70歳からのバトルフロンティアの感想一覧

北埜とらさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

 素麺のような僕のリンパ腺に響いた情熱(素麺のような僕のリンパ腺に響いた情熱)#素麺のような僕のリンパ腺に響いた情熱
 私、ビンゴ表の「本文を一万五千字以上にする」という欄、なんのためにあるんだろうな(?)とずっと思ってたんですが、完全に理解しました、この作品のために存在していたんですね笑。おそらくビンゴ全埋めの作品が出るだろうなと思われる中で、敢えて埋めないという選択肢!(24でも25でも大して変わらないというところビンゴ表を暗示してたんでしょうね、フォローも完璧ですね笑) 三万字使えばなんとか……というほぼ全埋めを、たった一万三千字程度でなし得てしまうこの力量ですよ、しかも前回前々回大会のお題や、ツイッター有志で行われていたバトル書き合い会さんの組み合わせまで仕込まれてるwwwいやあ凄い!!「覆面」というワードも入れられていたので覆面企画さんもで意識されたのかな?と思ったのですが、ここまで来たら「図鑑」や「花畑」も入れて欲しかったなあ!と思う強欲な読者なのでした笑 その使い方はwwwwwと思ってしまうような使い方も、ここまで来るともう面白さしかありませんね。脱帽です。お見事っ!!
 もうね、大好きです。頭から終わりまで全部ハッピーで最高に楽しませていただきました。この作品ね、ハッピーしかないんですよね。ずっとハッピーなんですよね。ずっとずっとハッピーで楽しくてかわいくて面白くて、でもきゅ〜っと胸にこみあげる切なさもあって、そして最後に一番最高のハッピーになるんですよね。これ本当凄いですよね。辛い展開があってガーーっと持ち上がるような展開でもなく、叫んで走って熱気に満ち溢れた山場があるわけでもなく、それでもこんなにもこんなにも面白い作品が作れるんだなって、私本当これ凄いなあと思いました。いやもう憧れです。私もいつかこんな風にラクな読み心地で読者を楽しませられる作品を書いてみたいなと思います。
 まず「おばあちゃん同士の初めてのバトル」っていう発想がもうね、もう良いですよね。面白いバトルって言ったら大迫力とかテンポ感とか技を使ったギミックとか普通ならそういうことを考えるし書きたくなっちゃうものですよ、それが「なきごえを指示されて顔を赤らめるエルレイド」ってさあ!!笑 試合再開と同時にユーチューブ流して踊りはじめるとか(トレースって特性に掛けてるとこも見事!)、それを最後まで攻撃せずに見届けてあげるとか笑、もー面白すぎて!! クラちゃん面白すぎ!! その発想だけでも凄いんですが、そこに至る過程もずっと面白んだからすごいです。ポケモンを見ていちいちはしゃいでいるマダムたちの可愛らしいことと言ったら。マタドガスみたいな二人とか、メガシンカにはしゃいでるとか、 >ああいう人もいるわね。そうね。カラ踏んづけてパンクしてるわ。そうね。 こういういちいちの会話も楽しいし、今回や前回のお題をどんどんクリアしていくところを見るのも鮮やかで実に小気味良い。レンタルポケモンを使えるバトルファクトリーっていう舞台設定もいやはや見事。そこで担当してくれるお兄ちゃんのまた若者然としているのに良いヤツであること笑。ポケモンを物色する素人感まるだしのマダムたちの愛らしいこと!!笑 萎んだり膨らんだり焼きあがったりするゲンガーの仕草もあまりにもかわいい、それがステップ踏みながら出ていくのを見る→エルレイドにダンスさせることを思いつく、この伏線のまたゴキゲンなことですよ。いや〜っもう笑っちゃったところを挙げていったらキリがないです。ほんっとゴキゲンな作品!!
 でもね〜もうね〜ゴキゲンなだけじゃあないんですよね、お話がねえ……もうねえ……いいんですよね。ソーラービーム……!

> それまでに蓄えていた光の全てをエネルギーに換えて放たれた光線は、真っ白で、明るすぎて、何も見えなかった。けれどもエマは、その光の中に、若き日のときめきやあこがれや恋慕、情熱や愛情や、あの時代に置いたまま忘れてきた何もかもを見つけた気がした。

 ここねえ……もうねえ……!! ほんと……いいなあ!! ぐっ……ときました。青春だあ……!!

>「や、その、いやね、ポケモンバトルなんて、一生縁がないと思ってたからさあ! 人生ってまだまだなのねえって思っちゃったわ」

 もうねえええ……なんかもうねえ……泣くから……語彙力のない感想ですみません……!!
 私ね、おじいちゃん亡くなったのかなあと思いながら読んでたんですよ。だからもう泣きそうだったんですよホント、最後フシギバナといっしょにバトルタワー登ってるエマちゃん見ても〜……あの人のバトルが見たい……んん〜と思ってたんですよ……そしたら

>まるで大きなフシギダネにでもなったみたいに、落ち着きがない。

 えっ!?と思って、そしたら、もう、おじいちゃん出てくるじゃないですかああ……!!もう……!!!(;;)も〜だからこんだけゴキゲンでハッピーな作品なのに一番最後に一番のハッピーが訪れるのかと思っても〜めちゃくちゃ最高でしたね……本当にありがとうございます……

>「妻が、若い娘のように置き手紙だけ残してバトルに出かけてるのに、もう歳だなんて言っていられないだろう?」

 は〜……っ!!!ダンディ!!!最高!!!
 ここが好きここが好きばかりの中身のない感想で申し訳ありませんが笑、語彙力なくなるくらい素晴らしかったということでひとつお許し願います。今大会でも「この作品に出会えてよかった」と心から思える作品に出会うことができました。感謝!
 最後に、あらゆる芸術的なお題消化の中で一番好きだったものをピックアップしてみます。

>まるで少年少女が見つめ合っているかのような、恋愛模様をその翅に描いているビビヨン

 『恋愛模様』という言葉の解釈よwwwwwwwww作者さんは天才!!!笑
 投稿お疲れ様でした!

BoBさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

 まずタイトルからしてインパクト抜群で、冒頭の明るさで一気に引き込まれました……!道行くポケモンを珍しがる場面も、エルレイドやジュカインとでちょっと変わったバトルをしてるところも、2人がとても楽しそうにしていて読んでるこっちも笑顔になっちゃいました。
 そこからあんなロマンチックな展開になるのはいい意味でそう来たかー! と驚きました……! ノリノリだった方よりも、その時は落ち着いてるように見えてる方が実は内心熱くなってたというのは僕の好きな展開でした……! 夫婦タッグのバトルも見てみたいですね……!
 ビンゴも「一万五千字以上」のマス以外全部埋まってるってのがすごいこだわりを感じました! 逆に言えば一万五千字以内と短い中にこのたくさんの要素を詰め込んだということで驚くばかりです……!
 シニアだって少年少女に負けないくらい熱いバトルができる、そう、ポケモンとなら! といった感じの新しい可能性を見せていただきありがとうございました!

ラプエルさん
評価:☆☆☆☆☆

>「24でも25でも、すごく長いことには変わんないわよ。たいした違いじゃないわ」

はーーーと思わず声が出ました!!これは秀逸な表現!!
しかもよりによって一番長くなる1万5千文字のマスが埋まってないじゃないですか…いやあこれはすごいなあ…

魅力的ながらカオスなタイトルにワクワクしながら開くとまあ出るわ出るわあんなお題やこんなお題…まだポケノベ歴の浅い俺でも「あーあの企画のお題だ!」ってなったので多分相当盛り込まれてるんでしょう…いやはやすごい…
三題噺の使い方もお見事でした、『素麺のような僕のリンパ腺に響いた情熱』とかもう笑うしかない!!!どうやったら思いつくんですかこれ…人名でクリアしてるところもお見事でした!!

おばあちゃんたち二人の掛け合いもとても可愛らしかったです、まるで少女に戻ったかのようなはしゃぎっぷりにくすっときました。エマさんもクラさんも若いなあ…
ガラルのマタドガスとかアローラのナッシーとかの場面も含めてポケモンに年齢や国境の隔たりや制限はないんだなあと思わされました。当たり前のことですが「ポケモンっていいもんだなあ」と改めて気付かせてくれた一作でした!

猫村さん
評価:☆☆☆☆☆

タイトルとアイデアで殴ってくる感じ、とても尊敬します。
このおばあちゃんたち、心が若い!70にもなると自分の知らないものはとにかく受け付けないってお年寄りが(私の周りには)多いのですが、スマホ使えるし、YouTubeを受け入れてるし、バトルやってみよう!ってなるのがすごい!私もそう言う歳を取りたい!そんでもって自由奔放なのもちょっとしたことじゃ死にゃしないっていう経験から生まれる行動でしょうか。
とにかく楽しく読ませて頂きました。ありがとうございました!

円山翔さん
評価:☆☆☆☆☆

 知育と波音の使い方がうまいなぁと思いました。それに、以前のポケストのお題まで使っているのも評価ポイントです。それどころか、いつぞやのバトル書き合い会の組み合わせまで実現していませんか。本大会のお題も24個も消化していますし、いろんな要素を昇華しようという姿勢、素晴らしいと思います。
 ああ、いいなぁ。と素直に思える作品でした。「いくつになってもポケモンはやめられない」というノンプレイヤーキャラクターがどこかにいたのを覚えていますが、全くその通りだなぁと。あとは、見ているだけじゃ分からないこともあるんだってこと。実際にやってみて、初めて分かることが、この世の中には沢山あるんだっていうこと。そういった感情がストレートに伝わってきて、とても好感が持てる作品でした。

花鳥風月さん
評価:☆☆☆☆☆

本大会でも1、2を争うほどのタイトルのインパクト! どんな作品かワクワクしながら読ませていただきました!

むらさきおばさん現実世界にもたくさんいるのでフフッとさせられます。はっちゃけ系のクラちゃんさんと、ちょっと斜めにものを見るエマちゃんさん。この2人の対比が物語を通してなされていたのがとても分かりやすかったです。
トレーナーやポケモン関係の仕事に就いてた人が年老いるとポケモンのお世話もままならなくなるのか……あの世界だとありそうですね。手はずは覚えているのに身体が動かなくなってくるおじいちゃんおばあちゃんの立場になって考えるとつっっっっっらいものを感じます。
そしてチラ見せガラルマタドガス!!!やっぱ新しく公開されたポケモンの登場ってテンション上がりますね!おヒゲも立派っていう短いセリフの中にマダムさがにじみでてるのいいっすね。
からの怒涛のビンゴ回収劇!でも無理なく自然に消化されているあたり、作者さんの技量の高さを感じます。また、過去のポケストテーマが随所に盛り込まれているところから、ポケストという企画への愛が伝わってきました。
そして以下、おじさんが個人的に好きな言い回し三銃士になります。

>「そんな小さすぎるの、オーダイルにばちゅっ、って踏まれておしまいよう!」
>「びっくりしたわ。私たちの素麺みたいなか細いタマシイなんて、ぺろりと吸い取られてしまうわね」
>「あたしのタマシイは丈夫なきしめんよ!」

