。

本文を一万五千字以上にする

29000文字。今回は本当に長い作品が多いですね。

劇中でポケモンバトルをする

冒頭でいきなりバトルしてます。満たしていると言えます。

劇中で日本語以外のセリフを使う

英語の格言を登場させる事で、クリアしています。

2ビンゴ目

リージョンフォームのポケモンを登場させる

リージョンフォームのキュウコンが登場しています。

劇中でポケモン以外の乗り物に乗る

作中で『自転車』に乗っています。

ポケモンを七種類以上登場させる

カイリキー エーフィ ニンフィア ナットレイ アローラキュウコン ボーマンダ マギアナ……

7種類以上はいますね。

人間の登場人物を二人以上にする

間違いなく2人以上います。

「祭り」「リンパ腺」「メーター」の三つを劇中に登場させる

リンパ腺 メーター 『お祭り騒ぎ』 全部登場しています。

ストーリー評価 70点 減点 -10 総合評価 60点

『感想』

洗練された、青春する恋物語。パズルが完成したかの様な爽快感。

総合的な完成度は、多分最高クラスだと思います。
『タイトル』と小テーマの関係性と出てくるポケモン、そしてラストまでが
実に美しい、1つの揺るぎない流れによって形成されています。
例えるならば、澄んでいて淀み1つ無い見る者を感動させる小川の様です。
恋と言うテーマと青春による行き詰まりと挫折、
なりたい自分を探してもがいている主人公の姿に魅了されました。

この作品、自分は大好きです。失敗して懸命にもがいて
それでも自分に嘘をつく事が出来ない主人公の姿に共感しています。
積み重ねてきた人生と、自分の誇りは絶対に変えられないもの。
どんな結末になったとしても意志を曲げない力強さは
ヒロインに『男らしさ』を見せたのかもしれません。

マギアナの『ソウルハート』の完成を『恋の完成』とリンクさせ、
ラストで『成就』とする一連の流れ、お見事としか言い様がありません。
1ピースも欠けていない完璧なパズルの完成に付き合った気分です。
ストーリーの構築に関しての上手さ、ポケモンや人間の『使い方』が
抜きんでており、入賞は確実だろうと思わせる程の『底が見えない実力』を
見せてもらった気がします。
他の作者さんのお手本になる……いえ自分も勉強させてもらいました。
作者が考えに考えた物語の『全力』を見せてもらったと思います。

あしゃまんさん
評価:☆☆☆☆☆

 あっっっっま!!!
 いやなんというか、こんな純粋な恋愛俺は今まで見たことないぞってぐらい純情というか……まぁそれは置いておきましょう()

 羨望という感情と恋慕の入り交じるこの微妙な感覚を見事に描ききっているなぁと思いました。それから、交換の使い方です。大切さを思い知らせるための交換、王道ではありますがだからこそ力があるというか、その後の展開の説得力に見事に寄与していて、凄いなぁとも思います。
 ビンゴの形という意匠も凄いです。

 楽しませていただきました!

BoBさん
評価:☆☆☆☆☆☆

 青春だー! 甘酸っぱいですね……! マギアナが2人の手を握らせるところとかめっちゃ好きです……! まさに恋のキューピット、そんなマギアナも可愛いですね……
 バトルによって使う技がどんどん変わっていくのが、フタバやマコトが成長してるんだなぁと感じられてとても良いですね……! 戦法にも変化が生まれるし、なるほどそういうのも面白いなぁと勉強になりました……!
 順番は前後しますがまず最初に目を引いたのがビンゴの形でした。タイトルと、ハート型のビンゴ……これはすごい、そこまで詰めてくるのか、と期待が高まりました……!
 お話の中身はもちろん、ビンゴカードの段階からこだわりの詰まった一作、ありがとうございました!

ソラさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

旅をする原作主人公とは違い、学校に通いながら生活する設定は現実世界の日常にもしもポケモンを混ぜたらこうなるのでは? といった雰囲気が感じられて好きです!
同じ条件で競り勝ちたいという事に囚われていたマコトさんがその呪縛から抜け出す成長物語のように思えて面白かったです!
タイトルとビンゴで意識しているハートをソウルハートを持つマギアナを登場させる事で違和感なく物語に混ぜている所も素敵でした。
余談ですが途中まで場面転換で使われる☆の意味がわかりませんでしたが「もしかして、その時点でのお題の消化数示しているのでは?」と最後まで読みきってやっと気づきました。(違ったらすみません)

