鳥籠の鳥は遥か遠くユメを見るの感想

あすぺふさん
評価:☆☆☆☆
重い病気で入院している女性がお見舞いに来た男性に、自分が想像したであろう旅について詳しく語っている。
ホウオウとの遭遇が、幻想的でありながらリアリティもあって良かったです。
あまもさん
評価:☆☆☆
病室の中ということを忘れてしまうくらい鮮やかな光景が目に浮かんでくるすてきな語り口でした。黄金の木の実に惹きつけられていく描写や、花畑の描写がどこか現実離れして、箱庭という描写にもぞくぞくしました。病室、箱庭の描写に鳥籠、夢というタイトルが常に絡んでいるようで好きです…。
森羅さん
評価:☆☆☆☆
最後まで読めば仕込まれたネタがわかるタイプ。なのですが、なんかタイトルですでにそのネタが見えてしまっているのがちょっと残念でした。
語り口調の地の文のみで展開される文章とその物語の親和性が非常に高く、語り手である主人公が話す「冒険譚」にこちらもワクワクさせられました。「冒険譚」の中身の描写もとても素敵で、それにツッコミをいれる「彼」との掛け合いもとても読みやすかったです。
乃響じゅん。さん
評価:☆☆☆
最初何の話か分からなかったのですが、他の方の感想で語り手のホラ話なのだと聞き、合点がいきました。
途中で言い訳っぽくなったりするのはそう言うことなのですね。
花鳥風月さん
評価:☆☆☆☆
主人公の語りが非常に読みやすくてスッと入ってきました!
語り方が軽快で読みやすく、本当に人が話しているような雰囲気を出されていた分、話の中にもう一捻りやヤマがあってもいいのかな〜って思いました。
Pさん
評価:☆☆☆
不敵な女性の二人称で語られる冒険譚、そして彼女の語りの中で開示されていく「話をしている今この時」の情報に、文字通り世界が目の前にゆっくり開けていくような感覚を覚えながら読んでいました。
ただ家庭環境の話や最後に話し相手の「彼」を見送るところなど、不意に二人称から語り口が変わり混乱することがありました。二人称形式の小説は非常に珍しく、それだけで目を引くので全文章を統一した方がより高い効果を発揮できたかと思います。
そこまで珍しい形式を採用した理由として、おそらく最後で「語り手の女性は見舞客ではなく入院患者の方」という逆転を起こしたかったが故だと思っているのですが、最後の一文がタイトルとしても採用されてしまっているため、まず語り手の女性が登場人物として現れた際に「おっ、この人が『鳥籠の鳥』なのかな→予想通り」という状態になってしまっていて、あまり効果を発揮していないように思えました。
語り手によって語られる花畑やオボンの樹、そこに現れる伝説のポケモンは、途中で時々突っ込まれるのを見るに実体験ではなく彼女がベッドの中で考えた夢想なのでしょうか。
思いもよらなかった事実が突然立ち現れるのが二人称形式の魅力の一つですが、この小説では彼女がこれを考えるに至った経緯やこれを聞きに来てくれる彼を心待ちにしている間の気持ち、彼女の境遇を知るであろう彼が何を思って「また聞かせてくれ」と言ったのか、そうしたこの形式では決して現れることのないところに想像を巡らしたくなる点においてとても魅力的に効いていると思います。
rairaibou(風)さん
評価:☆☆☆
・女の人の優しさが垣間見えるちょっとひねった構成の話だったと思います。二人称小説に近いのでしょうか。
葉穂々さん
評価:☆☆☆☆
ポケモン・トラベラーの冒険譚。
彼女が語る冒険は、夢の中で視た出来事なのか。はたまた、アドリブなのか?
何れにせよ、聞き手の少年(?)の優しさが沁みます……

好きポイント
・(年齢は明かされていませんが)冒険を楽しそうに語るお姉さんと、楽しそうに聞く少年。
 少年はお姉さんのことが好きなのでしょうね。
・最後に描写される、切ない真実。
・「それはまるで、夢のような光景だった、とね」
水のミドリさん
評価:☆☆
ドラマ『JIN−仁−』に「あちきは、郭の中の籠の鳥でありんした。(中略)どうかあちきの夢を奪わないでくんなんし」ってセリフあるんですけどまあ無関係ですよね……タイトルがそれのオマージュなのかと思ってアンニュイな雰囲気で読み始めてしまった。そうでなくとも「籠の鳥」って言葉けっこう遊女のニュアンスあります。タイトルの言葉選びはとくに慎重に。本作の主人公さん、相手にからかわれてしどろもどろになっていたり、遊女らしくはない可愛らしい反応しますね。かわいい。
即席の作り話で彼の気を引こうとする主人公。彼女が見ているのはホウオウのユメなのか、もっと彼と親密になりたいというユメなのか。ま、これ以上の読解は山も谷もオチもない作品に対して無粋ですかね。
終夜さん
評価:☆☆☆☆
タイトルと本文ラストで「夢」ではなく、カタカナの「ユメ」と表記されているところが、読者それぞれに想像を膨らませていけそうで面白いですね。
鳥籠の鳥=語り手の彼女(入院中)と思いながら読んでいましたが、治らない病気ではないのならいつか彼女が「ユメ」以外の景色と出会う日もやってくると思いたいです。
Ryoさん
評価:☆☆☆☆
イントロのところで主語がいくつか飛んでいたので少々分かりづらかった部分はありますが、これは最初から最後まで、長いこと病室にいる「彼女」が、時々遊びに来る「彼」に作り話の冒険譚を聞かせている、という粗筋でしょうか。
そう思って読んでみると、これはとても切ない話です。彼女は胸躍る冒険の話をしたいのに、どこでどんな素晴らしい景色を見て、どんなポケモンに出会って、そこで何を感じたのか、具体的に言い表せる語彙が全くない。本当は彼女は、話に出てくることの一つだって体験していないから。
「本当は行っていないから分からない」の一言が言えないがために、話におかしな部分が出ても、旅で見たものの証拠を見せられなくても、嘘とごまかしで話を飾り立てるしか無い。その辛さや切なさが行間から伝わってくるようで、胸が痛くなりました。外に出られない体なら、せめて本とか差し入れてさしあげたい…
これは本当は、話を聞いてくれる彼が、彼女の心の支えになっているのですね。
うにゃさん
評価:☆☆☆☆☆
ひたすら一人称なのがまたいい雰囲気を出していました!二人の声と時計の音しかしないような空間がたまらなくいとおしかったです!
