マインドショック!の感想一覧

北埜とらさん
評価:☆☆☆

 気づいてしまったら言わざるを得ない性分なのですが、ライム、スダチ(酢橘
)、ハッサクさん(八朔)のみならず、タロッコ(ブラッドオレンジの一種)、マドカ(紅まどか?文旦の一種)、コウジ(薄皮みかん)、マイヤさん(マイヤーオレンジ?)、家族一同みな柑橘の名前が由来になっているのですね。アキヨちゃんは家族ではないので柑橘ではないけれど、アキヨというリンゴの品種は存在していて、更に彼女が使うタオルハンカチにはリンゴの刺繍が施されている。うふふ!笑 こういうの見つけるとちょっと嬉しくなります、粋ですね。フーちゃんが何なのかは分からなかったのですが、これもリンゴの品種だったりするのかな?
 柑橘系のフレッシュさ漂う元気いっぱいの作品でした。ポケウッド×学園モノ×トレーナーと手持ちのすれ違い×人間とポケモンの入れ替わり!という要素てんこ盛りの作品でありながら、一本筋の分かりやすいストーリーラインで三万字に収められているあたり、実力の高さを感じます。手持ちと心と体が入れ替わったことで相手を知ることが出来る、という構成も面白い。個人的にはマドカちゃんとライムの心のすれ違いが前半かなりキツめに書かれていたと感じてしんどかったです、しんどいからこそライムくんめちゃめちゃめちゃめちゃ健気で良い子でおばさん大好きです(涙)サラブレッドの身でありながら上手く演技が出来ない苦悩。一方で相棒のマドカちゃんは普段はドジで面倒が掛かるのに、お芝居となるとめきめきと頭角を現して自分を置いていってしまうようで。中身が入れ替わったあとなんて、授業も自分より上手くこなしちゃうし。そのうえ誰かに弱みを見せるのも苦手そうな性格だし。しんどいよなあ。なのに一度ならず二度までもマドカちゃんの命を体を張って救おうとするの、本当にマドカちゃんのことを大事に思ってるんだな(それを本人が自覚してたかはさておき)と伝わってきて……愛おしい。そのライムくんが、パパであるタロッコやママのパートナーだったマイヤさんの前で弱音を晒してしまうところも素敵だし(ママの言葉すごい良かった……)、そこで大切な気持ちに素直になれたライムくんがマドカちゃんを助けるために慣れない体で現場へ向かう、 >(どうして人間の足って、こんなに遅いんだよ! どうしてオレ、空飛べねぇんだよ!) これ……!! グッときました。エモォ……エモオォ……。
 マドカちゃんも、大事な演技試験では自分のことに精一杯になってライムのことを思いやれなかったり、人間生活が分からなくて困ってるライムに協力するどころかめんどくさがってしまったりと、「ママになるって言ったあのときの決意は……?(葬儀シーンめっちゃ好きだった読者の困惑)」と思ってしまう場面も多々あるんですが、でも犯人=委員長と判明したあとはライムの身に危険が及ばないことを最優先に考えていたりと、やはりライムのことちゃんと大切に考えていて。今回の事件をきっかけに、互いのことをお互いに特別だと思いあっているパートナー同士なのだと再認識したのだから、特別だと思うだけでなく、互いへの思いやりを行動に表して、衝突しながらもお互いの凹凸を埋め合わせあえるような、素敵なパートナーになっていくのだろうなあ〜と思います。若者の成長、いいね! 眩しい!!
 エンディングの大団円というかそれぞれの一歩先の未来感もハピエン度高めで良かったです、特にマイヤさんの演劇スクールは、娘とパートナーの残した子の成長を見てマイヤさんもようやく悲しみを乗り越えることができたのかなあとか、感慨深いものがありました。何気にアキヨちゃんとコウジくんが良い感じになってるのも、ニヤニヤさせられて好きでした笑。憧れの銀幕スター目指して頑張れ、凸凹コンビ! 投稿お疲れ様でした!

