Who and you may to show lightの感想

あすぺふさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
非常に練られた構成には感嘆するばかりです。
努力だけでは太刀打ちできない社会の現実を知り始め、将来の不安を覚える思春期の悩みが様々な視点から描かれ、それを友達と共有して解決していく。
ポケモンの世界でありながら、現実にも置き換えることができる、そんな世界観に引き込まれました。
めざせポケモンマスター!
葉穂々さん
評価:☆☆☆
集まった女の子たち。けれども、進路に迷う人、己の道に邁進する人と状況はそれぞれ。
直面する、不安と、夢と、将来と……

好きポイント
・練られた世界観。長編向きかもしれません。
・「不安と夢と将来と」/「Who and you may to show light」
照風めめさん
評価:☆☆
進路はとても難しいですよね。特に周りがみんなやりたいことがある、となるとどうしても劣等感があるのはよく分かります。
タイトルのダブルミーニングも良いなと思います。
秘伝マシンのことを騎乗免許や飛行免許などとする世界観や設定も面白いです。
ただ、どうしても物語よりは世界観やキャラ紹介が前面に出ているように感じてしまいました。
というのも、この作品はキャラクターが皆それぞれの葛藤を抱えているのは良いのですが、終始そのバックヤードを語るだけになってしまい、肝心の次の一歩が予感も無かったという所にあると思います。字数が厳しいというのであれば、キャラクターを減らしてでもしっかりと次の一歩を踏み出させてあげたほうが、作品としての評価は上がったと思います。
特に今回は同じ題材で歩みを進めた作品があったため、比較して星を下げる必要がありました。
さて、ここからはこの作品に対して比較的厳しい感想を一つ述べたいと思います。
①身内ネタの取り扱い
さて、本作では入谷さんが読んでいる本があります。これは昨年のポケストフェスの優勝作品であるSNEAK in the Shadows!!!!!をモチーフにしているのは、改稿前を見るに明らかです。
ただ、それをオススメされながら「うーん、別にいい」というのはなんだか……。もう少し柔らかい他の表現ではいけないでしょうか。
せめて、「また読ませて」くらいであれば良いものの、あえて別にいい、とした理由はどこにあるのでしょうか。好意的に考えても、その前後でのやりとりからは原作者へのリスペクトを感じることはできませんでした。もし貴方自身の作品が、作品のイメージを曲解させられた挙句別にいいと言われたらどう思うのか、是非考えてみてもらいたいと思います。
乃響じゅん。さん
評価:☆☆☆
設定に振り回され、物語が散らかっている印象を受けました。
作者さんには大変申し訳ないのですが、世界観設定と各キャラの人生の歩みばかりが語られて、何の話と思って読めばいいのかが分かりにくく感じました。マメーの話が終わってツツジンの話になった時に特に感じたことですが、頭の中をリセットして読まなければならず、今まで読んできたエピソードは何だったんだろう、という気持ちになってしまいました。マメーのエピソード自体は面白かったので、尚更そう思ってしまったのかもしれません。
 主人公と、メインとなる誰か一人に関係のある設定だけを絡めていけば、もう少し物語としての筋が見えるかな、と思います。情報を絞った方が良くなる話だと感じました。
それでもこの設定を活かしたいのであれば、逆に市とか予備校の広報誌、あるいはテレビのドキュメンタリー番組みたいな体で書いていくのも面白いかも知れません。
あまもさん
評価:☆☆☆☆☆
素晴らしい世界観設定でした!何もかも綺麗なわけでもないし夢いっぱいというわけではないけど、ポケモンと暮らしている世界という感じで魅力的でしたね…。人のことって、羨ましく見えるものですよね。苦労話も光って見えるんですよね。主人公たちには、これから少しずつ自分らしさと自信を手に入れていってほしいなあと思いました。
うにゃさん
評価:☆☆☆☆☆
未来への不安と希望を細かな設定の中で見事に描いていました!
