おやになるの感想

秋桜さん
評価:☆☆☆☆
色々と考えさせられたりするのですが、主人公のいいところをあまり出されていないので(大丈夫か?)となったり。あと手持ちのポケモンに名前がついていないのは気になったり。
うにゃさん
評価:☆☆☆☆☆
終始ニヤニヤしながら読みました!なんかラブコメの連ドラにありそうな展開すぎて…笑グッドです!
終夜さん
評価:☆
直球のエロ、というわけでは決してない。なかったんですが……うーん……。
ご夫婦の会話内容や奥さんの妊娠(についての可能性)に対する旦那さんの反応(特に「しっかり避妊もしていた。それなのに、できちゃったの?」などと仰る辺り)が、私にはとても生々しく感じられた作品でした。
閉じ込められたトイレで考えまくった末、どうにか出してもらえた旦那さんが終盤やっと親になる決意を奥さんへ伝えられたものの、その直後の展開に思わずズッコケました。
「きちんと同意も取れたところで、今後は子どもが出来ることを目指しましょう」
ファッ?!!!
えっ、つまりこの奥さんは最初から、自分が妊娠していないと分かった上で旦那さんに鎌をかけてみただけだった、ということ……?
何だかなあ。冒頭で「子どもが出来たって言ったら」とわざわざ奥さんの方から聞いてきたのに、最後の最後でまだなんだよね!ってあっさり宣言されちゃうと、ここまで色々考え続けてきた旦那さんの決意とは一体何だったんだろうか……??
作者さんがポケモンの「おや」になることと自分の子どもの「親」になること、という違いに目を付けられたのは良かったと思っています。 
しかしながら、旦那さんの人としても夫としても全編デリカシーがなさすぎた(そして今後改善される可能性も低そうな)人物像と、奥さんの妊娠を利用した思わせぶりな言動(いや、奥さんからしてみれば全くそんなつもりはなかったかもしれませんが)については……どうにも、私自身の好みと相性が悪かったようです。面目ありません。 
仮にいつか子どもが生まれてきた際、一足先に親となったニョロボン・ニョロトノたちが率先して子守を頑張っていそうで、ポケモンたちのことを応援してあげたくなりました。
あすぺふさん
評価:☆☆☆☆
登場人物の名前がきのみになっているのが印象的でした。
乃響じゅん。さん
評価:☆☆☆☆☆☆
男女ってこうだよなぁ。めっちゃあるある。自分の身にもなかなか覚えがありますので、ノワキには同情を禁じ得ないところがあります。
個人的にはべき論を振り回す女性はニガテです。色々ありまして……笑
色々リアルと照らし合わせて考えてしまう話でした。彼が男を見せられるようになるまではきっと長いでしょうね……。がんばれ!笑
ポケモンのおやになることと、実際に子を持つ親の違いについても話を広げる辺り、ポケモン世界ならではのリアルだな、と思いました。
全編通してトイレの中でのノワキの独白、というシュールさがこの物語の肝ですね。オチの「次は一体、何を考えよう。」という一文が滅茶苦茶好きです。
雪椿さん
評価:☆☆☆
本当の「おや」とポケモンとトレーナーの「おや」について考えさせられる話。
妻の怒りを買ってしまった主人公がトイレに閉じ込められ、それぞれの「おや」について考えていますが、確かにそれぞれの「おや」については考えさせられますね。トレーナーは捕まえたりタマゴからかえったりしたポケモンの「おや」だけど、本当の「おや」は別にいる。「おや」とは何なのか。そう主人公が考え抜いた末、自信がないなりに頑張るという答えにたどり着いたものの、そう簡単には変われないという……。
この夫婦は色々と大変そうですが、上手くやっていって欲しいと思います。
カイさん
評価:☆☆☆☆☆☆
愛しい日常、ありがとうございます。親になることへの思いを、ポケモンという存在を活かしてとても丁寧に描写していると感じました。トイレに閉じ込められたとか、くすっと笑えるポイントが要所要所で挟まれていて、大変心地いいテンポで読めました。()の使い方も上手いですね。見習いたいです。
ラプエルさん
評価:☆☆☆☆
小学生のころ、家のトイレに閉じ込められたことがあります。ノワキさんとは違ってドアの鍵が壊れて内側からも開けられなくなったんですが、狭いところに閉じ込められると時間の感覚もなくなるし不安だしでなかなか恐怖だと思いますよ。よくぞここまであれこれ考えが巡ったもんだ…。

これだけ頭がよく回るのに、ノワキさんはなんだか天然というか抜けているというか…相手の怒りに対して、謝罪じゃなくこちらからも怒りをぶつけてしまう失敗は私もよくやるので共感できます。口が滑るのもわかります。でもどうして頭が回るのにそんな失態を…落ち着いて考えれば賢いのに、咄嗟の判断は弱い人ってことですかね。