そして当作品は、70歳のおばあちゃん達の話というインパクトもさることながら、バトルファクトリーのレンタルポケモンと利用者の関係という着眼点も痺れました。
悪い言い方になってしまうのですが、その場限りのレンタルポケモンと人間との間にも、しっかりと関係が生まれてくるんだなぁと感じました。絆というには大げさかもしれませんが、それに似通ったものがあるのかもしれません。
あぁ~~~~~~~そこでご主人のポケモンと重ねてくるかぁぁぁぁ……ゲームやアニメでソーラービーム見るとき、この話が頭にチラつきそうです……。
若いときはポケモンと一緒にいられなかったけど、この年になってようやく触れ合うことができたんだね……クラちゃんさんよかったね……。エマちゃんさんもまさかバトルフロンティアで旦那さんと……!
読んでいて70歳のおばあちゃん達の繊細な心に触れながら、パワフルさに元気をもらいました。
投稿お疲れ様でした!

夜月光介さん
評価:☆☆☆☆

17・70歳からのバトルフロンティア 主張するビンゴ 3ビンゴ以上

事前ルールにて『そのものを出すのを認める』と定義付けさせてもらったので、
力技はマイナスとさせていただきます。いや、凄く面白いんですけどねw

ストーリー評価 65点 減点 -20 総合評価 45点

『感想』

ポケモン版『黄昏流星群』。何歳になっても、人は永遠に輝きを求め続ける。

70歳になっても恋愛をしたいと感じる男女が老いらくの恋に溺れると言う
漫画作品『黄昏流星群』。この作品はその『黄昏流星群』のドロドロした部分を
取り除いて綺麗にした『綺麗な黄昏流星群』と言う印象を受けました。
何歳になっても、死すら意識する年齢になってもずっと心は若いまま。
命を終える星が死の間際まで輝き続ける様に、彼女達もまた輝こうとし続ける。
人間は永遠の子供であり、永遠に夢を追い求めるのだ。
そんなメッセージが作中にある気がしました。

自分がそういった年齢になった時、いやそもそも生きているとは思っていませんが
70歳になった時も自分が輝きを追い求めていられるか全く自信がありません。
この作品においての『古希』はまだまだ元気いっぱい。
ポケモンバトルに情熱を燃やし、思い出に揺さぶられながらも今を見つめる強さを持っている。
こういう人間になれたらいいなと自分と重ねられるキャラクター、そんな気がしました。

ポケットモンスターにおける主人公が大体少年少女である中、
こういう選択をした『大胆さ』は目の付け所が違うと感服させられます。
そしてそういう大胆な選択をしておいて、ポケモンらしさが随所に溢れている。
ちょっと別の道にそれながらも『元々の道』から外れない様に気を遣っている
様に見受けられました。作者の方はかなり頭が良いのではないかと思います。
いくつになっても、大人は『子供の心』を持っているんですよね。

あしゃまんさん
評価:☆☆☆☆

 おお、ほっこり。マダムやジェントルマン、もうお年寄りで、リタイアしてもおかしくないような人々が若々しく動き回っているのが、凄く見ていて和みました。
 それと同時に、三題噺の回収が面白すぎませんかね……? 素麺、知育、ジョーカー、メーター、祭り、リンパ腺……出せばええやろの根性に笑わせてもらいました。
 そして、25マスのうち、15000以上のみを埋めないという執念は凄いです。この短い中に、他の要素を全て詰め込むのは、並大抵の計算ではできないことでしょうから……尊敬します。

 楽しませていただきました!

ソラさん
評価:☆☆☆☆☆

作者が読者に何を伝えたいのかが、はっきりしていて読みやすい作品でした!
何事も始めるのに遅いということはなく自分で諦めてその選択肢を潰すのはもったいないと思えるのがよかったです。
ポケモンの一挙一動も魅力的に描写されていて、言葉が通じないだけで人と同じ感情を持ち合わせている存在として表現されているのもよかったです。

草猫さん
評価:☆☆☆☆☆☆

おばあちゃん達がとにかく可愛い作品でした! というか、お題をほとんど埋めて、なおかつ15000字以内に収めたというのは凄いと思います。 忙しい時にも読みやすかったので......。 まとめ切る技術が凄いと感心しました。
おばあちゃん達の関わり合いがやっぱり素敵でしたねー。 まるで若返ったかのようにきゃっきゃと......。バトルシーンに関してもそれは変わらず、本気で楽しんでいるんだなと感じられました! こんな老後過ごしたいなぁ......。
そして、エマ夫婦について。......愛が、物凄く深い。どちらか1人が楽しんでいると、もう片方もモチベーションが湧くんでしょうね......。 これこそが真の仲良し夫婦。 本当に、彼女達は老人とは思えないレベルの心の若々しさでとても面白かったです! こんな楽しい時間が続いていくといいですよね......絶対長生きしそうです!
投稿お疲れ様でした!

Pさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

投稿作品リストを上から下まで眺めていく中で否が応にも目を引くパンフレットのようなタイトル、それに違わぬエネルギーに満ち溢れたおばちゃんと彼女に引きずられるようにフロンティアへ向かうマダム。
様々なポケモンやトレーナーの姿を眺めていく二人の、微笑ましくもスーパーショートコントあるいは2コマ漫画のようなハイテンポで展開されていく会話やゲンガー・エルレイドなど愛らしくもおかしみのあるポケモンたちの描写は話の雰囲気を大きくコメディに寄せていますが、年齢のためにトレーナーを引退したり大型ポケモンの世話に支障を来して公的機関を頼るなど端々に配された描写はこの年代設定ならではで、その細かな描写が、重ねた年齢こそが話を引っ張っていくようになる後半にかけてがらりと空気感の変わることへの大きな助けとなっていると思います。
またバトルファクトリーという非常に特異な場所で出会うポケモンをこれまた年輪を重ね円熟した雰囲気を持つジュカインとするのも面白く、その姿や立ち居振る舞いだけでこれまでに彼女の見てきた様々なトレーナーの姿やファクトリーで戦うようになるまでの遍歴を想像させる魅力的なキャラクターとなっていると思います。
そして話の鍵となる「ソーラービーム」の使い方が非常に特徴的で、直接的に存在する回想シーンはその技の使用を頼むシーンのみであるにもかかわらず、断片的に配されたエマのポケモンバトルへの思い出に関するエピソードのために読者のこちらへ彼女の心中を深く想像させ、ひとつ回想シーンを挟んだような気持ちにさせる深みある仕上がりとなっていると感じました。
お題「本文を一万五千字以上にする」以外すべてを満たすという離れ業に代表される低字数ながらそうとは思えない完成度や密度、読後感はこうしたあえて描かなかったところを想像させることの面白さを存分に使って実現されているのだと思います。技ありの一作。
タイトル「70歳からのバトルフロンティア」が当初は引きずられるようにやってきたはずのエマのみならず彼女の夫をも巻き込んで終わるという終幕には希望を感じるとともに、他にもこうしたトレーナーがいるのではないかという想像がまた膨らんでいきます。
彼女のように伴侶のバトルを見ていた人もいれば子供がトレーナーになって初めてポケモンに触れた人、旅立って数年でやめたトレーナーを長大なブランクを経て再開する人など、期間が長いだけに様々な事情を抱えた人がいそうで。

ptさん
評価:☆☆☆☆☆

まずビンゴを見て14999字までで24マス埋める離れ業をやっているじゃないですか。
開幕で知育と波音のIQの高い使い方してるじゃないですか。
確信しましたね、プロの犯行だと。
70歳のおばあちゃん二人の話なのに文章が瑞々しくハイテンションでテンポがいい。読んでてこっちもテンションが上がりますね。
平均寿命は延びてますし古稀なんてまだまだ若い。ボケ防止のためにもバトルフロンテイアはいいかも知れないですね。これからも元気で長生きしてください。

ちょっと残念だったのはファクトリーの職員とエルレイドのキャラが立ちすぎて最後のバトルタワーで旦那さんと遭遇する場面の印象が弱すぎたところですかね……

狛織アオさん
評価:☆☆☆☆☆

 タイトルからして面白そう!冒頭の掴みも元気がいい!マスクド・ジョーカーズの曲名にセンスを感じる!クスっとなってしまいます。バトルフロンティア特有の厳選風景やポケモンコレクター、多種多様なポケモンや人間が集まるバトルフロンティアの景色が色鮮やかに広がるようです。年を感じさせぬ溌溂としたクラに誘われ、何事にも奥手だったエマがバトルフロンティアのポケモンとバトルを通じてかつての情景を再び追い始め、最後にエマの夫も彼女の姿に刺激を受けて追いつくラストが印象に残りました。素敵な夫婦です。羨ましい。こんな風に年をとっても新たな目標の為に走り出していく姿は魅力的ですね。それはそうと、エルレイドとジュカインかわいすぎやしませんか????赤面するエルレイドで何度かキュン死しました。ジュカインの大人の女性の魅力も破壊力抜群です。今回最も好きなポケモンです。楽しく読ませていただきました。ありがとうございます!

カイさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

まず冒頭のごり押しお題消化で爆笑。まさか知育を「愛知育太」(人名)で消化されるとは予想だにしなかったですね。面白い!!しかもよく見たらマスク、波音という前回(ポケストカーニバル)のお題まで入っているではないですか。まさかな~と思っていたら、出るわ出るわ前回前々回にとどまらず他の企画で使用されていた過去お題の数々。これはこの界隈に相当精通した人物の作品に違いないですね……。
そしてここまでお題を大量に詰め込んで、唯一開いたビンゴマス「1万5千字以上にする」。ここだけ埋められなかったのではなく、その反対「1万5千字以下にする」を埋めたことに等しいのは、誰が見ても明らかでしょう。これだけ盛りだくさんでも短く書けるぞ、と。その強い意思と意思を実現する手腕に、脱帽です。

お題の多さは本来評価に入れるかどうか微妙なところなのですが、あまりにもすごかったのでつい言及してしまいました。
そうこの作品が本当にすごいと思ったのは、ここまでお題をクリアしておきながら、1個の作品としての完成度に全く遜色ない点です。非常に痛快愉快、それでいてほんのりとした切なさや感動まで味わえる、極上のエンターテイメント小説でした。
まずおばあちゃんを主人公にしてバトルフロンティアを書くっていう発想がすごいですよね。エマもクラちゃんも終始楽しそうで、幸せな気持ちになれました。

>自転車で走る少年の腕に抱えられたタマゴが生まれたかと思ったら、そのままそのポケモンを逃がしていた。ああいう人もいるわね。そうね。カラ踏んづけてパンクしてるわ。そうね。

こういった地の文で交わされる、二人の軽妙な掛け合いがめちゃくちゃ好きです。しかも、これは人に言われて気づいたのですが、この短い段落の中でビンゴお題3つクリアしてるんですよね。すげえ……。