猫村さん
評価:☆☆☆

なんでエーフィにならなきゃ追いつけないとか真剣に悩んでたのか、歳食った私には理解出来なかったのですが、まだまだ若い主人公にとってはそれしか選択肢しかないと思い込んでしまったのかな、と思うと若者らしい考えと葛藤がよく描かれています。
主人公達もですがニンフィアもエーフィもかわいい!
ビンゴをハート型にするってアイデアに痺れました。インパクトがあって見習いたい部分です。
途中に挟まれる数字の意味を他の方の解説で知りました。知ってから読むと、その数字が出る度に現実に戻されてしまって…。ごめんなさいそこだけがちょっと「おお!」とはなれなかったです。

草猫さん
評価:☆☆☆☆☆

......甘い!! ショートケーキの中でも甘い方に分類されるレベルの甘さでした。 ビンゴの形から凝っていて、その上でこの作品を書けたというのは凄い......。
タマちゃんとマコトの関係性が好きです。 離れた時に一緒にいるありがたみが感じられるってこのことだなと感じました! 最後勝って欲しかったなという個人的な思いもありましたが、「もっと頑張ろう!」と前向きに締めくくられていたというのは良かったです!
あとは、この作品の甘々ポイント、フタバとマコトですねぇ......。 特に最後はめっちゃ甘い! バトルを通して愛情を知るっていうのがたまらない......。 マギアナは、2人の恋心に反応して復活したんですね......。 末永く幸せになって下さい() 青春だなぁと心から感じました!
投稿お疲れ様でした!

ptさん
評価:☆☆☆☆☆

ハートの形にビンゴ作るの大変だったでしょう。
ただ埋めるだけではなく、埋めてはいけないところの条件をうっかり満たさないように注意する必要がありますから。
中学から高校に上がったばかりで精神的に不安定な少年少女とそのポケモンたちの作るハートフルなお話でした。
先輩とマギアナがいい仕事してますわ。傍から見ればばればれなのにね

Pさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

「心に決めたライバルに近づくため、重要な決定を彼(彼女)のそれに依存してしまうトレーナー」はあの世界に絶対にいると思っていたので、まず題材に強く惹き付けられました。
フタバがマコトにとってバトルにおけるライバルであること、使用するお題に「作中でポケモンバトルを行う」が入っていることを利用し、イーブイが違う形態に進化しても戦術は同じであろうとする姿でその執着の強さや本来得意な/向いている戦法が異なることを表現したり、作中の経過を経た後でまったく異なる戦法に切り替えることで成長を示す手法はバトルを条件とし、かつ3万字という長大な字数上限のある小説ならではで、このようなバトル表現の利用法があったかと深く感銘を受けました。
バトルの戦法や使用技でスタンスを表現するという作劇上、使用する技がバトルごとに次々に変更されていく点は人により多少混乱するものと思いますが、バトル1回あたりで使用する技種を都度4つ以下に抑えていること、入れ替わる技の大半に技マシンが存在し実際のゲーム中においても再現が可能であることなど、ゲーム本編のバトルの仕様に対しても配慮されていると感じました。
その他のお題の使い方を見ても、表示されるお題使用図で大きなハートを描いた上で場面転換ごとにハートの完成度を表示していき、それを「恋愛模様を描く」を満たすことで完成させ、とどめに「Fin(成就)」を持ってくる手腕が実に鮮やかでした。
その展開とタイトルを決してコンテストのメタネタに留めず、作中においてもきちんと「ハート」=ソウルハートを話に絡めている点も良いと思います。
少女漫画は恋の成就で終わるもの、という話を思い出すような、ほろ苦い苦悩や間違いがありつつも最後にはライバルともパートナーとも深い絆で結ばれる青春の話と感じました。この先の彼らに幸あれ。

フィッターRさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

 ポケスト25という企画のお題を最大限まで活用した作劇に舌を巻くばかりです。作劇の巧みさではポケスト25参加作の中で間違いなく頂点に立っていると言ってもいいでしょう。
 タイトルとストーリーに合わせてビンゴシートでハートマークを描くのみならず、段落区切りに書かれた数字で、作中で満たしたお題の数を明示するというセンスあふれる文章構成に痺れます。単にお題を満たすにとどまらず、『フェアリータイプのワザを劇中で使う』『イーブイかピカチュウを登場させる』『劇中でポケモンを進化させる』のお題を満たすことが許されないにも関わらず、「エーフィに進化させたかったけどニンフィアになってしまったイーブイ」を話の主軸にし(しかもアローラキュウコンもメインキャラにいる!)、それを巧みに回避してみせるというテクニシャンぶりに脱帽します。
 戦術の組み方のみならず、得意な戦術や相手への対抗策の張り方、さらには戦術の実現に必要な技マシンの価格にまで踏み込んだバトル描写のクオリティも素晴らしいです。特に唸ったのが「先輩のササメで戦ったときが一番まともに戦えていない」ことがはっきりわかるように描かれていた事ですね。バトルを主軸にした短編のひとつの真骨頂を見たように思います。