そしてナモさん。劇中ではなんかヒステリー起こしてるようなシーンばかり…洗濯物の件はノワキさんに当たってるし、飲み会の方だって一応許可は出してるのに怒って翌日にはさっぱりしてるし、最後にノワキさんが言葉に詰まったら冷蔵庫で追い打ち欠けるし…どうやってこの二人は結婚までこぎつけたのかなあ。ニョロボンもニョロトノもナモさんに味方してるし、ノワキさん完全に追いやられてるし。夫婦として成り立ってるのがちょっぴり不思議。

一人称視点で描写も丁寧ですが、()の中は誰に向けてのセリフなんでしょう…「これは、かつて僕がしてしまった失態のお話だ」とかが頭にあれば、ああこれはノワキさんの語りなんだなと話に入れるところなのですが、見たところリアルタイムで紡がれているお話。だとすると、聞き手がトイレの室内にいないとちょっと違和感があるかなあ…。
ノワキさんのちょっと抜けた感じが出てる文章回しはお見事だなあと思いました。ありがとうございました。
さねたかさん
評価:☆☆☆☆☆☆
初めの一行を出先で読んだ瞬間、家に帰ってからゆっくり読もう、とページを閉じました。思った通り、びっしり詰まった文章はひとり芝居を彷彿させる仕上がりです。文章面で一番満足した作品でした。近代小説っぽくて読みやすいです。
本当の親ってなんだろう、と主人公がひたすらトイレで悩む話なんですが、ポケモンたちが全面的にナモさんの味方なのがいいですね。ノワキさんがちょっと無神経なところをみんながちゃんと知ってる感じが、ああ、家族なんだなあと。どちらがより好き、というわけではなくて、どちらを守るべきかを心得ているんでしょうね。いい関係性だ。
最後の「それでも僕はやっぱり~そんなにすぐ変われるものでもない。」ってところからの次は一体、何を考えよう。というオチまでの流れが美しい。真面目な作風ですが、こういう流れや主人公のユーモアによって重すぎない話になっていたと思います。人によっては「おやになる」ことを軽く見ている!と怒るかもしれませんが、受取り方は千差万別です。
ただ、閉じ込められてるせいで動作が少ないので、出してくれと暴れたり、わめいたり、そういう動きを出してもよかったと思います。諦めて床と便器の掃除をはじめたりとか。
ともかく読み応えがありました。面白かったです。
水のミドリさん
評価:☆☆☆☆☆☆
一人称地の文が懇切丁寧で、直接描写されていないノワキさんの姿が見えてきます。親になる決心をさせるためにトイレにこもらせ周囲をシャットアウトしたのがテクニカルですねえ。伊坂幸太郎の短編にうだつの上がらない亭主だけどじつは殺し屋、みたいな作品が多くて好きなのでそれに合わせて読んでしまったせいで私の中でノワキさんは殺し屋です。
葉穂々さん
評価:☆☆☆☆
ポケモンと共に生きる人々の生活を切り取った話ですね。
夫婦トレーナーと、夫婦ポケモン。
ノワキとナモのように、ニョロトノとニョロボンにも夫婦に至るまでのエピソードがあるのでしょうね。
ノワキのお嫁さん自慢が微笑ましいですが……うーむ、彼の失言っぷりは、中々今後が大変そうです。
まーむるさん
評価:☆☆☆☆☆
まあ、何とかなりそうな雰囲気。ダメ男だろうけど、クズ男ではないと思う。
砂糖水さん
評価:☆☆
なんかまとめサイトでよく愚痴として書かれるような旦那だなあ、というのが第一印象。
読んでて若干イライラしてしまうのですが、逆に言えばそれだけリアルなんですよね…。親になるってそんないきなりなれるわけではない。立場としては親だけど、心までそうなれるかというと…。
この話だけ読むとナモは怒りっぽい人に思えますが、本当はそうではないですよね。主人公が怒らせるようなことをしているだけで。あとはこの話ではそういう場面を切り取ってるだけでそうではない時もある、はず。
夫婦というものは正直よくわからないんですが、いつだって仲がいいわけではなく時には喧嘩したりして時間を積み重ねていくもの、らしいので夫婦ってこういうものなのかなあ、と思いました。ただ、なんというかリアルすぎるのも考えものかもしれませんね。
しろあんさん
評価:☆☆☆☆☆☆
ちょっぴり凹凸のある夫婦でしたが、なんだかんだで仲が良いんだなっていうのを感じました。
私も読んでいて「おや」になるってどういう事なんだろうと考えましたが、やっぱり深く考えすぎても答えは出てこない訳でして、愛情を注いで育ててあげたいと、そう思うなら旦那さんの考えでも間違いではないのかなぁと思いました。
日常感があるというか、幸せの中での悩みを扱っていてなんだかほっこりしましたね。ラストのオチではクスリと笑ってしまいました((
とても良かったです!