花鳥風月さん

作者です。昨年の反省を生かしたつもりで執筆したところ、ギリギリの文字数になったとです。
自作です。投稿直後に一部キャラの名前が初期稿のままだと気づき、翌朝慌てて修正したとです。
何故存在しないキャラがいるんですか!
花鳥風月です、花鳥風月です、花鳥風月です……。

そんなわけで、珍しく花鳥風月史にも残る一作となりました。投稿してすぐにキャラ名が初期稿のままという致命的なミスが発覚し、修正前に読んでくださった方には多大なるご迷惑をおかけしました。申し訳ありません。
キャラが多いという最大の欠点がズルズル後を引いてしまい、やりきれなかったことやお蔵入りになったエピソードが多々あります。それだけでもじゅうぶんに反省に値する作品です。「書かなきゃよかった」という気持ちと「書いてよかった」という気持ちを行ったり来たりしながら、『ポケスト25』のハッシュタグと『マインドショック!』を交互にTwitterでエゴサする日々は胃が痛くなるほどしんどかったです。
もちろんしんどいことばかりではなく、ポケモンの男の子と人間の女の子の入れ替わりという、なかなかチャレンジングなお話は楽しませていただきました。コメディ調の話って書いてて楽しいですね(ギスってないとは言ってない)。
コウジくん&スダチちゃん、アキヨちゃん&フーちゃん、そして凸凹コンビのマドカちゃん&ライムちゃんくん。ここまで愛着のあるキャラになると思いませんでした。この作品のおかげで、エモンガが自分の推しポケになりました。書いてて神経も削ったし苦しかったけど、すごくすごく楽しかったです。たくさん思うことはあります。読者の皆さんはもっとあるかと思います。それでもわたしはこの作品を生み出している間、たしかに楽しませていただきました。この作品のキャラ全員が、文字通り腹を痛めて生んだ子達です。
ご拝読本当にありがとうございました!

あしゃまんさん
評価:☆☆☆☆☆☆

 面白い!
 語彙力のかけらもないですが、なんというか、純粋に面白かったです。入れ替わりというテーマと全体の物語も上手くひとつにまとまって、最後はスッキリと読み終えられる……凄いいいものを読んだ、という感じです。

 楽しませていただきました!

猫村さん
評価:☆☆☆☆

イさん。
ナッシーの緩さが良い。
トレーナーさんのキャラが強烈で、びっくりしました。ルカリオの♀はなかなか見ないので新鮮。トレーナーとそのポケモンだから、どうしてもトレーナー1番になりがちだけど…ルカリオもシャワーズもそいつでいいのかー???(笑)
イーブイが進化したばかりだからシャワーズといえど泳げない…!ここが上手い。やっぱり練習必須なのね。生き物って感じがする。
あと、ポケモンと人間が普通に会話出来てるのにもびっくりしました。ポケモンが何を話しているか分かる機械とかの描写もないので、元々そういう世界線なのかな。
短編小説としては綺麗に纏まっていて良かったです。
執筆お疲れ様でした!

ラプエルさん
評価:☆☆☆☆

入れ替わりモノ、しかも人間とポケモンの入れ替わり!ライム(に入ったマドカ)はポケモンの言葉しか扱えないのに、マドカ(に入ったライム)は両方の言葉がわかるというところが面白かったです!反面、ポケモンの身体をすぐに使いこなせたのに対して人間文化になかなか馴染めなかったりと、一長一短の凸凹っぷりになっていたところも良かったです!

七光りやらコネやら、持たざる者からすれば確かに疎ましく思ってしまいますが、マドカちゃんは間違いなく努力や練習を重ねてきた上に立っています。それを僻み妬み蹴落としてやろうとする委員長はかなりどうしようもない悪役ですね…正直処分甘いなあとも思っちゃいました。結果的に凸凹コンビを成長させるに一役買ってはいますが…。

勧善懲悪でハッピーエンド、気持ちよく終われた点はすごく良かったです!読後感も爽やかでした!

円山翔さん
評価:☆☆☆☆

 喧嘩した数だけ仲直りできるってのもいいなって思ったわけなのです。喧嘩するほど仲がいい、というやつですね。あとは、入れ替わることでお互いの気持ちが分かったり、今まで見えなかったところがみえてきたり。タイトルはきっと、入れ替わりの際の電気ショック(せいでんき)とか、仲違いした時のショックとか、七光の子がいるせいで、と執念を燃やす委員長の悔しさとか、そういうものをひっくるめてなのかなぁと考えてます。違ったらごめんなさい。

BoBさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

 入れ替わりだー! 人間の体とエモンガの体それぞれに戸惑うところがとても想像しやすくてテンション上がってました……! 展開は王道ながらテンポの良さと描写の濃さのバランスが良くてとても楽しく読むことが出来ました!
 特に好きなのはやっぱり入れ替わって初めてご飯を食べてる場面ですね……! マドカがポケモンになったからか意外とポケモンフーズが口にあっちゃうのも、ライムがスプーンの使い方が分からず苦戦してるのも、これぞ入れ替わりの醍醐味だと思ってます……! 
 入れ替わりネタとしてとても美味しく、お話としても楽しかったです! ありがとうございました!