花鳥風月さん
評価:☆☆☆☆

時折挟まれる数字がお題消化って知った時驚きました。でもって、ちゃんと話の中の区切りの意味合いも込められているのすごいです。

男の子視点の甘酸っぱい恋愛物語いいですね!少女漫画的な雰囲気も合わさっているのですが、主人公を男の子に据えたことで新鮮な気持ちで読ませていただきました!

> 綺麗に着飾ったとしてもフタバは昔のフタバのままだということはよくわかった、『姿が変わっても中身が変わらないんだよ』という言葉はポケモンだけでなく自分たちにも当てはまるんだなあとも思った。だが一方で今日はっきり意識してしまったのだ、ずっと“ライバル”としてしか見てこなかったフタバのことを、“異性”として。もはやこれまでのように対抗心百パーセントで向き合うことはできそうにない。

あぁっ!幼なじみの恋愛あるある!いつも「ライバル」というある意味では対等な立場で見てきた相手を「異性」として見てしまうことに気付いた時の心の揺れ!そこにポケモンをうまく組み込んできたなぁと思います。ニンフィアもかわいいよ!強いよ!
実際、角元センパイのキュウコンを破ったのすごいと思いました。ゆきがくれを必中技で捕まえにかかるとは……!
そしてマコトくんを上回る勢いのフタバちゃんもつよい……!神童って呼ばれてたセンパイ打ち負かしちゃった!この世界の高校生たちどうなっているんだ……

そしてとうとう今まで溜めていた思いをタマちゃんにぶつけるマコトくん。そこにブレーキをかけてくれた角元センパイが先輩の鑑……ありがとうセンパイ
店主のおじいちゃんもいいキャラしてるなぁ。タマちゃんを思うが故に手放してしまったマコトくんに、本当にそれでいいのかと問いかける役目。こういうのができる大人っていいですね。

ひとつひっかかりがあるとすると、ちょっとタマちゃんがマコトくんの都合に振り回されていたところがあったかなぁと感じてしまいました。角元センパイもマコトくんの気持ちを汲み取りつつも大事なパートナーを一時とはいえ手放してしまうのか……おおん……と思ってしまったところもあります。
でも、成就で終わってるのめちゃくちゃオシャレです、すきです。キャラクターが多めでしたが皆さんキャラ立ちしていて、生き生きしていて楽しかったです!

投稿お疲れ様でした!

rairaibou(風)さん
評価:☆☆☆☆☆

 これはギミックがとにかくすごい小説でした。ビンゴの形と枚数をストーリーに組み込んだ手法が見事でした。これは自分には出来ません。すごいです。
 ストーリーとキャラクターのちょっと単純な印象を受けてしまったので、そこをもっと熱中できるようなストーリー展開だったらもっと星をつけたと思います。このギミックができる作者さんならば絶対にできたと思います。
 ユウがいい人

照風めめさん
評価:☆☆☆

タイトルとビンゴ見たとき思わず「おお!」と声が出ました。フルビンゴは誰がやると思ってたのですが、こういう形で攻めてくるのはちょっと想定外。大変だったろうなあ、と思ってしまいました笑
作品についてですが、眩いくらいの青春だなー! と思いました。
これまでただの幼馴染と思ってたのに、突如異性と意識し始めたところがたまらなく可愛い。エモいとはまさにこれ。
それにタマの動きが愛嬌あって可愛いですよね。この作品は可愛いに満ち溢れてました。
そしてフタバとマコトの二人の距離感をマギアナのソウルハートを使って表現するのもうまいと思います。
サブタイトルのように入っていた☆はその時点で使用したお題の数でしょうか? ありそうでなかったその発想!
バトルもテンポよく進んで、ゲームだけに限らず図鑑説明も交えて面白かったです。