あまもさん
評価:☆☆☆☆☆☆
このお話…とてもリアルで好きです…!作者さんは実際にご結婚されている方なのでしょうか、と思うほどにやりとりがリアルで、思わず自分のことかと恥ずかしくも笑ってしまうほどでした。いつも、ポケモンが現実にいたらな、と思う私には羨ましい世界観でした。夫婦ってきっとやっぱり、完璧ではないのですね。恋愛してくっついた二人にも欠点がある。でも好きだから一緒にいる。きっと、いろいろあるけど、純粋な好きと言う気持ちが二人を繋いでいるのでしょうか。
照風めめさん
評価:☆☆☆☆☆☆
こういうテイストいいですね。
ポケモンの「おや」を重ねることで、人間としての「親」について考える構図がとても面白いなあ。
やったことがない事、なったことがないものに対してはどうしても人間、怖いもんですよね。
特に親になるということは、守らなければならないものも増える。責任も増える。きっと喜びや楽しみ、そんなポジティブな要素もあると思うんですが、どうしても大人になると守りに入ってしまうから、一つ返事で答えるのはすごく難しいんだろうなあ。そう思います。そういう意味では真っ直ぐに自分の家族を愛せると言い張れるノワキは、良い人なんだなと思います。特に、
>自信がなくて何が悪い。自信がないなりに、やるだけだ。
この前後の文章がわたしは好きで、この辺りからこの作品はとても「熱い」作品であるな、と感じました。こう、自問するだけなんですけどグッと引き付けられるトップピークがこの作品にはあって、目が惹きつけられたように感じます。
地の文のテンポもとてもいいのでスラスラ読めるのもいいな、と思いました。
ただ、どうしてもノワキ(ナモも含むかは微妙なところ)に良い所が無さ過ぎるので、作品の面白さはすごくいいんですがキャラに対してなんとなくモヤモヤが残ったまま終わってしまったのは気の毒です。
オチはこのままでも悪くは無いと思うんですが、もう少しダメエピソードに対する良いエピソードがあればよかったような気もしますが……。ちょっとこの先も同じこと繰り返しそうな気がして心配です。笑
森羅さん
評価:☆☆☆
おやになる覚悟なんてね、そう簡単にはできないと思うんですよ。わかります。そうですよね。私小説みたいなところがありますが、作者様こういうことを考えるシーンがあったのでしょうか。結構こういうタイプの小説を書く方ってお見かけしないので、新鮮でした。ほとんどが独白(自分語り)で進むのもまた特徴的ですね。
カエルポケモン2匹が「おやになって」、主人公は彼らの「おや」で。そっちは簡単に何の覚悟もなくなれたのになって思う主人公に言われてみればポケモンって「おや」って言うなって納得できました。ただなんか、折角トイレで反省して「自信がなくて何が悪い。自信がないなりに、やるだけだ。」って結論付けたので、もうちょっとナモさんの前で虚勢(確かにトイレでちょっと考えたからと言って、なのですが)張って欲しかったなあと個人的には思ってしまいました。
ionさん
評価:☆
「罪を犯したことのない者だけが石を投げよ」と言ったのは世界の中でも有名な神様に膏を注がれた方で、自分はちゃんとした信仰者ではないながら、ニーチェ先生に倣ってそういうとこ割ととても尊敬する偉人のひとりなんですが、この作品についても愛せる人だけが愛せばいいんじゃないのかな、と思います。

だいたい北埜さんと見解は一致していて、まだ感情的には男女の関係に綺麗事を言っていたい人間なんですが。彼女いない歴=人生の長さです。
自分にとっての綺麗事を言い続けることも普遍的な答えじゃないって意見見たときはちょっと衝撃走りましたね。そりゃそうなんだけど。