Pさん
評価:☆☆☆☆☆☆
同窓会という場で集まる少女5人を通して描き出される小説内のポケモン世界、読んでいてたいへん楽しかったです。
高校三年生ともなると現実世界でも続々と進路が決まっていく頃ですから進路や夢に迷う少年少女は多く描かれてきた題材ではありますが、10歳で旅に出て現実世界より早く道を決める、そして凶暴なポケモンが人里のすぐ近くに暮らすポケモン世界の設定をうまく生かし五者五様の迷いと社会に即した成長や現在の様子を描く筆致はとてもよく練られたものと感じました。
ただ話の大半が設定をうまく語ることに終始しており、肝心の主人公のこと、そして主人公が迷っていた今後についてはオボンの果汁とともに流されてしまった感じが否めませんでした。
ほとんど話が主人公「あーちゃん」視点から進む中、少しだけ入る「鵜野さん」パートにおいて語られる彼女からの視点でそれまで語られていた鵜野さんへの見方が変わるのが面白かったのですが、もしかしてこれが残りの3人分もあるのかと思ったら文字数上もちろんそんなことはありませんでした。
その辺りの兼ね合いがなければ5人分の視点が入る作品だったのかなと思っています。それはそれでとても見たい。
作中で語られるポケモン世界やトレーナーを取り巻く社会の様子から考えると、同窓生とはいえこれだけ道を違えた面々が友情を育み続ける例はそう多くないのではと感じており、そういう意味では彼女たちはすごいレアケースなのではと夢を抱いています。
ばすさん
評価:☆☆☆
人物設定がすごいと思いましたが、読んでいて、
説明文を読んでいるような気がしてしまいました。
この作品は長編で読んでみたいなと思いました。
上記の感想は、私一個人の感想なので、
好みの話かもしれません。
森羅さん
評価:☆☆☆☆☆
主人公を含め、登場人物たちの「血の通っている」感が本当にたまりません! 本当に彼女たちの将来への悩みや不安、寂しさや期待は等身大の「学生」らしく、「あーー自分にも将来への不安を抱えた時期があったなあ」とこそば痒くなりました。そして、世界観が本当に巧く、「ポケモンがいる世界」となっているのも素晴らしいです。ポケモンがいるから彼女たちはこういう経験をして、こういう道を歩んでという道のり・将来への展望が本当に丁寧に描かれていて素敵でした。
rairaibou(風)さん
評価:☆☆☆☆
・ポケモンの世界観を自分たちのいる現実にとてもうまく落としてこんでいるところが素晴らしいですね。自分もこういうのやろうとした経験ありますが、ポケモンの世界観や社会観念と自分たちがいる世界とは違いすぎて難しいんですよね。その点、この作品の世界観は素晴らしいと思います。
・その中で起こりうるであろう様々な事象や感情の動きを上手く表現できていると思います、リアリティがありますよね。
ラプエルさん
評価:☆☆☆☆☆☆
リアリティにあふれるお話だな、というのがこの作品に抱いた印象です。学業制度に触れてみたり、登場人物の名前が漢字表記だったり、タクシーをポケモンで運営していたり。まさに「もしポケモンがいる世界だったらこんな感じなのかなあ」という作者様のイメージを体現した作品なのだなあと思います。
マメーちゃんのところなんて特に細かくて緻密だなあと思いました。ナックラーが「極地生息ポケモン」で、育てること以前に野生のポケモンに出会うために資格が必要だとか…これは深い。リアリティがすごい。

この世界のトレーナーは、脅威と戦うために強いものが求められているって解釈にはおおっと思わされました。ポケモンの世界で旅してる人たちって気楽でいいよなあ、なんでこの世界は成り立っているんだろうと思いましたが、これは面白い解釈。ポケモンたちは野生の状態では天災であり、それをうまくいなすためにもトレーナーが必要…唸らされました、お見事。
女の子たちの会話も現実のそれっぽいし、その「それっぽさ」に、綺麗にポケモンたちや自分の目指す場所が絡んでいる。本当にリアリティにあふれているなあと思いました。

ただどうしても仕方ないのですが、登場人物が多いだけあって今一歩足りないのかなあと…
全員根拠のしっかりした過去を持っているのがわかるだけの掘り下げができているのはすごいですが、如何せんやっぱりもう少し欲しい…文字数の兼ね合いでしょうか。欲張りですが、これでは各人物の説明をしただけで終わってしまっているように思えました。
また、終盤で視点が変わっていることの意味合いもちょっとわかりかねました、ずっと回収されてなかったあーちゃんの悩みを第三者視点から見たらどうなるのか、ということを書いていたのでしょうか。すみません…
リアリティのあるストーリーが大好きなので、終始興奮しながら読むことができました。ありがとうございました!