この作品の完成度をさらに高めるためには、「主人公の魅力」をもっと際立たせるのも一つかなと思います。
なんでもこなすフタバとの対比ということもあるのですが、マコト自身が劣等感を抱えて、手持ちに対する当たりが強いという欠点が目立ってしまいました。
この作品を成立するためには仕方ないのですが、作品全体を通してマコト自身の好感度があまり上がりきらずに本編が終了したように思います。
キャラクターは、ゼロかマイナスからスタートした場合はプラスにして終わらせないと好感度が湧いてきません。欠点があるのは良いのですが、マコトの場合は欠点が色濃く出たまま作品が終わったように見えたので、もったいないように思います。
字数の調整は容易ではありませんが、欠点を薄くして長所を引き立たせてやるとマコトへの好感度が上がると思います。
でもフタバちゃんはめちゃくちゃ可愛いのは伝わってきました。
こんな青春したい人生だったな〜!

坑(48095)さん
評価:☆☆☆☆

 ビンゴ表でハートをつくってしまうとは! お見事でした!
 キャスで聞くまで気づかなかったんですが、黒く塗る場所のお題を使うのはもちろん、白い場所のお題は逆に「使えない」んですよね。フェアリー技が使えなかったり、イーブイが出せなかったり。器用にお話を組んでいたんだなあと知り、驚き二倍です。
 バトル、技の使い方も巧いなあと唸ってました。わざマシンの設定までもってくるとは。さすがでした。

春さん
評価:☆☆☆☆

 これね、この話はオフでもフタバ派とマコト派で熱い議論?が交わされたんですよ。そんでもって私は……マコト派です!!
 マコトにも~~~~感情移入してたっていうか、マコトの考え方がめっちゃ理解できるんですよ!フタバちゃんを超えるために同じ道を歩もうとして、マコトはイーブイを選択して、でも途中で進化した先がお互いに異なる……。完璧に条件をそろえて勝利しなくては意味がない。それすっごく分かるんですよ。別のポケモンを選ぶことも出来た。別の方法で超えることもきっと出来た。その道は確かにあったし、全く同じポケモン、同じ技の攻勢で勝たなくてはいけない理由なんてどこにもない。それも分かる。けど、そうじゃないんだよな~~~~~!!!!そこがすっげぇ分かるんですよ!!完全に、完璧に、ケチのつけようもないほどの形で勝利しなければ、それはマコトにとって“勝利”とは呼べないんですよ!!それほどまでにマコトの中でフタバという存在は大きいものなんです!!仮にそれ以外の方法で勝ったとしても、心のどこかで色々と引っかかってしまって、“自分が勝った”という事を認められない、受け入れられないんですよ!!分かる!!すごい理解できる!!
 けどマコトがフタバちゃんを本当の意味で超えるためには、それじゃいけないんですよね……前を歩くフタバちゃんを追いかけて、真似ているだけだ。それじゃあ、追いつくことは出来るかもしれないけれど、追い抜くことは決して出来ない。だってマコトはフタバちゃんの背中を見ているだけで、その先の景色を見てはいないから!!!!
 と、マコトに対する熱いパッションを迸らせたのですが、フタバ派からは「マコト病んでない?」との事でキイイイイイイイ!!ってなってたんですよ~!!も~!!
 逆にフタバ派が「フタバちゃん可愛い」「等身大の女の子って感じが良い」って語ってたのがなかなか理解できなかったんですよね……それというのも、私はマコトの肩を持ちまくっていたので、フタバちゃんが
「だってそうでしょ、マコトの気持ちだってわかるよ……私と同じエーフィで戦って、それで私に勝って。それこそ本当の意味で私を上回ったんだなって、わかるよ。でも! もうそれは叶わない、マコトは私と違う道――違うポケモンで戦うしかないんだよ、そうでしょ?!」
「それなら……! タマちゃんに謝って、また一緒に歩くべきでしょ……? こんなの間違ってるよ、気持ちの通じてないポケモンを選んだって、実力が出せるわけないよ! エーフィの道を諦めたなら、タマちゃんの道をしっかり歩いてよ! ――私はタマちゃんと一緒にいるマコトが好きなのよっ!」
って言ったじゃないですか。この台詞を読んだとき、「あんだとコラァ!フタバにマコトの何が分かるってんだチキショー!」って猛烈に反発しちゃったんですよねぇ……。いやそれ言っちゃうと、「お前はマコトの何なんだよ?!」って突っ込みが来そうですけども……。
だって、あれじゃないですか。
「それこそ本当の意味で私を上回ったんだなって、分かるよ」
→本当の意味でフタバを上回った証明は、エーフィで戦って勝つこと
か~ら~の~
「もうそれは叶わない」
のセリフですよ!!!!これ!!!つまりあれか!!??フタバお前はタマちゃんがニンフィアになっちゃったから、エーフィでは戦えないから、だからマコトはもうフタバに本当の意味で勝つことは出来ないって暗に言ってんじゃねぇか!?あん!?それと同時に台詞の端々から「私の方が実力は上」ってのを感じるぞ!?実際そうなんだけどさ!!フタバァ!お前に!マコトの!気持ちが分かるのか!?お前にマコトが救えるか!!??
 まぁ冷静になると穿ちすぎな気もしますが。私が。そんな訳でマコトにめちゃめちゃ肩入れしてた。
 でもフタバ派の言葉を聞き、フタバちゃんを単体で改めてみると、しっかりと芯のある、いい子だなぁって思いました。タマちゃんが帰ってきてからのバトルで「凛として」って言葉でフタバちゃんとサクラちゃんの姿を表現してるのめっちゃ良いですよね!格好いい!!