自分はどっちかっていうと あめ・つち読んだ時に似たことを思い出しましたね。

ものすごく身勝手なセリフだけど、覚悟しないまま子供を産むと言う流れになるなら、結婚しない方がよかったまであると僕は思うよ。
(この後5行くらい愚痴がありそうだったけど自重)
(テーマ上仕方ないというよりか、コメディとしてくすりと笑って読めるようにした結果、オチをそういう風に料理してしまった、んですね。)このエンドに自分は賛成はしません。
まあ、例えばコメディとしてこのテーマを受け取れない人間っていう、評価の外れ値を引いてしまったんだと思ってください。
円山翔さん
評価:☆☆☆☆☆
「おやになる」とは。その疑問に一石を投じた作品。興味深く拝読しました。私にも分かりません。それどころか、ノワキさんのように「責任を持つことが怖い」から、親になりたくないとか、動物を飼うことはできないのだろうなとか、ましてやポケモンと一緒に生活をすることはできないんだろうなぁとか思う訳なのかなぁと考えてみました。恋愛に感情が向かないのも同じなのでしょうか。ノワキさんと似たところがあるように自分で思うので、私も諸々気をつけねばと……
最後の最後で不覚にも笑ってしまいました。ナモさん、あなたどれだけノワキさんを閉じ込めたら気が済むのですか…!
コメットさん
評価:☆☆☆☆
「おや」ではなく「親」になる事への不安を募らせる青年の、悶々と思案し続けるお話。トイレの中から全く動きがなく、全編ほぼ全てノワキの回想と思考で進むところは、ある意味異色なのではないでしょうか。思考のプロセスがあまりにリアルで怖いぞ……と思いつつも、共感できる部分が大いにあるだけに、妙に読む手が止まらなかったのも事実ですね。
北埜とらさん
評価:☆☆☆☆☆☆
 貴重なほのぼの日常枠!! お仕置にトイレに閉じ込められるという可愛らしい舞台で、『子供を持ち親になることへの自覚』という身近かつ重大なテーマを考え、共に住むポケモンたちの姿を思って、「自信がなくてもいい、二人一緒なら」という、彼の身の丈に合った素敵な答えを見出していく。ノワキさんの心の動き、変化が、非常に親しみやすく受け取りやすい文章で、ユーモアを交えつつ丁寧に描き出されている。素朴で素直で、凄く良い意味で「どこにでもありそうな」風景を巧みに切り取った、良質な短編作品だったと思います。
 ノワキさんがナモさんのこと溺愛しているのが到る文章からよ~~~く伝わってきて、なんとも微笑ましい……!!笑 ナモさんもまたノワキさんのことが大好きなんだろうなというのが、言動や行動の端々から感じられます、ほんと、良い意味で「どこにでもいそうな」可愛い夫婦。私は結婚経験もなければ身近な友人から旦那の愚痴を聞いたりなどという経験もあまりないので創作物を見て学んだものからの憶測にはなりますが、カップルだろうが、結婚していようが、実際に子どもを持つようになるまで、ずっと「子ども」なんだろうな~と、この作品を読んで感じました。今はまだ「男の子」であるノワキさんがいつか「親」になるための、心構えの第一歩。実際、子どもが目の前に現れるまでは、本当の覚悟なんて出来なくて、いざ子どもが目の前にやってきてから、子どもによって親へと育てられていくものなんだろなあ。結局、『それでも僕はやっぱり僕で、トイレの中でちょっと考えたからと言って、そんなにすぐ変われるものでもない』という着地点に至ってしまうところさえ、そりゃあそんなもんだよね、というリアリティというか、生活感のようなものが感じられて、可愛いんだよなあ。人の心の捉え方、描き方が、とっても上手い作家さんなのだろうなあと思います。