一葉さん
評価:☆☆☆☆☆☆
ポケモン世界の文化、学校関連とかトレーナー修行関連とか資格云々とかってゲームだと気軽に旅に出たりしてますけど、現実的に二次創作としてそこに生きている人間に当てはめて考えると難しい話ですよね、中卒の15歳に引き上げとか本当にありそうな話でした
設定がリアルに仕上がってる分だけ、登場人物の経歴も、各々の悩みや考え方もリアルで本当に存在してそうな感じが良かったです
水のミドリさん
評価:☆☆☆
ポケモン世界に生きる少女たちのリアル。自分は普段こういう世界観はあんまり詰めないで物語を書き始めてしまうので、こうも緻密に詰め込めるものだなあ、と感心します。トレーナーとして旅だった同級生が亡くなった知らせが入って、消息が途絶えるのだってよくあることで、だからこそ不安と夢と将来とが綯い交ぜに見えてくる。あいうえお順に友達が出てきたときは「えっこれひとクラス分の物語があるの……!?」と戦々恐々しておりました。みずみずしい女子トークが眩しかったです。まだまだ将来これからですよ(老害感)。
自分の行く末について考えるテーマの作品、今大会おおかったですね。勝手ながら取り上げさせていただきますが『反耕期』『落ちなかった百個のきのみと、少女が歩む一個の夢』、あとテーマBの『冒険のはじまりだ!!』も近いと思います。これらの作品、自分の将来を見つめるキッカケになったエピソードがしっかりとあるんですよ。同じく家業について悩む年近の少年、群れで唯一まだ小さかったポッポの進化、成年してからトレーナーを目指す親友のまぶしい笑顔……。目の前で起きたことと主人公自身を照らし合わせたり比較できると身につまされる思いになるのですが、本作のように主人公が内省するだけではちょっと説得力が湧かなかったです。いざ5人できのみ農園に到着し、みんなとダラダラ収穫するのかと思いきやそれぞれがプランを用意してて個別行動に移る流れになって、何も準備していなかった主人公は途方にくれる……みたいな、主人公に共感して読み手にも焦燥を訴えられるシーンがあればよかったのですが。〆切日になってからヤベェヤベェって感想ガリガリ書いている私のような無計画ダメ読者は、「あと1週間しかないからそろそろ計画立てて読み切れるようにしろよ?」と言われてもなかなか腰が重く、いざ読み始めて「あっこれ間に合わないやつだ」と気づかされてようやく必死こき始めるワケですよ。つまりそういうことです。……何の話だ?