夜月光介さん
評価:☆☆☆☆

9・マインドショック! 主張するビンゴ・1

フェアリータイプのワザを劇中で使う

『マジカルシャイン』が使用されています。

劇中で日本語以外のセリフを使う

英語の台詞が出ていますね。大丈夫でしょう。

「祭り」「リンパ腺」「メーター」の三つを劇中に登場させる

リンパ腺、祭り、メーター 全て登場しています。
メーターは『気分の単位』として使用される事が多いみたいですね。

原作(外伝作品除く)の地名を劇中に登場させる

タチワキシティが出ていますね クリアです。

ポケモンセンターを出す

登場しています。

ストーリー評価 65点 減点無し 総合評価 65点

『感想』

ポケモン版『君の名は。』徹底したヒールを書くと言う美学

自分が光り輝く舞台に立つ為に、自分より優れたものを蹴落とす。
これってあれですよね、超優秀で綺麗だった子の顔に硫酸ぶっかけて
蹴落とした某金田一のストーリーがすぐに頭の中に浮かびましたよ……
自分は主人公やポケモンよりも、自分の成功の為ならば
どんな事をしてでも舞台を勝ち取ってやろうとする執念の女子委員長に
共感してしまいました。いや、共感しちゃいけないんですけど。

親から受け継いだ光り輝く才能って言うのは、追い越せないものです。
それこそ、作中の委員長の様に無理やり蹴落としたりしない限りは。
だから、諦めるか破滅するかの二択しか無かった。
委員長の『その後』は自業自得ですが、個人的には停学処分は
甘過ぎると思います。殺人未遂まで起こしているので退学&逮捕が妥当でしょう。
多分、こういう子は絶対反省しないで別の場所で他人を
蹴落とそうとしますよ。『白夜行』の雪穂みたいなキャラだと思いました。

なんていうか、これだけ『解り易い』ヒールキャラでありながら
スッとその後を流した事で読者からそこまで恨まれる感じがしない
悪役を書くと言う技量が凄いと思います。勿論主人公とポケモンが
入れ替わって云々と言うドタバタ劇や友情の復活と言う
涙ありきのシーンはあるんですが、こういった『悪役を作る力』が
ある方は素晴らしい小説を書く力があると思いました。
自分も参考にさせて頂きます。

ソラさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

ポケモンと人間が入れ替わるシチュエーションは個人的にあんまり見たことがなかったので結構新鮮な気持ちで読めました。
内容は王道的な物語だなと思いましたね!
人によってはベタな展開と言われるかもしれませんが、それがいいんですよね!!
涙が頬に落ちて目が覚めるとか最高じゃないですか!!
あのふたりの関係性…とてもよかったです!
というか、個人的にああいう喧嘩してもすぐ仲直りできて、はまると誰よりも息がピッタリなコンビすごくすきなんですよねー!
冒頭で亡くなってしまったライムさんのお母さんも最後まで家族の一員として扱われてるのもよかったです!

ptさん
評価:☆☆☆

「子供が生まれたら犬を飼いなさい」にどうせなら一度入れ替わりなさいの項を付け加えましょうか。
人生最初のパートナーと9年間過ごしてきたのに、なぜかうまくいかない凸凹コンビ。
ただ、それでも安心して読み進めることができました。プロレスでも私生活がうまく行ってないコンビの方が実戦ではいいコンビになると言いますからね。違うか。
初めから分かってくれているアキヨとフーちゃん、コウジとスダチの存在も大きかったでしょう。キャラクターが渋滞せずそれぞれの役割をこなし、主人公の二人がきちんとお互いに分かり合えていく過程をストレスなく読み進めることができました。
良いお話だ。

マイヤやハッサクも物わかりよさそうだし、打ち明けても良かったんじゃないのかな

草猫さん
評価:☆☆☆☆☆

王道を貫いたカッコいい絆の物語!! ......というのが自分の印象でした。 入れ替わりっていうのもいい......。
まず、ライムのキャラが個人的に印象に残りました! ポケダンマグナのエモンガに似ているところがあると感じ、そこがめちゃくちゃ好きです! もうエモンガのキャラ完全にアレで固定されました()
あと、委員長について。彼女は典型的な感じの悪役でしたけど、やり方がなかなかエグい。 わざわざ舞台のところでやったっていうのは、マドカやライムが輝くための舞台を、絶望の舞台にしようとしたんですかね......。しかも、最終的にはライム(中身はマドカ)の監禁まで......。 その行動力には正直感心してしまいました。 計画的だったのか、それとも絶対に自分とはバレない自信があったのか......。
そして、最後のあたりは本当に胸熱展開でした! 「ライムかっけー!」って心の中で叫びました() こういう物語、やっぱいいものですねぇ......。
投稿お疲れ様でした!