 さて、この作品は、非常にユーモアに富んだ作品だったと思います。作者さんの意図と外れていたら申し訳ないのですが、私はこの作品への感想を考える上で、この作品を「ギャグ小説」のカテゴリの中に入れられると判断しました(ギャグという強い言葉はあまり似合わないけれど、ユーモア色が強いという意味で)。ここからは、感想に書かないでいいことをわざわざ書くので申し訳ないのですが、そしてこの作品のギャグは、私にはあまり刺さらなかったというのが率直な感想です、申し訳ない! ギャグが合わなかった原因を「あるあるネタを楽しむ上で、こういう経験がないから」とか「スパダリに夢見る乙女だから」とか色々と考えてみたのですが、ギャグが合わないと言うのに理由が要るのかというと別に要らないとも思いますので、私の性癖と人生経験の所以でたまたま合わなかったということで、ひとつお願いします。もしかしすると、いつか結婚して顔も知らない旦那とこういう状態になった時に読み返したら、今度こそめっちゃ楽しく読ませていただけるのではないかなと……!笑
 幼馴染、それぞれのポケモンが子どもを持ち、そのポケモンたちの姿を見て「親」と「おや」のちがい、「親」になることの意味を考える。このネタ自体はとっても魅力的であり、そして作品の構成や文章力も大変素晴らしい、実力派の作家さんだなという印象を受けました。私の性癖には刺さりませんでしたが、この作品の大きな魅力は理解しているつもりですし、その魅力は評価に値するものだと感じています。ノワキくん、ナモさん、末永くお幸せに!
 投稿お疲れさまでした!
レイコさん
評価:☆☆☆☆☆☆
 良くも悪くも、作品に血が通っているなあと感じました。悪いというのは、生活描写が非常に具体的で、創作だとオミットされがちな汚い部分を隠していないという意味です。この時点で読み手がふるいにかけられそうな印象を受けました。主人公の思考回路は失礼ながら、理屈っぽくて考えれば考えるほど自分の首を絞めるタイプとお見受けしました。どちらかといえば共感できる部分はいろいろあるのですが、その反面、同族嫌悪的なものも掻き立てられるので、私がもし妻ポジションだったら「ゴチャゴチャ言ってんじゃないよ!!」からのドターン、バシーン、ちゃぶ台返しで完!!の荒唐無稽なギャグ展開になっていたかもしれないです。ポケモンの「おや」である人間、ポケモンの子を持つポケモンの親、人間の子を持つ人間の親、「おや」になるとは底が見えない井戸のような、深いテーマだと思いました。喧嘩するほど仲が良いという言葉のとおり、ナモとノワキの家族が増えるイコール問題も増えるのでしょうけど、その分幸せも増えるのだろうと感じました。投稿、お疲れ様です。
春さん
評価:☆☆
 夫婦の話。
 まぁこの夫婦はどっちもどっちですね。ナモちゃんは言いたい事をはっきり言わないで、でも察して欲しいから癇癪を起こすタイプ。ノワキ君は思ったことすぐ口に出しちゃうKYタイプ。よくある夫婦や恋人同士、という印象です。ナモちゃんのすぐ怒っちゃうところやはっきり言えなくて妙に気を遣ってしまった結果、不機嫌というのは、可愛いなーとも思いますが、自分が疲れてる時とか、長く付き合っている時とかは、いらっとしても仕方なさそうですね。特に繰り返されてるとなると。その上自分の痛みには敏感ですが、他人の痛みにはとんと興味がない、というか鈍感。友人に似たタイプがいるのですが、まともに相手をすると非常に疲れます。