カイさん
評価:☆☆☆☆
ポケモンの世界に生きる一人ひとりの事情が、大変丁寧に描写されていて、圧倒的なリアリティがありました。よくぞここまで世界観を考え抜いたものだと、純粋に尊敬します。原作ゲームやアニメでは、明るく元気な側面だけが強調されがちなポケモンの世界も、リアルに考えればなかなかシビアなものなのかもしれませんね……。とても説得力がありました。
終夜さん
評価:☆☆☆☆☆☆
ポケモンとともに生きる世界の厳しさと過酷さが丁寧に描写されており、読んでいて泣きたくなりました。
登場人物の中でも、推しポケモンのために頑張るマメーさんがとても好きです。
リングさん
評価:☆☆☆
キャラクター紹介が多すぎて、物語が全く進んでいない気がします。
長編ならば気にならなかったかもしれない文章量ですが、たった3万文字にキャラを詰め込みすぎたのでしょうか。
Ryoさん
評価:☆☆☆☆
まず、タイトルのダブルミーニングがうまいな、と思いました。英題付けるの苦手なんで…
内容ですが、小学校時代に仲の良かった元クラスメイトたちとの会話がとてもリアルに表現されていたのが良かったです。セリフの言葉選びが、等身大の彼らをそのまま表しているようにごくごく自然な感じで、その場の空気感まで伝わってくるようでした。
五人それぞれの現状と、彼女たちを取り巻く環境についての文は非常に細やかで、作者さんの中にある確固たるポケモン世界のあり方に舌を巻きました。更に読み進めていくと、一見順調でも先行きは不透明である、あるいは挫折しても戻る場所がない…といった事情を五人全員がそれぞれに抱えていて、個々の事情は違えど何もかも順調な人など一人もいない、ということも判明し、そこもまたリアリティの深さを感じました。最も良かったところは、ずっと悩んでいる主人公でさえも、他人から見たら羨ましい境遇にある、ということを示した鵜野さん視点の場面です。人生の奥深さというか、自分自身でも気づいていない自分があることや、自分の視点に映っているものだけがその人の全てじゃないことを表した、味わい深い場面だと思います。
残念なのは、作品全体がこの細部まで練られた世界観の説明に終始してしまい、この世界で生きていくことが実際にどういうことなのか、ということを実感しづらかったことです。(細かいですが最初に主人公視点で「ご存知のようにこの世界では~」と作品世界の外側に意識がいってるような箇所があるのは、作品世界が精緻なだけにちょっと残念でした)学校と旅の関係から自動車の所持の良し悪しに至るまで練られた設定には魅力を感じたため、この設定の上で動いているキャラをもっと見てみたいという思いを抱きました。
花鳥風月さん
評価:☆☆☆
まさにズッ友だょ……!マスクネームのインパクトにやられましたが、ちゃんと本編に連動されていたとは!
過去にしがみついているのは私だけ、上手くいってる幼馴染に嫉妬する気持ち。長い付き合いだからこそ渦巻く感情がリアルに書かれていて脱帽です!
秋桜さん
評価:☆☆
ご存知の通り、この国では【10歳になるとポケモンと一緒に旅に出る】という文化があり、義務教育は小学四年生で終了となる。とありましたがご存じないです。
設定しっかりと考えられていて凄いなぁ、と思う反面、長さの割に物語が無いなぁと思ってもしまいました。
ところで、再読した際に、初読の際には読んだ記憶にあるものが無いんですけど削りました???
砂糖水さん
評価:☆☆☆☆☆☆
このなんというかシビアな世界観がめっちゃ好きです〜。
円山翔さん
評価:☆☆☆☆☆
ああああああ刺さります……まさに今、この先どうすればいいだろうと悩んでいる最中でありまする……ポケモンの世界だったら、考えられる進路はこんな感じなのかという、説得力のある文章でした。先のことを考えると焦りたくなって。でも、今を生きることはもっと大切で。どちらに重きを置いたらいいんだろうと今もよく分かりません。悩める主人公は、それでも今を楽しく生きることを選びました。その姿が眩しくて仕方がありません。

追伸
タイトルが空耳で「不安と夢と将来と」になると聞きました。こういう仕掛けは面白いなって思います。
春さん
評価:☆☆☆
 進路に悩む青少年たち?