カイさん
評価:☆☆☆☆

実に愉快な入れ替わりものでした。他人と入れ替わるというだけでも大変なことなのに、まして人間のポケモンとの入れ替わりともなると、これはもう本当に当人たちにとっては大惨事ですね。しかしその入れ替わりの大事件を通じて、マドカとライムがお互いの大切さに気付き、絆を強めて成長するというストーリーは、なかなかに胸のすく爽快な読み心地でした。
演劇が重要な要素として登場するお話でしたが、物語全体が一本の演劇のような、雰囲気を感じました。特に章名がまさに劇のワンシーンのような雰囲気を醸し出していておしゃれだなあと思います。素敵!

投稿お疲れ様でした!

春さん
評価:☆☆☆☆

 始まり方がまず良いですよね!葬式とタマゴ、死と生、対立する要素で始まるというのは、すごくわくわくする感じがします!ポケモンの形見のタマゴか~その単語の並びだけでも、物語ができそうな感じが非常にグッドだと思います。
 マドカとライムの凹凸コンビ!一人と一匹の凹凸コンビって定番だけど、その定番がまた良いんですよね……。マドカは天真爛漫だけど俳優としての才能はずば抜けてて、ライムはクールだけど緊張しい……なのかな?一番最初の登場のターンで、マドカが台本が見つからなくてわたわたしてて、ライムがぺしーん!と頭を叩くとこが好きなんですが、そのイメージのままテストのシーンに移ったので、そこでマドカがキリッとしてて、ライムがわたわたしてたのが、うーん、なんというか、イメージが混乱した感じが私はありました。個人的意見なんですが、マドカは集中できれば凄いけどムラッ気のある天真爛漫天才タイプ、ライムはクールな実力派だけどツンツンしててフーン!!って感じでキャラのイメージが統一されてると、読みやすかったんじゃないかな~と思いました。まぁ完全に私の趣味ですけどネ!!(笑)
 ダブル主人公なのもいいと思うんですが、メインとサブははっきりした方がいいと思いますよ~この話だとたぶんライムがメインなのかな?二番目の台本ぺしーん!シーンがマドカ寄りの描写だったので、マドカがメインなんだな~と思って読んでて、あれあれ?ってちょっと混乱してしまいました……。
 事件を通してマドカとライムの心が通じ合う流れ、ライムがマドカを助けるために一生懸命になって、助けたところで元に戻るのも良かったです!すっごく個人的趣味としては、ライムが人間の女の子の体がよく分からなくて、髪のセットや食事のシーンで困ってるのがめっちゃきゃわわでした!ていうかマドカ順応めっちゃ早いな!?マドカちゃんはポケモンとしてもやっていけそうな気がしてならない……。うむむ、台本ぺしーんのシーンからはドジっ子イメージがあったのですが、それ以外のシーンだとめっちゃ要領が良いイメージがありますね~。もうちょっとドジっ子でもいいのよ……?マドカメインの方だったら、マドカがライムの体になったあとの授業風景が地味に気になる(笑)つかライムよ!美少女で小さい頃から一緒で努力家で明るくてきゃわわなマドカちんの何が不満だというのだね!?私は羨ましくてたまらんぞ!気が利かない所か!?可愛いは正義なんやぞ!でも地味に気が利かないって一緒にいると大変かも?!

照風めめさん
評価:☆☆☆☆☆

まさか短編企画で入れ替わり物を見れるとは思ってませんでした。やっぱ凸凹コンビの入れ替わりは王道でいいですよね!
性癖的には入れ替わりのところもっと枠割いて欲しかったな〜〜とも思います。人間→ポケモンは書かれてたんですが、その逆がもうちょっと見たかった!
キャラもみんな可愛くて、学園モノ感が出てて良かったです!
ライムくんがエモンガで可愛い系かなと思ったら思いのほかブイブイ系の男の子で、それが女の子になってセーラー服着るとかもうすごい好きですわ……シチュエーションも良き。
それでもっておっちょこちょいだけどデキるマドカちゃんと、しっかりしてるけどデキるまどかに引け目を感じてるライムというこの凸凹具合もすごく良かったです!
マイヤさんのアドバイスもすごくしみて良かったなあ。ほんとマイヤさん聖母過ぎる。
それにこの作品を読み終わって三万字近くあったということを知った時もビックリしました。全然そんなに字数を感じずスラスラと読めました。
本作をよりブラッシュアップさせるポイントは、「キャラクターの密度を上げる」ことです。
本作はポケモンを含めると非常にキャラクターが多く、主人公たちに比べるとどうも影が薄くなってしまいます。
影が薄くなるとどうしてもモブ感が出てしまうので、作者さんのようなキャラで魅力を作るタイプの方こそ、キャラ数を抑えてその分浮いた字数で別のキャラを立てた方が、より魅力が引き立ったと思います。
キャラの属性のつけ方がわかりやすくて良かったので、それを活かすためには断腸の思いを発動させることも選択肢の一つとして十分ありと思います。
特に今回はライム→マドカの思いやりは見えて特別なパートナー感はあるも、マドカ→ライムの思いやりが見えず、むしろ冷たくあしらうシーンがあったため、ちょっと一人と一匹の間に温度差があるように見えたのでなおさらそう感じました。
とはいえ、最後はもう大円団という言葉が最適というくらいのハッピーエンドでした。読了感もすごく良くて満足度が高い作品でした。