しろあんさん
評価:☆☆☆☆☆

ビンゴの使い方がもうねーーー素晴らしく上手いと思いました……!ハート型……ハート型ですよ……!?しかもちゃんとお話の中に絡めてくる作者さんの技量の高さ……!あっぱれです!
エーフィではなくニンフィアに進化しちゃったタマちゃんを見て、同じ道でフタバちゃんを追い越すことが出来なくなってしまったマコトくん。彼の悩みはよく分かりますが、全ブイズが大好きな私としては「ニンフィアもいいぞ……ニンフィアをすこるのですマコトくん……」と脳内に直接語りかけながら読んでいました← 何気にフェアリータイプのポケモンがメインに据えられているのに、ビンゴの関係上フェアリーわざが一切出てこないんですよね……そこらへんの理由も、タマちゃんがエーフィになった時の為にマコトくんがエスパー系のわざマシンを買い込んでいたからという形で解決させているのが面白いなと思いました。
角元先輩のキャラも良いですよね。マコトくんの解決しない悩み──エーフィになれなかったタマちゃんと向き合えるように、一肌脱いであげる所がもう先輩の鑑です。キュウコンと深い絆を結んでいる事も窺えて、トレーナーとしても立派な人なんだろうなと感じました。
最後こそフタバちゃんに勝つ事は出来なかったけど、マコトくんが前向きに道を進んで行けるようになって良かったなと思いました。これからはタマちゃんの事もっと可愛がってあげてな!!ニンフィアはいいぞ!(←うるさい)
投稿、お疲れ様でした!

カイさん
評価:☆☆☆☆☆

ビンゴ(お題)の使い方が、今大会で一番好きな作品です。
まず作品一覧画面で「おおっ」てなるじゃないですか。で、お話の中でマギアナが出てきて、ソウルハートが育っていくじゃないですか。話が進み、お題が埋まっていくにつれて完成していくハートのビンゴ表と、とても上手くシンクロしていて、まさしく「ハートがつくるものがたり」だなあ~!と感動しました。
章間の「☆数字→☆数字」が消化お題の数を表しているのは、言われるまで気づかなかったです。教えてもらってさらになるほどなあ~!と膝を打ちました。
ニンフィアがフェアリータイプなのにフェアリー技を使わないのも、ビンゴ表をハート形にするためなんですよね。これも後で言われて気がついたのですが、それぐらい「ニンフィアがフェアリー技を使わない理由」はストーリーとしてとても説得力があり、このストーリー性とお題の遊び心を両立できるのは本当にすごいと思います。実質25題埋めに匹敵してますよね。
トレーナーの希望のポケモンに進化できなかったイーブイの物語でしたが、最後は受け入れ、ついでに恋も成就させ(?)、明るい未来を想像させてくれる爽やかなエンディングでした。若者たちに大きな幸あれ!

投稿お疲れ様でした!