 ポケモンが実際に現実世界にいたらどうなるのか? 制度は? 扱いは? 免許はいるのか? などを想像し、丁寧に書いてみた、って感じの短編でした。小学校以来の友人との集まりで、一人ずつどんな進路を選んだのか過去を振り返っていく形式。主人公が過去を語りつつ、かな? ポケモンについての設定ものとしては上手く出来ていると思いましたが、お話の面白さとしては、正直いまいちな気がします。なんというか、この短い短編にこんだけ設定の話と説明を詰め込まれては、読む気が無くなってくるというか……設定好きの人なら喜んで読んだかもしれません。もう少し、必要のない説明文を削った方が読みやすいと思います。彼らの進路についての語りの部分も、なんというか、ポケモンという夢と冒険の世界に現実の厳しさなどを大人視点からぶち込まれたような居心地の悪さを感じました。全編にわたってそんな感じだったので、最後に救いとかあるかなーと思ったのですが、現実逃避エンドという。胸糞悪いとまでは言いませんが、なんらかの答えやすっきりするものがラストに欲しかったです。なんだかもやっとする終わり方だったなぁ……。
フィッターRさん
評価:☆☆☆☆☆
 生々しいリアリティに満ちたお話だと思いました。周りの人がちゃんとした道を進んでて、それに比べて自分は……と思ってしまう気持ち、とても共感できますし、そんな想いを抱く主人公もまた、友達からはしっかりしているなあと思われていて、その友達もまたそれに比べて自分は、と思っていることが終盤でわかる、という流れもまた、そういうことって往々にしてありそうだな……と思えますね。
 そして何よりすごいのが世界観の作り込み。10歳で旅に出る、その間はポケセンをはじめとする様々な施設が無料で使える、などというポケモン世界の要素に、リアリティを持たせた考察のひとつの形として、とてもよくまとまっているなあと思います。
48095/坑さん
評価:☆☆☆☆☆
 少女たち一人ひとりの物語が世界観に合わせてじっくり語られていたのがすごくよかったです。
 成功の人生と失敗の人生がより浮き彫りになりそうな世界。ひええ生き辛そう。そんなところが悲しくなるくらいリアルでした。
 例えば仕事の面接で、バッジの数は×個ですか、もう数個とれたんじゃないですか、目標はないんですか、何を軸に考えて今まで頑張ってきたんですか、何故△△の免許・資格を取ろうとしなかったんですか、とか質問攻めにされたら私だったら泣いてしまう。この世界なら絶対ありうるぞ……
 トレーナーとかバッジとか、ポケモンらしさの詰まったお話でしたが、何より現実を見事に映した作品だったと思います。
早蕨さん
評価:☆☆☆☆
 将来の行く先が決まらないことに焦ったあーちゃんだけれどもそんなのみんな決まってない。それぞれみんな悩んだりなんも考えてなかったりするよ。救われる言葉だし、その通りだなと思いました。僕はこのお話の雰囲気や世界観は凄く好きで、あーちゃんの気持ちもなんとなくわかり、こういう心の動きを感じられる作品はいいなと思いました。
雪椿さん
評価:☆☆☆
 チャット会にて、タイトルの音にも意味があると知ってかなり驚きました。世界観を含めた設定がとても細かくて、彼女達が抱える悩みもこの世界ならよくありそうだと思いました。
 ポケモンと現実が程よく混ざり合った話をありがとうございました!