rairaibou(風)さん
評価:☆☆☆☆☆

 描写力が高い小説だったともいます。演技というきらびやかな世界の中を上手く表現していたと思います。キャラクターがとてもイキイキしていました。
 演技の才能がありすぎる主人公が逆にエモンガとの連携が取れていないというのはとてもいい設定でした。
 個人的には委員長のキャラクターがあまりにも悪役に振り切れすぎているのではないかなと感じました。もう少し何らかのフォローが合っても良かったのかなと思います。
 3万字という文字数が少し足りていなかったかなという印象でした。

坑(48095)さん
評価:☆☆☆

 人とポケモンの入れ替わり、読んでいてとても面白かったしわくわくしました! 食器の使い方、髪の整え方、文字の書き方。人間が何気なくおこなっている動作にいちいち困惑するライムがかわいらしい。
 特に髪のくだりがすごく好きです。寝癖のだらしないマドカの身体で外には出られない! 女の子だから身だしなみも仕草も振る舞いも注意しないといけない! ……なんて、マドカのことを愛していないとそんな発想にはならないと思うんです。良い子すぎる……この辺りでライム株あがりました。

Pさん
評価:☆☆☆☆☆☆

映画関係者の一家、その娘とパートナーの凸凹コンビが俳優養成校を舞台に繰り広げるドタバタ劇とその背後に広がる陰謀。そうした内容に相応しく、各章タイトルコールに始まり時折語りのような雰囲気を放つ地の文など細かい表現にも気が使われた、これそのものが一本の映画のような空気を纏った娯楽作と感じました。
精神が入れ替わるネタだと互いに種族差があるなら特にその辺りは是非取り上げて欲しいポイントだと思っているのですが、ポケモンと人間との生活習慣の違いや互いの社会で暮らす上での苦労などの点がしっかりと盛り込まれており大変嬉しかったです。
それだけでなく見るからに怪しく登場し悪役を務める委員長、死の淵を彷徨うも目覚める主人公、ラストシーンでサブキャラに芽生えていた恋など「この展開にするならあるだろう」という要素を数多く盛り込んでおり、一歩間違えば「よくある展開」となるところを深い書き込みや高い完成度で「堅実な定番」とした良作だと思います。
特に崩落に巻き込まれたマドカを囲み登場人物のほぼ全員が一堂に会する後半のシーンは、冒頭が葬儀から始まっているだけに脳内で「いや、この展開からして死者はこれ以上出ないだろう」と「この世界は普通に死者が出る」の間で激しい綱引きが展開し、マドカが目覚めた時はこちらまで安堵しました。こうして感情を揺さぶるところまで含めて定番。
余談として一家の中でスダチだけ特に血縁がなさそうなんですが、疎外感等は特に感じていなさそうで安心していました。もう里子のようなものかもしれない。

フィッターRさん
評価:☆☆☆

 入れ替わりを軸にして、ポケモンと人との絆を描く王道物語として完成度の高い作品になっていると思います。
 ですが、物語中における対立構造の描写に大いに問題があると考えます。大女優と有名映画監督の子供で、その血縁と生徒会長という役職ゆえに持つ権限も大いに活用しているマドカとコウジに対して、何のコネもないと語る悪役の委員長を嫉妬から凶行に及ぶひたすらに嫌味な人物として悪しざまに描くのは、マイノリティを露骨にこき下ろす差別的文脈を孕んでしまっているように思えてなりません。委員長の社会的立場が必ずしもマドカとコウジよりも弱いものではないと読み取ることのできるフォローを委員長にしてほしかったななと思います。