>アローラ地方から来た25メーターのナッシーだと教えられた。
>「24でも25でも、すごく長いことには変わんないわよ。たいした違いじゃないわ」

25メーターはさすがに大きすぎるでしょ!?公式設定の倍以上やで!?と思ってびっくりしていたら、続くセリフで笑ってしまいました。なるほどポケスト25と引っかけた数字だったんですね。確かにこの作品のクリアお題数は24ですが、たいした違いじゃないですね。いやっていうか30くらいクリアしてるでしょ。

それでね~~~やっぱり一番好きなのは、旦那様の戦略を模して、ジュカインがソーラービームを放つところ!!
しかもその後、旦那様とポケモンバトルでしょ~~~。もう本当にごめんなさい、なんか勝手に旦那様故人だと思ってました。この歳になって初めてポケモンバトルに目覚めた妻VS妻に触発されてポケモンバトルに復帰した夫という最高のフィナーレ。70歳になったって、夢が叶うチャンスはいつだっていくつだってあるんだなって、そんな温かく爽やかな気持ちにさせてくれるお話でした。

投稿お疲れ様でした!

rairaibou(風)さん
評価:☆☆☆☆☆

 70歳という設定が斬新な設定だと思いました。それでいて非常に若々しい描写とセリフと考え方の数々でした。
 今回はかなり難しい三題噺があったわけなんですけども、かなり力技で駆け抜けていましたね、個人的にこの駆け抜け方は好きです。これまでの企画のお題もふんだんに使っていて界隈に対する愛を感じました。
 斬新な設定と可愛らしいオチだったのですが、もう少し中盤に動きがあったら星を増やしたと思います。

照風めめさん
評価:☆☆☆☆☆

毎回精一杯コンテストを楽しんでるなあという作品に遭遇するのですが、本作はその中でも特にエンジョイされてるなと思います。
過去二回のお題や、他企画のお題までふんだんに使って話を作るこのお題の消化力は感嘆するしかありません!(三題噺のお題消化は力技ですが、それもエンタメかなと思いました)
とかくテンションでぐわっと読み進めると、気づかぬうちにクラのハイテンションからエマの思い出話へとスライドしていて、本当に驚きました。なんとスムーズな誘導!
最初はクラの高いテンションと勢いに持っていかれてたのですが(ファクトリー職員もエルレイドもみんな気前良くて好きです)、バトル後半でのエマの思い出のソーラービームが素敵でした。
バトルに不慣れなエマがパートナーながらもきちんと相手の気持ちを汲み取ってくれるジュカインと、ソーラービーム直後のエマの思い出のシーンでさらにこの作品に引き込まれました。
まさに一粒で二度美味しいとはこのこと!
しかもその後バトルにハマってバトルタワーを駆け上がる、ってところが凄くいいなあと思いました。原作ゲームのNPCもこんな思いで戦ってたら素敵だなあ、とうっとりしました。
本当に満足、という言葉が相応しい面白い作品でした。
でも戦う前にソーラービームの準備をするのは流石に節操ねえと思いました!笑

坑(48095)さん

 自作です。
 前々からツイッターでバトルフロンティアのことばかり話していたので作者はバレバレだったのではないかと思います。バトルファクトリー楽しいんだもの……
 はじめはまったく別の作品を書いていましたが、あまり良く出来なくて、それで新たに書いたのがこの作品でした。
 バトルフロンティアで書いたら確実に作者予想されるなとは思ったんですが「コレこの企画で書いて出さなきゃ意味がない!」って思ったら手が止まりませんでした。……の割には登場人物以上にバトルフロンティアで遊びまくって投稿がギリギリでしたが! なんとか間に合って本当によかったです。

しろあんさん
評価:☆☆☆☆☆☆

まさか……数ある小テーマをほぼ全て回収して、そしてあえて「本文を1万5000文字以上」だけを達成させないようするとは……!お見事です!作者さんが意図してこの小テーマだけ外されたのかどうかは分かりませんが、一ビンゴ揃えるだけでも中々大変な小テーマを1万5000文字未満でスマートに回収していく様はとても凄いと思いました……!
そして内容もとても面白かったです!70歳の婦人さん達が主人公って時点で面白い発想だなぁと思いましたし、おてんばなクラさんとそれに振り回されるエマさんの関係がとても微笑ましかったです……!
ポケモンをレンタルしてバトルさせるっていうのも「その発想は無かった……!」と驚かされ、初心者トレーナーである二人をサポートしてあげるベテランポケモンという図もまた微笑ましくて良かったです……!クラさんのハチャメチャな指示に振り回されるエルレイドも可愛らしい……!恥ずかしいけどしっかりなきごえもダンスもしてあげるのがなんともプロ精神って感じがします。そしてそれを見てクスリとジュカインが笑うところもなんとまぁ……!可愛らしかったです((語彙

最後の終わり方も素敵です~!お淑やかな性格だったエマさんが、ポケモンバトルに夢中になって、そして夫と対決する……!まさにハッピーエンドでした!クラさんもあれからまた色んなポケモンと触れ合ったりしているのかなぁ~
投稿、お疲れ様でした!