ポリゴ糖さん
評価:☆☆
 タイトルどういう意味なんだろう……と思っていたら「不安と夢と将来と」だと聞き、これは一本取られたと思いました。全然気づかなかった
……。そういう意味で一番印象に残ったタイトルであります。
 ティーンの女の子たちがわいわいやっている光景はとても眩しいものです。一人は大学に進み、一人はブリーダーの資格を得て、一人は夢のために遺跡マニアになり、一人はコーディネーターの特訓を続け、一人はリーグ認定トレーナーとして大成する。同級生が皆夢に向かって進んでいく中で、自分は決めきれないでいる、そんな気持ちはとても分かります。
 随所に見えてくるポケモン世界の設定、世界観の作り込みには目を見張るものがありました。こういう設定を考えるのは私も好きです。
 ただ、文字数の殆どが彼女たちの過去と現在のことに割かれていて、主人公の不安が霞んでしまった印象です。彼女らのこれまでの経緯を説明する間、彼女らはずっと待ち合わせ場所に立っているわけで、読者側としてはストーリーが動かずに止まったまま、いつになったら彼女たちは動き出すのだろう、というやきもきした感情が出てきたのは否定できません。
 将来のことについても、結論は出ずじまいに終わってしまっているのも勿体無い。今を楽しむというのも確かに大切ですが、皆が進路を決めている中自分はどうしたらいいのだろう、というところにテーマを置くのであれば、何かしら結論は出していただきたかったところ。
  一部だけ鵜野さん視点になっていたところ、工夫そのものは評価できますが、ずっと主人公視点で進んでいるところでこの部分だけ、というのはちょっと混乱しました。
 せっかく構築したキャラクターたちの特徴といいますか、そういったところが活かしきれていない、そんな印象です。彼女たちらしい、彼女たちだからこそ展開されるストーリーというものを構想なさっているのであれば、期待してみたいところではあります。
逆行さん
評価:☆☆☆☆
 カイリュー関連の下ネタのくだりがとっても印象にのこ……おっと誰か来たようだ。 

 とにかくポケモン世界の考察が際立っていた作品であると感じました。女の子のボックボーンとともにポケモン世界の闇の部分を語っていく構成には痺れました。よくここまで世界観について考察できるなあと驚愕致しました。普段からこういうこと考えているのでしょうか。 
 小学五、六年生を実質的な予備校期間と表したのが特に唸らされました。そうかあ、なるほど。トレーナーの多くはこの2年という期間でバッチ集めをするのですね。確かにこういう設定ならば、トレーナー稼業に失敗した人達もちゃんと救済できそうな気がします。 
 そこまでシビアな世界観っていう訳でもないし、かと言って全く甘くはない。ちゃんと筋が通っており、よく考えられているなあと感じました。しかし野生のポケモンはやはり驚異ですね。ギャラドスとか町に襲ってきたら死者が多発しそうで怖いです。なんとかならないのかなあ。大丈夫ですかね、主人公達が辿り着いたトラス公園は野生のポケモンが侵入してきたりしないですかね。 
 進撃の巨人みたいに、町の周囲を巨大な壁で覆うとかはどうですかね。そうすればひこうタイプ意外は基本侵入してこないと思うし。(すいません冗談です)  
 女の子達がポケモンに乗ってやってくるのが地味に好きです。特にウインディに乗ってやってくるのが、想像したらど迫力で凄い良かったです。 
 世界観の説明は良かったのですが、如何せんそこに文字数を割きすぎてストーリーがあまり進まなかったのがちょっと個人的には残念な所でした。トラス公園に到着してからすぐ終わってしまったので。欲を言えばここからもう一つ展開があると良かったかもしれません。その際、前半の説明が伏線となって回収していく感じになっているとなお良かったと思います。 
 ただ完全に予想なんですけど、、作者さんはどちらかと言うとストーリーを描きたいというよりも設定を考察したいという意向が強いんじゃないかって思います。なのでやりたいことはこれでできているのかなあと。それだったらこのままでも別に良いかもしれません。
北埜とらさん
評価:☆☆☆☆
 はじめに、改稿で消された部分に触れるのもナンセンスとは思いつつも、まあ自分のことなので一応触れさせてください。「あっ! 自作タイトルらしきものが消えている!」笑 入谷さんのキャラクタを立たせる一要素としてなら、みんなで踊って愉快で楽しいハッピーな話よりは、前回大会A18『ΜΟΚΑ』のような賢い感じの作品の方が合ってるんじゃないですか!? と感想に書く気マンマンだったのに~!笑 こういう形で自作を使っていただける(?)のは経験がなかったので、なんだかドギマギしました笑 自作に構っていただいてありがとうございました!