早蕨さん
評価:☆☆☆☆

 入れ替わりものですね。入れ替わりものというと君の名は、が最近流行ったので思い浮かびます。
 君の名は、と同じダブル主人公という形をとっていると思うのですが、映画と小説の差なんでしょうか。ダブルで描かれているとわちゃわちゃしてしまって頭で整理しながら読み進めていました。決して分かりづらいとかそういう訳ではないんですが、片方に寄せる時は寄せ切った方が良いんじゃないかなあと思います。
 展開としては、入れ替わった事で不安定だったり苛立ったりしていた両者がいつも以上(?)に喧嘩し、離れてしまう。だけど、互いが互いの事が一番大切だという事に気付いて、仲直りするお話です。そこに委員長の暴挙が山場として入りこむのですが、仲直りの件と密接に絡まっている訳ではなかったので、そこを絡ませてあげるともっとまとまるんじゃないかなって思います。
 入れ替わったからこそ分かる相手の大切さ、入れ替わったからこそわかる相手の凄さみたいなものがあり、ライムさんマドカ君コンビに嫉妬してよく見ているからこそ委員長が入れ替わりに気づいて、ただでさえ凸凹なのに、入れ替わってさらに凸凹でどうするのみたいな、嫉妬しつつもライバルとして認めてはいる! みたいな展開だと熱かったなあって思います。
 ただ、今のままでも無理なく物語は展開していますし、しっかり二人は仲直りして前に進んでいるので、これは好みのお話だと思うので話半分くらいに思っていただければ……。
 あと、全体的にキャラクターが生き生きしていていいですね。闇はあっても物語の雰囲気は明るいので、やっている事は結構えげつなくてもそうは思えないというか。この空気感は作者さんだからこそなんだと思います。
 投稿、お疲れ様でした! 

雪椿さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆

読んでいてとても楽しい入れ替わりものでした!
互いがぶつかってとか、雷に打たれてとかで入れ替わる話はどこかで読んだ(または見た)覚えがあるのですが衝撃と電撃を組み合わせてくるのは何だか新鮮でした。タイトルはこのことを表していたのか……。
人間として生活することになったライム君(?)の悩みが今までポケモンだったことがよくわかる悩みで、ポケモンとして生活することになったマドカさんはすんなり対応できていてすごいな……と思いました(描写されていないだけで、実は結構苦労しているのかもしれませんが)。
終盤で元に戻ることができ、黒幕にも罰が下って明るい終わり方をしたのですが……最後のこれは。もしや、また入れ替わりが起こるのでしょうか? 単に深読みのしすぎ(あと妄想の働かせすぎ)だと思いますが、気になりますね……。

しろあんさん
評価:☆☆☆☆

ポケモンと人間の入れ替わりモノ!!こういうの好きです!(( さりげなくアキヨちゃんが「昔ヒットした映画みたいに」って言っていてクスッときました←
マドカちゃんとライムくんの凹凸コンビが良いですよね。普段は少しドジっ子なマドカちゃんをライムくんがツンケンしながらもフォローしていて、演技のシーンではライムくんがマドカちゃんのハイレベルな演技についていけなくなっている。二人が対照的な性格をしているというのが序盤のシーンで上手く表されていたように思います。
入れ替わりモノの醍醐味である、互いの体や生活の仕方の違いに困惑する所もよく描けていたと思います。ライムくんはスプーンの使い方や髪のセットの仕方が分からなくて苦労しているのに、マドカちゃんはわりとライムくんの体をエンジョイしているのが面白いなと思いました(( あとスダチちゃんとフーちゃんが可愛いです……!
入れ替わりや委員長の陰謀などもあって、凹凸だったコンビが徐々に息の合うコンビになっていくのも王道ながらに良いなと思いました。ただ委員長がマドカちゃんに恨みを持っていたとはいえ、ライムくん(マドカなう)の事を捕縛したりするのはちょっとやりすぎだったんじゃないかな、と私は感じました。

ストーリーも文章も良く出来ていてとても面白い作品だと思いました!欲を言えば、某映画みたいに「入れ替わりが起きたことによって周りから不審がられる」描写をもっと入れてくれたら良かったかなと思いました。特にライムくんは元ポケモンなだけあって人間の体だと色々やらかしてしまいそうな気がします((
投稿、お疲れ様でした!