早蕨さん
評価:☆☆☆☆

 マコト君とフタバさんの恋愛ですねえ。青春ですねえ。かわいいですねえ。
 三人称一視点と言えばいいんでしょうか。基本的にマコト君視点で書かれているのですが、フタバさん側がほとんどわからなくて、そこも何かエピソードがあるといいなあって思いました。
 バトルが強く、幼馴染で、マコト君の事が好きで、イーブイを連れている以外の情報はなかったので……とここまで書いて思いましたがこれだけあれば十分ですかね。タマを大事にするマコト君が好きって言っていますしね。そういう優しい子が好きなんだってことなんですよね。

 タマを交換してしまったマコトさんに対してフタバさんの言葉が刺さっています。言っている事はまったくその通りだと思います。ただ、好きな相手であるフタバさんから言われてその場で改心してしまうと、
 ああ、マコト君にはもう対抗心はないのかなあと感じました。タマの事を思えばそれどころじゃない、という事かもしれません。
 でも、あれだけフタバさんに追いつきたいと思っているマコト君であれば、やっぱり対抗心というか、お前にだけは言われたくねえええ的な展開があってもいいのかもしれません。フタバさんを好きだという想いと、追いつきたい追い越したいという想いが混ざっているんだとは思うんですが、マコト君は完全にフタバさんを好きだという想いが対抗心を上回ってしまったのでしょうか。
 恋愛関係であっても、絶対に超えたい存在として対抗心を燃やしてほしいなあと思いました。

 タマちゃん自身は自分で進化先を選べないのに、その姿に凹んでしまうマコト君に共感するのは難しいのですが、それだけフタバさんと同じ道を行きたかった。エーフィに進化して欲しかった。
 その気持ちは、フタバさんと同じ道を行きたいからこそなんですよね。
 フタバさんの色気づいた姿や、エーフィになって動揺したけどすぐ慣れて、姿形は関係ないよ! って言ってるところとか、マコト君が気づくべきヒントはあったんですよね。
 そうなると、マコト君が気づかなかった理由、エーフィにこだわり続けた理由がどうしても弱くなってしまう気がしてしまうので、同じエーフィじゃなきゃいけない明確な理由があるともっと入り込めるなあと思いました。
 強い理由があっても、それでもニンフィアに進化したタマを愛する! そこにカタルシス的な何かがある気がします。
 
 キャラとしては、先輩が素敵! 強い後輩に負けても潔い姿も素敵! マコト君に仕込みをいれる先輩も粋で素敵! 魅力的なキャラクターが多いので、読んでいて楽しかったというのが素直な感想です。
 マギアナが手を繋がせたシーンは悪く言えば臭いのかもしれませんが、まっすぐどストレート青春なのが眩しい僕の方に問題がありそうですね……
 投稿お疲れ様でした!

雪椿さん
評価:☆☆☆☆☆

タイトルとビンゴのリンクが上手いと思います。
数字もちゃんと満たしてから増やしているらしい、というのを見てからは「確かに!」と見返してから気が付きました。業が細かくてすごい……! ハートもビンゴだけではなく内容にも当てはめており、ビンゴと内容のダブルミーニングになっているのではと思いました。
憧れだったからイーブイであるタマの進化先も彼女と同じにしたい。これを見て、憧れだったとしても本当に全て一緒にするのは度が過ぎているような気が……、と思ってしまいました。鏡のような存在になりたい、というのでしょうか。
いえ、追い抜いて前に立ちたいと考えているのを見ると、それとは少し違いますね。恐らく彼は憧れに対する熱が入りすぎていたのでしょう。そのせいで大切なパートナーを傷つけてしまった。一度は手放すことを選んでしまった。結果的には元に戻りますが、これは彼にとって変わる良いきっかけになったのは確かですね。
これから共に歩んでいく彼らを応援したいと思いました。