 この作品の肝は何と言っても世界観でしょう。10歳から旅に出る、ジムバッジを集めたらフィールドでひでん技がつかえるようになる、ポケモンセンターが無償で使えることなど、ポケモン世界で一般的にそうだとされていることを、リアルな社会の中にめちゃくちゃ巧みに落とし込まれていますね。これほどまでに原作設定をうまく料理しているなと思ったポケ二次世界観は初めてかもしれません、感嘆ポイントを数えれば両手の指の数では足りないくらい感嘆しました、いや~~~素晴らしい……!! 義務教育は4年生まで、5~6年生は予備校で一般的にはそこで旅をして適度にバッジを集めて資格を得て、家に戻って中学に入学する。原作ゲームやアニポケの世界では本当にこうなってても全然不思議じゃないなあみたいな名考察です。この設定を拝借して三次創作したいほど……!笑 こんなにも考察で世界を広げられるのは本当に羨ましい!
 お話としては、それぞれの進路を定めて努力している友人に対して劣等感を抱く主人公だが、実は進路を定めてしまった当の友人たちのほうが、無難で堅実な人生を歩もうとしている主人公のことを羨ましがっている。早い段階で進路を定めてしまうのはそれはそれでリスクもあり、皆不安がっている、結局隣の芝は青い、でも焦る必要はない、将来の選択肢はいくらでもあるから、まあとりあえず今はみんなとの時間を楽しんじゃえ~! って感じですかね。進路に悩む系の作品が至る着地点として、「進路決まってて努力してる皆がかっこいい」→「でも、進路決めちゃって選択肢狭まって追い込まれてる身としては、色々無難にやってきて進路もこれからのあんたが羨ましい」という考え方に落とすやり方は、個人的にはかなり目新しく思えて、好きでした。現実世界、自分の身の回りに置き換えて考えれば、確かに無難な人生歩んでる方が勝ち組みたいな側面もある。無難な人生歩むのは案外難しかったりして。でも創作の世界の中だと、やはり「進路を定めてそれに向かって努力する」のが正義で、そこに着地するのが王道じゃないですか。その王道を取らなかったところが、この作品の良さであり、面白さなのかなと思います。この作品のメインは「世界観の披露」だったのではないかと個人的には思っているのですが、その世界観を披露するという主な目的と、このシナリオというのは、うまく合致していると感じました。
 このシナリオを堪能するうえで、個人的には、本作の五人のキャラクター性というのが、少しネックになってしまいました、すみません。世界観が凄くリアリティに溢れているのに対して、なんというか、たま~にキャラクタが萌えキャラチックな発言をするとことかが、浮いていると言いますか……個人的にはそういう風に見えてしまいました。おそらく五人という人数のキャラを書き分けるのにそうなってしまったのではないかな~と邪推しているのですが。こんなことを言う私も自然な女子高生五人組の会話文を書けと言われても無理なんですが……自然な会話難しい……
 また、冒頭に出てきた主人公の手持ちポケモンについてそののちにほぼ言及されない(主人公が将来を悩むうえで、おそらく数か月共に旅をしたのであろうこのポケモンについてノータッチというのは、既にペット感覚なのかもしれませんが、ちょっと悲しかったです)、鵜野さんじゃなくてあだ名で呼んでよ、のあたりなど、回収してほしいポイントが微妙に回収されないまま終わっているのが、少し気になってしまいました。基盤となる世界観が物凄くよく練られているあまり、比較して、その上に乗っているキャラやシナリオの粗っぽさが目立ってしまっているような印象です(無礼な感想になり申し訳ないです)。非常に実力の高い作家さんとお見受けします、もっと時間をかけて作り込めば、凄いものが出来るはず……! と、惜しい気持ちになりました。惜しいなと思ったということは、それだけ良いなと思うポイントがあったということです……!
 投稿お疲れさまでした!