トビさん
評価:☆☆☆☆☆

Avant-Titleから始まりCut1.Cut2.……という表現からポケウッド、ひいてはハリウッド映画の雰囲気が上手く出ているなあと思いました。ポケウッドも3で終わりますもんね、洒落ているなあと思います。ポケウッド自体も有名映画のオマージュをやっていますし、そういう意味でこの入れ替わり設定もゲーム原作に近づけたのかなと思いました。>昔ヒットした映画みたいに と作中で言っているギャグ感もいいですね。
お葬式すらビッグステージと例える世界観が面白いですね。マドカちゃんが>「このこのママ、――」って言っているので、マイヤはあまり自分のパートナーをマドカちゃんに近づかせなかったのだろうと思います。きっとこのエモンガが大女優だから、忙しくて家族との時間をつくれなかったんですね。そんなマドカちゃんが、 >ママの代わりになる! そしたらさみしくないよね、っていうシーンすごい好きです。マドカちゃん優しいし可愛い。よりよく前頭葉が発達しているなと感じるし、自身も寂しいって無意識のうちに!思っているのかもしれないな、とも思います。お葬式の時お兄ちゃんどこに居たんだろう。登場人物の名前が柑橘類で統一されているのも面白いですね。
ライムくんがマイヤに自分のおやとの関係から特別な関係だって気づいて、マドカの為に走る! このシーンすごい好きです。マドカちゃんに対しての劣等感をも振り切って、大切なパートナーを助けられるのは自分しかいないんだと走る、ここがこの作品の一番の盛り上りポイントだと個人的には思います! このシーンがあるからこそライムくんはマドカちゃんに思いやりを見せ、それをみてマドカちゃんもライムくんへ特別だと思いつつも彼に甘えていたかもしれないという感情に気づく。個人的な意見ですが、ここでママになるっていったのにごめんね、的なセリフがあったら更に盛り上がったかもしれませんね。そしてお互いに仲直りをする。ここすごくすごくいいですよね。この危機を乗り越えた二人が、どうやって試験を乗り越えたのかとても気になります。最後、せいでんきが走るところでもしかしてまた入れ替わったり……? っていうループオチっぽさも面白いです。

逆行さん
評価:☆☆☆☆

本格的な入れ替わり物小説、という感じで、凄く読み応えがありました。3万文字という文字数をフルに使った、ポケモンと人との友情を描いた力作だと思います。面白かったです。ここまで本格的な小説を書けるのは凄いですね。

委員長のキャラが、漫画やアニメのThe 委員長キャラって感じでした。嫌味たらしな王道の委員長キャラを良く描けていたように感じます。キャラの作り方が上手ですよね。まあ、実際はこんな性格の委員長っていないんですけどね(笑)。そして、そんな委員長が実は黒幕だったのは驚きました。しかもこの子完全に殺しにかかってましたよね主人公達。ここまで行動できるのは委員長は委員長で別の才能を感じますよこれ。でも嫉妬してしまう気持ちは分かります。

この小説って、3人称の神視点で書かれているんですよね。3人称神視点は、複数キャラの心理描写を描けるのが特徴で、この小説ではマドカとライムそれぞれの心情を描いています。この描き方が非常に良くって、二人がどう考えていて、なぜすれ違ってしまっているのかを把握することができました。

>マドカにとっての不安材料があるとするならば、ライムのことだ。毎日のようにケンカして、凸凹コンビなんて言われて。悔しいが、ポケウッドという観点で見ると委員長とトゲキッスのコンビの方が向いている。ウマが合って、仲が良くて、息もバッチリで。その点でいうと、自分とライムはこの上なくポケウッドに向いていない。
>それはライムも同じ気持ちだった。自分はあれこれと考えて行動しているのに、マドカときたら一度決めたら勝手に突っ走る。おまけにうっかり屋。コウジはああ言っていたけど、お互いのことを意識しながら芝居するなんて、絶対ムリ。
>1人と1匹の凸凹コンビは、不安な気持ちを抱えながらテスト会場へと足を運んだ。

ここなんか、二人の関係性と考えていることが良く描けていると思います。

二人が入れ替わった後に、困惑する描写が凄く上手かったです。マドカがポケモンの言葉が分かるようになっていることに驚いたりとか、凄く面白いなあと思いました。ポケモンと人間の入れ替わりならではの描写ですよね。

>「ぎゃぁああああああぁああああ!」
>「エモォオオオオオオオオオオオ!」

なぜかここが凄い好きです。ここでだいぶ引き込まれました。

全体的にお話が丁寧に分かりやすいんですよね。ちゃんと山場があって谷場があって、しっかりと話が作り込まれていたなあと思いました。

終盤の展開がすごく熱かったです。ライムがマドカを守るために一目散に突っ走ったのが印象的でした。最後の読み手の感動を誘う展開も上手かったです。すごく余談なんですけど、ライムがアイアンテールやろうとしてて止められましたけど、ピカチュウはサトシが目を覚まさないとき十万ボルト連発してましたね(笑)。あれ大丈夫なのかって思っていたんで、コウジさんが止めてくれたのは良かったです。