 一方、ノワキ君は無自覚に相手を傷つける言葉を、そのものずばりでうっかり言ってしまうKY型。本人に悪気がないのが特に最悪ですね。その上自分の物言いが悪かったと思いつつも、どう直したらいいのか分からず、結局面倒になって同じことを繰り返す。こちらも、言葉をそのまま受け取ると厄介なだけなので、適当にあしらう必要があるなぁ。もっともこちらのタイプはストレートに言葉を投げれば、わりと素直に受け止めてくれるので、物言いさえ気にしなければ付き合いやすいともいえます。良くも悪くも素直。ただ、ナモちゃんとは相性が悪そう。そしてノワキ君も、精神的に余裕がある時だけお会いしたいタイプですね。
 子供が出来れば親になる。家族はどこも、内部に入ればおかしいものだと言います。ナモちゃんとノワキ君も、お互いに相性悪いなりに夫婦になってくのかなーとは思います。ノワキ君は特に素直ですし、KYではありますがわりにしっかり父親やるかもしれませんね。キャラ的にはどちらも好きになれませんし、文章も動きがない回想ばかりで工夫がなくて面白くないけど、ある意味リアリティのある回答とキャラ性だったと思います。リアリティだけでなく、キャラを好いてもらえるような工夫や、トイレに閉じこもって考えるだけ以外の要素が欲しかったですね。
48095/坑さん
評価:☆☆☆
 仲のいい御夫婦ですね。ニョロボンもノワキの扱いに慣れている。
 終わりのほうで一瞬出られた以外ずーっと御不浄にいたノワキ。哲学の空間にはもってこいですもんね。
 二人それぞれが抱える負の部分といいますか、そのあたりがぞわっとするほどリアルでした。一見ノワキが悪い、みたいに見えますが、ナモさんもなかなかあれです。ナモのみも、ノワキのみも、ゲームではどちらのイラストもいやな感じのとげとげがあるんですよね……
 やっほうな知恵袋とかで「夫のこの部分が我慢ならない!特集」「妻の言い分に疲れた男の叫び!特集」みたいなのにありそうです。
ポリゴ糖さん
評価:☆☆☆☆☆☆
 人間の「親」とポケモンの「おや」という概念をリンクさせる発想が素晴らしい。「おやって、なんなんだよ」という呟きがとてもいい役割を果たしていると思います。冒頭、一体主人公に何が起きているのか、と不安にさせるような調子でありながら、実際はトイレに閉じ込められた状況だった、というところは「してやられた!」と思いました。
 トイレの中でこういうことを考えるというシュールさというのは笑っていいのやら悪いのやら。ともかく、自分のどこが悪いのか内省的に考えて、そのうえで自信を持てないからだと推論を立て、そのうえでそれこそ世界を救うヒーローのような誇大な理想を抱くわけでもなく、卑屈になって自分を責め続けるでもなく……こういう言い方はアレですが、身の丈に合った意志、すなわち「皆と幸せに暮らしたい」という願いを導き出し、それをナモさんと共有できるというところ、これって当たり前のようでいて非常に大切なことだと思うのです。
 愚痴っぽく見えるのは、トイレに閉じ込められたシーンで「自分が閉じ込められた原因」を列挙しているからそう見えるのだという解釈です。駄目な部分を列挙しているのだからそりゃあ駄目な夫みたいに受け取られるのもやむなしか、とは承知しています。が、どのエピソードでもそうですが、ナモさんに対して頭が上がらないという前提はあったとしても、ノワキさんがかっとなって喧嘩に発展する、なんてシーンは一つもないじゃないですか(不満を露わにしているところはありますが)。ナモさんもノワキさんの言葉選びが下手なことは理解しているのですし、衝突はあってもお互いに許し合える関係、それを描き出すのが上手いと、そう思いました。そうか……これが「愛」か……。
 とりあえず、そうですね、冷蔵庫の中身には強く生きてほしいですね!