トビさん
評価:☆☆☆☆☆

この小説の面白さは何といっても主人公らヒトのキャラクタだと思います。
まずマコトくんの悩みが面白いですよね。確かにゲーム上ではハッキリしていますが、「なつき」と「なかよし度」って以外がよくわからない気がします。
>「タマが、エーフィになれてたら良かったんだ」
>ポケモントレーナーとなって五年間、ずっと同じ道に立ってフタバを追いかけ、その同じ道で追い抜かすことを目標としていたのに。 >相棒の姿がフタバのサクラとは異なる姿となってしまったこと、つまり全く同じ道を歩みながらフタバを追い抜かすということが出来なくなってしまったということである。
思春期ならではの女子にドギマギする感じは、きっとマコトくんがフタバちゃんをずっと見てきたからこそその変化に驚いたんだろうなあと思いましたが、同じポケモンを使ってまで彼女を追いかけようとしていたというその執念というか、情熱というか。しかもそれを5年間考え続けていたっていうのが面白いし、その自分のエゴを隠さずにタマに伝えちゃうマコトくんに大変驚くと同時に、これも思春期の男の子ならではの視野の狭さと言ったところを表現しているのかなと思いました。彼らがお互いに、そしてイーブイに出会ったきっかけは分かりませんが、もしかしたらマコトくんにそう強く思わせるきっかけがあったのかもしれないなと思いました。ここまで序盤でそう思わせるのは、この三人称の文体ながら心理描写がの入れ込み方が上手いからなのだと思います。個人的には、最初に出てきたこの悩みや葛藤が別の形に変化して更に歪んだ方向に固執していくのかな? と思って読んでいたので、この小説のストーリーとして最後まで丁寧に描かれてからの先輩の荒治療とフタバちゃんの涙のおかげでタマと仲直りしてよかったなと思います。
それから、最後の >――かつては俺が自分で戦う時のために覚えた知識を、今! フタバ、お前を越えるために全部使うんだ! 今の俺とタマでできる全部をぶつけて、勝つっ! っていうストーリーほんとにいいですよね。激アツです。さらに“攻撃を受け流す立ち回り”“決め技を確実に当てに行く立ち回り”など、バトルに関しての二人がお互いにバトルの哲学を持っていて、更にそれがバトルの描写に戦術や一瞬の判断、などといった形で丁寧に描写されているのが上手いと思います。

逆行さん
評価:☆☆☆☆

すごくドラマチックで甘酸っぱいお話だったと思います。少し読んでいて痒くなってくるけど、そこがまた良い、って感じの恋愛小説っですね。
バトルシーンに大部分の文字数を費やしながらも、しっかりと主人公の心境を丁寧に描いていて素晴らしかったと思います。

このお話の最大の魅力と言えば、なんといってもビンゴの使い方でしょう。ハートの形を描きながらお題を埋めていくというのは相当考えて書かないとできるものじゃないと思います。実質25題ってことですよねこれ、埋めちゃいけないビンゴもある訳ですし。ここまてよく練り込めたなあと関心してしまいました。しかも、お題の入れ方もあまり違和感のある部分がなかったんですよね。「リンパ腺」の入れ方だけちょっと強引感がありましたけど(笑)それを差し引いても十分凄いと思います。

お金なくて高い技マシンが買えないため、安い技マシンを使った戦略を立てるといった部分が、リアルな高校生の描写って感じで何気に好きでした。ある程度制限のある中でのポケモンバトルは、翻って面白みを増していたように思われます。どうしても町中とか部活動でのバトルですから、あんまり派手なドンパチができないんですよね。その分、こういった細かい部分で面白みを増そうとしている発想が良かったです。

結局最後までマコトくんが勝てないままなのはちょっと残念ではありましたが、元々の実力差もあるがゆえに仕方がないかなあと思いました。むしろよく健闘したなあと思いました。

欲を言えば、マコトくんの悩みについてより深めてほしいなあと思いました。なぜエーフィにそこまで拘ったのか、現状だとちょっと弱いかなあと。彼女と同じ道を歩みたかったというのは分かるのですが、同じポケモンでないと同じ道を歩めないという勘違いは、高校生にしてはやや幼い感じがしてしまいます。主人公の年齢を高校生にするのであれば、何かエーフィという存在に強い憧れを抱かせるエピソードとかを詳しく書いた方が説得力が増すかなあとは思いました。

タマを交換してしまったときの「これで良かったのかなあ」って悩む描写はすごい良かったです。ここが最も読み応えがありました。

>その仄かに増した輝きが、自分が前に進んでいることの証であることを願いながら、マコトは自転車置き場に向かった。
>マコトの心中を表すかのように、空に浮かんだモコモココ雲はもこもこもやもやと肥大化していた。ああ、願わくば嵐なき道であれと願いながら、マコトは教室のドアを開いた。

こことか「これが正解であってほしい」ってすごく願っている感じがすごくリアルで感情移入ができました。

一番最後にマギアナの設定を使って、お互いが両思いであることを認識させたのが凄く綺麗に纏めたなあと思いました。フタバが急に色気づいたことの理由がここで明かされたのが面白かったです。

ビンゴの使い方で勝負するという今大会の作品でももっとも強い個性を放っていたお話だったと思います。3万文字近い長さでしたが、それを感じさせない疾走感のあるお話でした。投稿お疲れ様でした!