後凄く細かい部分なんですけど『ライムなう』がめっちゃ好きです。

あまりお話に目新しさがなかったかなあという気は正直しました。入れ替わり物というのは、長編だったら二人が入れ替わっている間の日常風景とかを細かく書けるんですが、短編だとそこまでたくさん書けないですし。本作ではマドカになったライムの方は丁寧に書いていたんですが、ライムになったマドカの描写があまり書かれていなかったので、やはり文字数制限の難しさというのはあったかなあと思いました。

他の人がどう思うのかは分からないですが、個人的には最後の演劇テストのシーン、あそこは入れ替わった状態のままで受けることになっていた方が、演劇物っていう部分も活かせて良い感じだったと思います。それだったらお話的にも個性的になりそうですし。あくまで自分だったらそうするかなあって感じです。

全体的にお話が良く纏まっており、3万文字という長さを感じさせないお話だったと思います。夢中になって読むことができました。投稿お疲れ様でした!

乃響じゅん。さん
評価:☆☆☆☆

入れ替わりもの!!!いいですよね入れ替わりもの。大好物です。
起承転結がしっかりしていて、地に着いたストーリー構成だと感じました。30分枠の一話完結のアニメを見ているような感覚で読むことができました。作者さんは物語構築に慣れていらっしゃるなあ、という印象です。
ぶつかり合うことが悪いことなのではなく、遠慮なく言い合えるのが特別な関係だ、という主張が胸の中にスッと入って来ました。
欲を言えば、入れ替わっていることで戸惑うシーンをもっとじっくり見たかったなと……!! 各キャラを立たせることを思えば尺の都合上難しいところではありますが、そのあたりにもぜひ挑戦していただきたかったな、と思いました。
委員長が黒幕だったということですが、物理的な手段に出てしまったことがバレると委員長も役者の道が閉ざされてしまうのでは……と思ってしまいました。そこまで行動させるだけの理由が何か欲しかったかな、という感じもします。
最後のせいでんき、ちょっとイヤ~な予感がするんですが気のせいですか? もうひと悶着あったうえで入れ替わりの力を自由に使いこなせるようになったりしませんか? そんなオイシイ展開は……ないですか? そんな妄想をちょっと膨らませたりしました。ありがとうございました!

ionさん
評価:☆☆

何も成し遂げてない若造が何を言うって感じですけど、
ある程度性癖を共有するだろう者として、
畏れながら本音を奏すると、
その性癖に素直になりましょうよ、といった気持ちです。
具体的には、もっと「ならでは」のシーンを盛り込むことが出来たでしょうと。
いや確かに倫理とかございますけども。
ハートのエース比で…

水のミドリさん
評価:☆☆☆

マドカちゃんに入れ替わったライムくんがスプーン使えなくて困るくだり、あー入れ替わってる〜〜〜! って感じしますね! お母さんに感づかれないようふたりで耳打ちあってるのも、ただの食卓にナゾの緊張感が生まれて面白いです。三章目、マドカ姿のライムがお母さんにケンカしたことを打ち明けるシーン、ぜんぜん気づかれないのってライムくんの演技力がメキメキと上達しているから……!? これがマインドショック演劇メソッド、元に戻る方法を画策しているうちに本来の課題が解決されるって書き方お見事です。
人間になったから髪のとかし方がわからない、飛べないから不便、てのもそうなんですけど、入れ替わったあとのふたりの反応もっと読みたかったなああ〜〜〜! そういう描写ってベタなのではなくお約束なんですよ。ドタバタする展開は分かっているけど、読みたいんです。だって楽しいもの。とくに人→ポケとか、エモンガになって服着てないことにむず痒さを感じるとか、電気ワザ使うときに加減できなくて困るとか、そういうとこ中心に書いてくれたらギャグ調の文体ともガッチリ合っていたと思うのですけどねえ。
母親のエモンガの葬式シーンから入るのがもったいない気がしてならないです……。冒頭で暗澹とする必要が感じられず、「ママのかわりになる」等の伏線も回収が曖昧(どちらかというと姉弟でしたよね、それはとても微笑ましい)で、単に家族構成の説明になっていて、なら入れ替わったところから書いてくれれば一気に引き込まれたんだけどなあ。普段はライム優位のデコボココンビだけど、大女優の血を引いているマドカは舞台に立つと周りが見えなくなる、というストーリー展開を補強する説明を作者様は入れておきたかったんじゃないかなあと邪推します。入れ替わってからのが魅力的だよ〜! タイトルの意味も最後まで掴みきれませんでしたし、説明文気味な冒頭から読み方が分からず混乱しました。

まーむるさん
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