乃響じゅん。さん
評価:☆☆☆☆☆☆

クラさんエマさんのおばあちゃんコンビがバトル体験。何となくジブリ的な絵柄で脳内再生されます。
まず目を引くのは、圧倒的な小ネタの詰め込み具合ですよ。今回のポケストだけでなく、過去のポケストのお題も回収していたり、直近のバトル書き合い大会のネタまで使っていたり。ポケモン小説企画に対するリスペクトが凄いです。「マスク」ド・ジョーカーズの新曲「『素麺』のような僕の『リンパ腺』に響いた情熱」を流した「ラジオ」、(しかもデビュー曲は「覆面の『神経衰弱』」……ひょっとして覆面も企画のことでしょうか?)私たちは「ふじ」身よ発言、愛「知育」太のダンスをマネするエルレイドの育太君(※本名ではない)のダンスで描かれた「反比例」のグラフのような軌道、アローラナッシーを見上げる人たちの視線を「上昇気流」と例えるところ、佐々「波音」也……ポケストだけでも全部で13もあるお題をすべて回収してるんですよね。圧巻です。どれだけ仕込んでるんだよと。お題の使い方が多少強引でもとにかく使う、その意気込みがもう大好きです。数えてるだけでも3年間の思い出がうわっと蘇って来ました。色々ありすぎて心が年老いた70歳になりそうですわ……超好きです。
どこかでオボンのイラストも回収してたんでしょうか……見落としていたならごめんなさい。
他にお題で言うと、「恋愛模様を描く」に対してビビヨンの羽に物理的に描いてきたのが個人的にウケました。多分3日くらい思い出し笑いしていました。

廃人行為を行うトレーナーがタマゴの殻を踏みつけて自転車をパンクさせるシーン、ここが何気に好きです。何かと二次創作で咎められがちな行為なのですが、それをここまであっさりと因果応報にしてしまうのは中々見られない気がします。たった1行ですよ。この風刺をここまで短く収めてしまえるのは、作者さんの感覚の鋭さだと思います。すごい。これは凄い。

すっかりバトルにハマってしまったエマさんが、ラストシーンで旦那さんと再会するシーンは鳥肌ものでしたね。バトル前からソーラービームの光をチャージする反則スレスレの戦法もめっちゃ笑いました。仲良しか!!! まだまだ人生現役、楽しみこれからなのですね。ありがとうございました!!

早蕨さん
評価:☆☆☆☆☆

 仲の良い老夫婦のお話は、ほのぼのしますねえ。バトルだというのにほのぼのと感じてしまうんですから、年齢を重ねるというのは凄いものです。
 あの頃をもう一度、という風には見えなかったんですよね。70歳からのバトルフロンティアとタイトルにもある通り、それまでのバトル人生とは違って、老夫婦二人でバトルを新たに始めるってことですもんね。70歳からのバトルフロンティアそのまんま、なるほどなるほど。
 エマさんの語りや周りの描写が70歳っていうことを生かし切っていて凄く良いなあって思います。若い人たちの集団に入っていく事をためらうエマさんと、まだまだ元気溌剌なクラさんの対比がとても読んでいて楽しいです。
 バトル初心者特有というより、年齢を重ねた初心者おばあさん二人のバトルなんて今まで見たことないものですから、どういう書かれ方をするんだろうともう興味津々でした。
 レンタルポケモンが仕事としてバトルをする事をきっちり受け入れていて、レンタル主の要望に応えていく姿なんてポケモンのかわいさが溢れてますね。
 エルレイドの鳴き声、それを笑ってしまうジュカイン。ソーラービームを頼まれて、お安い御用とウインクをするジュカインの姿。
 バトルフロンティアのポケモンとして楽しそうに仕事を全うするポケモン達の姿にも、すごく和みました。
 全体的ににぎやかな雰囲気の中にエマさんが入り込むギャップを楽しんでいく作品だとは思っているのですが、老夫婦の新たな出発を書くにあたって今まで見ているだけだったバトルにエマさんが嵌る展開っていうのはうまいなあと思いました。誰も悲しまない誰も辛くないただ全員が幸せ。
夫もエマさんの姿を見て自分ももう一度と思い直して、誰も辛い目に合ってない尚且つ幸せな気分になれるお話でした。それと同時に、僕は好きなのですがこれを物足りないと感じてしまう人もきっといらっしゃるんだろうなって思います。
 お話の中の浮き沈みは読者へのインパクトになると思いますので、それをメインにというか、波があって解決に向かうということに読了感を感じる方もいらっしゃるので、こういう短編コンテストでは難しいところですよね。
 でも僕は、そういう方でも楽しめる作品になってるなあとは思います。年齢なんか関係ない、やろうと思ったらやろうぜ! みたいな熱いものも感じますしそういう時代ですからね。
 共感される方も多いんだろうなと思います。
 僕としては、十二分に楽しめた作品でした!
 投稿お疲れ様です!

雪椿さん
評価:☆☆☆☆☆☆

小ネタがたくさん盛り込まれており、読むのが楽しい話でした!
ポケストフェス、ポケストカーニバルの三題噺が盛り込まれていたり他のサイト様のお題(?)が盛り込まれていたり。そのことを知っているだけでも見つけると「おっ」となりますね。他の方の感想で自分がわからなかったものに気が付いて「なるほど……」ともなったり。
この話はあえて一万五千字を越えないように書かれているということで、ここにもこだわりを感じました。あえて全て埋めない挑戦、いいですね……。

トビさん
評価:☆☆☆☆

高齢者とポケモン世界との関り、という視点が面白いなと思いました。自分ではバトルをしたことが無い彼女らが楽しそうにバトルをする描写は、まさに青春そのものでした。一人称の文体の中に絶妙な女性二人のかけあいが入れ込まれているのも読んでいて楽しかったです。リージョンフォームのマタドガスをエマとクラの二人に見た立てているのも上手い。恒例の二人だからこその視点から見たポケモンの世界はとても新鮮で、読んでいるこちらも楽しい気分になりました。バトルファクトリーという施設を利用するというストーリーもいいですよね。エマがご主人のバトルを思い出し、>夫のポケモンと、そして夫が相手をした数多くのポケモンたちを見て鍛えられた、バトルを見る目。に気づいて、若かりし日の自分に思いを馳せる。彼が使っていた草タイプのポケモンを使ってバトルをする、っていう展開が好きです。ジュカインがキメたソーラービームめちゃくちゃエモいです。最後もしかしてご主人亡くなったのかな……と思いながら読んでいたので、扉の向こうから現れたご主人がめちゃくちゃかっこよく見えました。長い間連れ添って来た彼らが、また新たな形でパートナーになるという、素晴らしいオチでした。