乃響じゅん。さん
評価:☆☆☆☆

ビンゴのマス目でハート型を作り、それをストーリーにもきっちりと反映させるというスゴ技をやってのけた作品。必要なお題を消化し、更に他の項目は消化していけないという、ある意味25題全てに応えた形になりますね。ビンゴに対して最も真摯に向かい合った作品の一つだったと思います。ちゃんと劇中の章分けに使用される数字が、お題を満たした数を表しており、最後の一つを「恋愛模様を描く」で終わらせているのが素晴らしく良かったです。
技マシンが高くて買えないから安いものでやりくりして工夫するという、リアルな高校生事情を考えた視点が面白かったです。
全体的にポケモン側の気持ちについて触れられておらず、人間だけで解決が図られているように感じました。ポケモンの気持ちについてもバランスよく盛り込まれていたならば、もっとこのお話はよくなるだろうなと思いました。

ionさん
評価:☆☆

細雪さんのトレーナーの言動と絆が印象的でございました。

水のミドリさん
評価:☆☆☆☆☆☆

幼なじみと同じ道を目指そうと追いかけていたのにタマはニンフィアに進化して決定的に道を分かつことになるし、フタバは自分よりどんどん先に行って、サクラも隠れ特性めざパ炎メスとかいうゴリゴリの厳選個体だったりして、心のうちに言葉にできないモヤモヤを抱えて、それでもそれまでみたいになんの気なしに話そうとするマコトくんなあぁ……っ! タマにぶちまけちゃいましたが、そこから立ち直った彼はメンタルがお強い。甘酸っぱ苦しょっぱいみたいな味、これが青春なんだね……おじさんビックリだよ…………。
幼なじみとの再戦めっっっちゃアツいですね! 覚えている技も特性も戦闘スタイルも知り尽くしたエーフィ1匹相手だからこそできる作戦・技構成が、全身全霊全力でぶち当たって倒そうとする主人公の気迫みたいなのがうかがえました。安価で購入できる技マシンしか使えないって縛りもなかなかに面白く、そうだよねメロメロは技で打つとマジックガードで跳ね返されちゃうんですね。ダメージ計算とかもしてたりするのでしょうか。ゲームではエーフィって別に晴れ下で強いわけではなかったり、技を5つ以上使えたり、そういう小説での魅せ方と原作のバトルとの塩梅が抜群だったかなって思います。
『雨が、止んだ。』――それでいて結局、負けちゃうんですよ。3回戦って最後には全力でぶつかったのに負けるってスゴい心折れちゃうと思うのにマコトくんつよぃ。ゲームのライバルポジのキャラたちも負けた悔しさを振り払うところ好きなんです。マコトくん気弱だしコンプレックスにならないといいのですが、そんな雰囲気を微塵にも感じさせない終わり方がキレイでした。ソウルハートのお気持ちメーターがだんだん溜まっていくカット替えがいいよね……そしてビンゴがもうね、芸術ですかよ。これは完ペキにハートがつくるものがたりでした。
活躍するエーフィがいて、幼なじみの弱気主人公が同じサイコショック・サイコキネシスを覚えたニンフィアを持っていたら、勘のいい読者ならもう憧れてるって気付けると思うんです。冒頭から主人公の内面描写ドバドバするのではなく、物語の構成もっとひねっても良かったんじゃないかなあ。たとえば冒頭はバトル描写にとどめて、「タマが、エーフィになれてたらよかったんだ。」から初めて内面吐露してくれると圧倒されたかしら。幼なじみ同士のバトル描写をしているはずなのに、同じ技をぶつけて押し負けるシーンで読み手は「ああ……そうなんねエーフィにしたかったんねマコトくん……つら…………」ってなってくれるハズ。バトルが始まる前と終わった後で何かしら状況が変わっていると個人的にウレシイです。
本筋とはなんら関係ないのですが『モコモココ雲がもこもこと立ち昇る暑い日』っていいですね……何度か出てきますけどモコモココ雲ってなんだ。でもモコモコしてるんだろうなカワイイ。私もいつか使わせてもらおう。

まーむるさん
評価:☆☆☆
セリさん
評価:☆☆☆☆☆☆
浮線綾さん
評価:☆☆☆☆☆
ばすさん
評価:☆☆☆☆☆☆
ポリゴ糖さん
評価:☆☆☆☆☆
はやめさん
評価:☆☆☆
レイコさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
白銀さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
クーウィさん
評価:☆☆☆☆
Lienさん
評価:☆☆☆☆☆
不壊さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
くちばシュウさん
評価:☆☆☆☆
コメットさん
評価:☆☆☆☆☆
砂糖水さん
評価:☆☆☆☆☆