早蕨さん
評価:スキップ
 ノワキ君のことをもうちょっと良いやつというか、まともなやつとして書いてあげればよかった……。すまんノワキ君……。自作、スキップします。
はやめさん
評価:☆☆☆
 ナモとノワキの由来はきのみだと思いますが、どうしてこのチョイスにしたのかが気になるところです。
 二人ともよくある夫婦像というか、TBSドラマの『コウノドリ』2期に、子どもの責任云々で悩む夫婦はたくさん出てきた記憶があります。でももっともっと無責任な感じの夫でした。子どもが自分の半身ではなくて、他人みたいな認識でいたから、産婦人科の四宮先生に「お前の子どもだぞ」って怒られてましたけど。
 話が逸れましたが、そういう類の無責任タイプじゃなくて、このノワキさんは単純に父親として自信が持てていない感じ。ここでポケモンの「おや」と、人間(子ども)の「親」の違いに言及するのは面白いです。しかもそれをトイレで物思いに耽っている絵面がまたシュールで面白いですね。
 漠然とした先行き不明、出所不明の不安に駆られている感じ。そして言わない方がいいことを言っちゃう点で、言葉選びがよくも悪くも正直な人なのかなという印象を受けます。ナモさんも「察して」的振る舞いが多い人かも。でも普通に喧嘩を繰り返しながら、仲良くやっていけそう。ともかく、リアリティというか「こういう夫婦いそう&家庭ありそう」感がひしひしと感じられる一作で、空気感の出し方が絶妙でした。
フィッターRさん
評価:☆
 ナモさんの怒りをどう思うかが人によってかなり分かれている作品ですよね。僕はナモさんの怒りは当然の帰結だと思います。
 良くも悪くも『人間臭い』作品です。そして申し訳ないのですが僕にとっては悪い臭いのほうが目立つ作品でした。"当時ナモはずっとガバイトをカバイトと勘違いしていた"という子供らしい描写なんかは好きなのですが。
 ダメ男であるノワキさんが前に進もうと決意するまでの過程を一人称視点で描いているので、どうしてもノワキさんの無責任なところや他人の感情に無頓着なところ、そしてポケモンとは対等な関係を築けるのに人間とは築けないし想像することもできてないところ(人間の親子が対等な関係じゃないと思っているみたいだし、ナモさんのことも"同等と言っても良いパートナー"と思ってはいても終始『守る』か『頼る』かでしか考えてないし……)なんかのダメなところが強調されてしまって、読んでいて嫌な気分になってくるお話だなと思いました。あくまで『前に進もうと決意するまでの過程』でしかないので、ノワキさんのダメっぷりはお話を通しても結局良くなってないですし、「おや」と「親」の違いへの自問に結局答えが出ていないのもモヤモヤします。文章の情報量が多いし考えてることも割ところころ変わるのに、行間開けも改行も少なくて読みづらいのもマイナスポイント。
逆行さん
評価:☆☆☆
 トイレの中でひたすら「おや」について自己問答するお話。徹底しているなあと感じました。 
 トイレという空間故に周りの情景を書かなくて良いっていうのが上手いですね。彼の心理描写に集中できる。個人的にはもう少し動きが欲しかったような気もしましたが。 
 ポケモンの「おや」になることと本当の意味で親になることの違いという着眼点は面白いと思いました。ここに目を付けたのは素晴らしい。ポケモンのパートナーになることは支え/支えられの関係であるのに対し、自分の子供の親になると殆ど最初は自分が支えていかないといけない。こんなふうに差異について丁寧に語っていったのが好印象でした。 
「おやとはなにか」という問いに関しては最後まで明確な答えは出ていませんでしたが、最後に「自信がないなりにやるだけだ」と主人公が決意して終わったのは良かったです。 
 ただ、この主人公いかんせんやり遂げられるのか不安だなあっていう印象があります。最初に主人公の失敗談を語ってしまったが故に、こういう不安が起こるのだろうと思います。 
 失敗談を語るなという訳ではありません。むしろリアリティのある夫婦の生活が垣間見れて読んでいて楽しかったのでそこは削らなくて良いと思います。 
 この主人公は自らの行いを反省はしますが、反省した後に行動したということが描かれていないのが問題かなあと思いました。 
 一層のこと、トイレっていう舞台設定を活かすためにも、主人公にトイレ掃除をやらせれば良かったのではないかなあと思いました。閉じ込められて他にやることもなかった訳だし。妻に対する謝罪の意味を込めてトイレ掃除やっておけば良いんじゃないかなあと。 