逆行さん
評価:☆☆☆☆☆

面白かったです。いや、なんだその一番普通すぎる感想は!? って思うかもしれませんが、この小説を一言で表すなら、本当に「面白い!」って感じでした。企画の存分に楽しんでいらしているなあというのがはっきり伝わってきましたね。

とにかくお題の入れ込み方が凄まじかったです(笑)。名前に三題噺を入れたり曲名に入れたり、あれやこれやというやり方を試みているなあと感じました。読者に面白く読ませてやろうという気概がすごくあるなあと感じました。

他にもこの小説はポケモン達の活き活きとした描写が見どころだと思いました。ゲンガー選ばれなくてしょんぼりとしたり、口元に手を当ててくすくすと笑っているジュカインとか、なきごえを繰り出すときに恥ずかしがっているエルレイドとか、ちょっと人間臭い所もあるなあと感じましたけど、そこがまた可愛らしいなあと思いました。知能のある動物、の描写がすごく巧いと感じました。

最初に2人が船のポケモン達と見てキャッキャッしている描写が好きでした。初心者トレーナーが興奮している様が微笑ましかったです。こういう小説はあんまり「ここの部分本筋と関係ないよね」とか「ここのシーンいる?」みたいなのがあんまり気にならないんですよね。老人及び初心者トレーナーの様子そのものをテーマにしている感じだからなのでしょうか。

後はバトル中の作戦会議のシーンがすごい好きでした。ポケモンがバトルのベテランでトレーナーが初心者という状況も面白いし、トレーナーが「この技どうするの?」って言っている所が好きでした。

少し文章に癖というか、読みにくさがあった部分がありました。たぶん相性というか、好みの問題もある気がします。

>エマちゃん、六対六のフルバトルよ!! い、い、一体で十分よ。六対一でも全然アリっすよ? 三人で賑やかに奥の部屋へと移動する。棚という棚にずらりとモンスターボールが並んだその部屋に入ると、クラがそれまで以上に大きな声を上げた。

こういう風に会話の状況を地の文で書いている部分が結構ありましたが、個人的にはちょっと読みにくい感じがありました。通常通り会話文で書いた方が良いかもなあ。難しい所ですね。

最近、60代、70代の方がyoutuberになってみたり、SNSに挑戦したりするのってよくありますよね。老人の方でも積極的に活動している人がいますよね。このお話もそういうのを書きたかったのだろうと思いました。

70歳からポケモンバトル熱で再熱して再びバトルフロンティアに挑戦し続けるようになり、そこで夫と再開するという幕引きが非常に美しかったです。最後の最後でちゃんとまとめてくるなあと思いました。

春さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

 ポケスト25・トップ3に入るレベルで大好きな作品!
 まずタイトルから凄く良い。基本的にポケモンの二次創作って10代の少年少女が主人公になることが多いと思います。ゲームやアニメ、漫画などでもそうですしね。大人が主人公の話もありますが、流石に高齢者を主人公にした作品は数が極めて少ないと思います。その点ですでに、この作品はかなりの独自性を打ち出せている異色の作品といえるのではないでしょうか。そして高齢者を主人公にして書こうと思った精神がまず凄い!そんでもってさらに点数が高いのが、高齢者をちゃんと“高齢者”として書いているところが、個人的に凄く素晴らしい点だと思います。設定だけで終わってしまうことをせず、そのキャ
ラらしさを出せていて、そこが大好きです。「シニア割引よ!」「高齢者ギャグみたいなの」といった台詞の数々、年老いてバトルをやめてしまった旦那さんへの想い、年老いて難しくなってしまったから、ポケモンの世話をポケモンセンターに任せているとの表現、最後にはまるで少女のように躊躇わずバトルに行ってしまったエマちゃん、過去を思い出し、ソーラービームを頼む姿や、それを懐かしく思うシーン(ちょっと涙ぐんでしまった……)、機械の使い方もクラちゃんは使いこなしてて、エマちゃんは難しそうって感じているけど、少しだけ使えるって言うのもリアルで良かったです。あ~エマちゃんみたいなちょっと控え目で上品なお婆ちゃんいるいると思いましたし、同時にクラちゃんみたいな元気で明るいお婆ちゃんもいるいると感じました。書き手の方がお婆ちゃん達の事を非常に温かく、好意的な目線で書いているのがとても心地よく、「こんな風に年をとりたいなぁ」と思える素敵な姿だと思いました。お爺ちゃんお婆ちゃんと接する機会の多い方なのかな~って感じました。この主人公たちでなければ、この話はこんなに楽しく、また素敵なものにはならなかったと思いますし、ストーリーラインも成り立たなかったと思います。
 声に出して笑ってしまったのは、特にアローラのナッシーのシーンです。「そんなことしたら二度と立ちあがれないわ、きっと」あのセリフに笑っちゃって、そこでもう「この作品大好き!」って心が決まった気がします。エマちゃんクラちゃんのバトルも、真剣なバトルって言うよりは、おどけた感じで、きゃっきゃと楽しんでいる様子が目に浮かぶようで心地よかったです。荒んでないバトル……心が洗われるようだ……。こんなバトルもいいなぁと感じました。ラストの締め方も完璧で、っていうか旦那さん死んでると完璧に思ってたので、本当に生きてて良かった~って思いました。この老齢夫婦ならではの美しい会話のシーン!深みがあって背景があって、すごく好きです!
 去年、今年、そしてバトル描写大会にも参加していたこともあり、他の大会の要素も拾ってくださったの、すごく嬉しかったです。特にゲンガーがむくむくとパンみたいに戻るシーンが可愛くて好き!心地よいストーリーや雰囲気が作り出せているのは、ひとえに作者さんの比喩表現がとても上手く、また可愛らしいものだからだと思います。美しい比喩表現を使われる方だと感じました。この作品もまた、洗練された筆力のある作品の一つだと私は強く感じました。

フィッターRさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

 ポケスト25個人的トップ3の一角です。
 全てのお題からたったひとつだけ抜いたお題が『本文を一万五千字以上にする』という大胆不敵なお題の選択もさながら、それに加えてポケストフェス、ポケストカーニバルのお題を盛り込んでいたり、第三回バトル描写書き合い回の対戦カードとなったポケモンをバトルシーンに出したりという遊び心に溢れる構成でありつつ、きちんとひとつの物語としても成立させている。この見事な構成力がすばらしいです。
 物語の内容も素敵でした。老人女性ふたりが、年齢、性別、産まれた環境に縛られることなく挑戦し、アイドルのライヴに行ったりバトルに初挑戦したりして、自らの人生を充実させていく。しまいには、エマの夫も引っぱられて戻ってくる。まさにエイジズムやセクシズムを軽やかに吹っ飛ばす痛快活劇。読んでいて非常に楽しい一作でした。バトルシーンの戦術など細部も凝った作りの描き込みもお見事です。
 若者の自分も負けていられないな、と自分を奮い立たせてくれる、勇気と希望に満ち溢れた作品をありがとうございました!

水のミドリさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

エルレイドくんの! 鳴き声! 裏声! 恥じらってるのかンわいいいイいいイイ!!! うわあああああ下がったあああ私の攻撃力が!
1.5万字以下で24コのお題を詰めこむとは……。ともするとビックリお題消化博覧会になるところを、開き直って全力で笑かしにくる姿勢だいすきです。ビビヨンの翅で「恋愛模様を描く」ってすごい! 愛知育田って誰! 素麺みたいなタマシイ! それでこれを1.5万字に収めるということは、逆説的に1.5万字以上のマスも埋めていますねこれは。そういうのもオシャレ。
それでいてストーリーも遜色ない。これどうやってオチつけるのかな、と思ったところにそう来ましたか〜〜〜ソーラービームの使い方いいなぁ。今はトレーナーを辞めた旦那さんのフシギバナを重ねてバトルするの、とても暖かい。今大会においてギャグ純度の高い作品で競合しなかったことも相まって強く印象付けられた作品でした。

ionさん
評価:☆☆☆☆☆

タマゴのくだりがまず魅力的で印象的でした。
こう、憎むというよりも厳選行為を滑稽に風刺するさかしらさ(賢らさ)のようなものを感じ、
憎むのとあざけるのとどっちが世界を良くするか、という疑問は脇において、
全編がそうした軽妙な生き方に彩られていました。
前半だと、アローラナッシーのくだりだけ、非常に肯定的な描かれ方をしていたのがとても謎だったのですが、
クラちゃんがミノマダムのくだりで背の高いドラゴンタイプだと形容されていて、
被せて書いてあるのかな、と思いました。

語り手エマの夫さんの話題。
女性だけの世界に入り込まれたように感じてしまいました。
もっと丁寧に話すと、バトルをクラさんが音楽に乗って効率もなにもなく進めて遊ぶ所。あそこ、この作品の中で一番好きな話だったんですよ。
あるいはシーンだけ単体でいえば本コンテスト一番好きまであるかもしれない。同率一位かな。どうかな。
めっちゃそこに集中して没入して、こちらまでありもしない音楽に乗っていたのに。(ここでバトル書きあい会のネタも拾うのか、という、前提を共有している興奮もあり。)
エマは、ここまで伏線の描写が一つしかない夫の得意技でフィニッシュを決めるわけです。
クラさん、興を削がれたのではないでしょうか。
たとえばラップバトルなんて、興の削ぎあいみたいなことやって遊ぶ遊びと捉えていますが。(つまりは、僕が興を削がれたように感じてしまったって話ではありますが)

ぼく自身が、ポケモンバトルを参加者たちが相互作用してひとつの美しい芸術を作るもの、みたいにずれた捉え方している為もありますが。
基本的に、なにかふたりに共有されたものがあって、その上で裏をかき合っていて欲しいという、万物に対する性癖が自分にはあるといいますか。
「これ」は前提から普通のバトルじゃなくて、だからクラさんはこうして変なこと始めて。
エマさんにはその意図に乗りきった上で自分のしたいことをして欲しかったな、とふんわり思うわけですよ。僕は。

文句で締めてしまいましたが、こうやって老いたいですね。
とても魅力的な、軽妙な価値観に彩られた作品でございました!ありがとうございました!

まーむるさん
評価:☆☆☆☆☆
セリさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
浮線綾さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
ばすさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
ポリゴ糖さん
評価:☆☆☆☆☆☆
はやめさん
評価:☆☆☆☆☆
レイコさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
白銀さん
評価:☆☆☆☆☆☆
クーウィさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
Lienさん
評価:☆☆☆☆
不壊さん
評価:☆☆☆☆☆☆
くちばシュウさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
コメットさん
評価:☆☆☆☆☆☆
砂糖水さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