はやめさん
評価:☆☆
 この作品で語られる世界観や設定は大変興味深く、まさにポケモン世界の中でありそうというリアル感をひしひしと感じるものばかりでした。バッジを技能免許資格として解釈する部分など、大変具体的で、この設定を活かした別のお話も読んでみたいほどです。また、皆が将来に向かって進む中、何も無いかもしれない自分の空白に焦りを覚えるのは、つい最近までの自分もそうでしたから、共感を呼び起こされる部分がありました。
 しかし、大半がその紹介で終わってしまっているのが、大変勿体無いなと。ストーリーの中で登場人物を動かして、その中で過去や経歴などをちらつかせる方が、より感情移入しやすかったかなと思います。ベースが整っていない状態での解説は、頭に入れることが精一杯になってしまうため、キャラクター自体への愛着に向きにくい気がします。
 ところで、ネタの使い方にいくつか疑問符が浮かぶところがあって、私はこれだけで☆を減らす理由になるぐらいの要素だと感じました。
 ひとつは前大会のメタネタを用いている部分ですが、この書き方はわざとメタネタにして原典を下げるような意図を感じてしまいました。というのは、作品を類推させるように書く反面、「みんなで踊って愉快で楽しいハッピーな話ならば読んでみたいのだが、ヴァイオレンスで血が飛び散るホラーアクションな予感がする」という風に書かれていますが、これではかえって後者の印象が強まってしまいます。しかし、実際は前者です。もし逆手にとって前者だと思わせたいなら、作品本来の意図の誤解を招く書き方をせず、率直に、前者について強調するべきであると感じます。
>「面白いよ、少し読んでみる?」
>「うーん、別にいい」
 というのも、正直原典に対するリスペクトを感じられません。これは面白そう! や読んでみたい! ではいけなかったのでしょうか? このような形で取り上げられた作者さん、一連の文章を読んだ方々、作品を好きだった読者の人は、どう感じる可能性があるかということを念頭に置きながら、執筆していただきたかった。少なくとも、私はこのような使い方をされることを、メタネタとして面白おかしく受け取ることはできません。
 厳しい意見を書きましたが、この作品の設定面はここまで考え込まれていることが素晴らしいですし、将来に対する不安といったテーマは本当に鋭いものであり、結論を出していたら、より☆をつけることが出来たかなと思いました。
レイコさん
評価:☆☆☆☆
 10歳から12歳までトレーナーのモラトリアムが設けられているという設定が、アニメ版のトレーナー免許発行とパートナーのポケモンと旅に出るというシステムをリアリティありにアレンジされていてよかったです。女子会、いろんな立場の女性キャラが登場したことは楽しかったですが、少し数が多かったかもしです。一人ひとりを掘り下げる間もなく、説明文で流されてしまったような印象を受けました。「あーちゃん」の視点が突然「鵜野さん」に切り替わったことも、あまり必要性がないように感じられ、「あーちゃん」が鵜野さんから言われた言葉から受けたショックを心理描写として掘り下げて欲しいと思いました。周りはみんな目標をもっているのに、自分だけこれといってやりたいこともなく、将来のイメージが湧かないことへの焦燥感。私なんかは完全にそっちのタイプでしたね。たとえば過去に戻って節目をやり直せるチャンスを得たところで、結局なにも変えられる自信がしないです。どういう大学に行きたいとかどういう趣味をやり続けたいとか、地に足がついていた当時の友人たちが羨ましかったなあ。おのおののキャラクターへの共感というより、自分自身のノスタルジーに浸ってしまうような作品でした。投稿、お疲れ様でした。
まーむるさん
評価:☆☆☆☆☆☆
8割方登場人物の紹介で占められているけれど、飽きずに全部読めたところで技量の高さが伺えた。ポケモン世界に現実味も与えられるような描写で良い。
わやさん
評価:☆☆☆☆☆
灰戸さん
評価:☆☆☆☆
シガラキさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
さねたかさん
評価:☆☆☆
ionさん
評価:☆☆
ゾイシアさん
評価:☆☆☆☆☆☆
不壊さん
評価:☆☆☆☆
猫村さん
評価:☆☆☆
BoBさん
評価:☆☆☆☆☆
浮線綾さん
評価:☆☆☆☆
Lienさん
評価:☆☆☆☆
クーウィさん
評価:☆☆☆☆☆☆
586さん
評価:☆☆
トビさん
評価:☆☆☆☆☆
じゅぺっとさん
評価:☆☆☆☆☆
伊雑アゴバルさん
評価:☆☆☆☆☆