 そうすれば主人公が口だけではなく反省の気持ちを一応行動に移せる人なんだってことが分かります。少し印象がアップしたかなあって思います。トイレ掃除って誠意が見せられるものの筈なので良いと思うんですけどね。あくまで自分だったらこうするってだけなので「はあ?」って思ったらスルーして下さい。 
 このお話は非常に深く、「おやになるとはどういうことか」考えさせられるものでした。面白かったです。このねっとりとした心理描写は作者さんの武器であると思いますので、今度も他の作品で存分に発揮していってください。投稿お疲れ様でした。
浮線綾さん
評価:☆
 これは申し訳ないですね……内容以前に全体を読んでいてひたすら精神的につらかったので……これが夫婦というものだというならちょっと幻滅ですね……
 全編ひたすらダメ夫の愚痴と言い訳を聞かされ続けなければならないのだもの
シガラキさん
評価:☆☆☆☆☆
 これは人間とポケモンがうまく共存できているのを巧みに表せている作品でした。普段の日常にポケモンがいる、というあちらの世界では当たり前のことをより自然に描かれていました。メインは語り手のノワキとその妻ナモの夫婦感のこじれあいを書ているのですが、その中でいい感じにポケモンがはまってるんですよね。見事です。
 そして文章もほとんどが地の文なのにスラスラ読めるこの読みやすさ! 所々で洒落というか、『このあまりに不自由な狭い個室の中で、僕が自由に動かせるものといえばトイレの流しレバーだけであった』みたいな、そういう文章がすきな私にとってはすごく楽しく読めた作品でした。内容に関しては小説には困らない夫と妻の見解の違いが際立っていたと思います。思ったことを考える前につい声に出してしまうノワキに、それを真に受け取って激情するナモ。これに関してはどっちもどっちな感じがするので何とも言えません……。ただまあ、物語の締めで答えが出たようで何より……。それを行動に移せるかが全てなんですけどね。
 個人的にこのオチはすきです。人間、すぐには変わらないんだなあと。そして再び置かれる冷蔵庫。次は一体何を考えるのでしょうか。冷蔵庫が置かれる辺り、コミカルで本当にすきです。
 作品投稿、お疲れ様でした。
rairaibou(風)さん
評価:☆☆☆☆☆☆
 いい作品だと思います。二度目以降でさらに良く思えた作品です。
 手持ちのポケモンがおやとしての先輩であると言う設定とそれから出来るストーリーが良かったです。
 私小説的な印象を受けました、故に主人公の感情がリアルで共感できましたね。結構王道な成長物語なんじゃないかと思います。
Pさん
評価:☆☆☆☆☆
10歳でポケモンの「おや」になる世界、では自分の子供の「おや」になることへの心情は? という、これまで着目されることの少なかった点をついた意欲作と感じます。
ポケモンがタマゴを生む話や作中のポケモンの子供という登場人物は頻繁に存在しますが、作中で人間の子供が生まれる話は(特に短編においては)なかなかないもの。この話でも人間の子供こそ出てはきませんが、父になるという思ってもみなかった可能性を目の当たりにしたトレーナーに道を示すのが、トレーナー自身がその「おや」を名乗る手持ち達というのはポケモンならではの話だと思います。
既に結婚しており伴侶とも子供の生まれる可能性について(非常に受動的であるとはいえ)話していたという割には、幼なじみでもある伴侶との子供について「現実味がない」という主人公の態度にはやや疑問を感じてしまいましたが、それは随所で出てくる「こういう人いるよな」という親しみやすさと表裏一体を成すものと考えています。
言い方が悪くてしょっちゅう誤解を招いていたり、自分で言い出したのにいざその通りにすると恨んでいたり、とかく間が悪かったり。
そうした人物造形、そして何より幼なじみであり今とはまったく違った人物であった二人のなれそめと経緯、そこを介した自らの子供と「おやになる」ことについての回答に至るまでの描写はまさに珠玉のものであると感じています。
小樽ミオさん
評価:☆☆☆☆☆
リングさん
評価:☆☆☆
トビさん
評価:☆☆☆☆☆
Ryoさん
評価:☆☆☆
Lienさん
評価:☆☆☆☆☆
花鳥風月さん
評価:☆☆☆☆☆
BoBさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
伊雑アゴバルさん
評価:☆☆☆☆☆
風間深織さん
評価:☆☆☆☆☆☆
ゾイシアさん
評価:☆☆☆☆☆☆
灰戸さん
評価:☆☆☆☆☆
黒糖さん
評価:☆☆☆☆☆
猫村さん
評価:☆☆
天波八次浪さん
評価:☆☆
クーウィさん
評価:☆☆☆☆☆
不壊さん
評価:☆☆☆☆
じゅぺっとさん
評価:☆☆
えびフライさん
評価:☆☆☆☆
586さん
評価:☆☆☆
ばすさん
評価:☆☆☆