猫村さん
評価:☆☆☆
どんなに長くなっても「」が欲しかった。語り手の口調好きです。
照風めめさん
評価:☆☆☆
この語り手のお姉さん良いキャラしてますね。
想像でしてる旅を伝え聴かせる、そんな背伸びした感じが伝わってきてほっこりします。
ただお姉さんが語るだけなんですが、実際に話を聞いているみたいで楽しく読めました。
時折入ってくるツッコミが鋭いのも良いですね笑
ただ、序盤で状況説明しているシーンと語りのシーンの区別がややこしく、読みづらさは少し感じてしまいました。
円山翔さん
評価:☆☆☆☆
「私」が「彼」に話して聞かせた光景は、果たして本当に「私」が体験したことなのでしょうか。というのが、最後の最後にタイトルが置かれていたことに対する考察でした。夢で見た、というのならば、確かに「体験した」になるのでしょうか。「私」が置かれている状況を考慮するに、「私」は長いこと病院(という鳥籠)に入院していて、「彼」はなぜか「私」の所に話を聞きに来る。「私」はそれまでの体験、あるいは夢で見た話を、「彼」に聞かせる。といったところなのでしょうか。それとも逆に、鳥籠に閉じ込められているのは、「彼」の方なのでしょうか。何らかの都合(親の反対とか、お金の問題とか、身体が弱いとか、その他諸々)で旅に出られないが故に、かつて旅をしていた「私」の元に話を聞きに来るのでしょうか。そして、その話を思い浮かべながら、いつか自分が籠の外で羽ばたく様を「ユメ見る」のでしょうか。
「私」の視点で描かれるやり取りがなんともいえないいい雰囲気を出していると思いました。
カイさん
評価:☆☆☆☆
「私」が「彼」にポケモントレーナー(トラベラー?)としての冒険の話をしている……というだけの、マスクネーム通り山も谷もオチもないお話なのかなと、最初は思いました。しかしながらこの「私」は、本当はそんな場所には行っていないのではないかと、後から思いました。「私」は、夢で見た光景を話しているのではないのかと。病気で病院から出ることができず、遥か遠くをユメ見るだけの鳥が「私」ではないのかと。そう解釈して改めて読み返すと、「私」の話を聞き続ける「彼」の愛情、「私」の憧れと哀しみが文章から深く滲みだしているようで、味わい深いお話でした。
春さん
評価:☆☆☆☆
 語りかけてくる一人称形式のお話。
 ちょっとした冒険の思い出話ですね。読んでいて、語り手とおしゃべりをしているような素敵な気分になりました。タイトルから深読みすると、これは実際の話ではなく、彼女の想像の話……だったり?とも思いました。結局彼女は病室にいて、読者(=彼)に作り話の冒険を毎日語って聞かせている。だから、病室(=鳥籠)の彼女(=鳥)という。しかし夢物語とするには、どこかリアル感がある。不思議なお話にまとまっていると思います。ホウオウと出会って帰るだけの短い冒険ですが、それだけで不思議なわくわく感がありますね。惜しむらくは、彼の視点に立っている読者に語りかける形式なのに、彼と読者が別物扱いになっている部分がある点、でしょうか。(→導入部:ずいぶんと歳の~/終結部:また聞かせてねと、そう言った彼を見送った)。そこだけ読んでいて個人的に違和感がありました。台詞部分がカギカッコでくくられている、通常の形式であれば大丈夫だと思うのですが……。もし彼と読者の視点を別物として扱うなら、彼女の語りの部分だけ「――(語り部)」などで分けると違和感があまりなかったかもしれません。それか、彼の反応も含めて、別の誰かに語っている形式にするか。お話自体はとても素敵でした。
雪椿さん
評価:☆☆☆
 話の全てが会話文なのに、どことなく彼女達の仕草がわかる作品でした。
 これ、一見すると「彼」が入院しているようですがよく読むと入院しているのは「彼女」の方なんですよね。語られている話もところどころで「作り話」だとわかる部分がありますし。
 タイトルと最後の文が表しているのは、彼と彼女どちらなのでしょうか。きっとどちらもなのだと思いますが、彼女が次に語る話がどのようなものなのかが気になりますね。
北埜とらさん
評価:☆☆☆
 申し訳ない、若干読解に自信がない作品です。概要としては、「入院している女性(語り手)が見た夢の話、あるいは彼女が妄想で作り上げた架空の冒険譚を、お見舞いに来てくれているお隣の男性に話している」、という構図でしょうか? タイトルを見る限り間違っていないような気もするのですが、ちょっと自信がないのは、「だとすると男性が写真を撮ってきなよと執拗にせがんだのは何故なんだろうか……?」という点なんですよね。彼女が実際に行っていないのだとしたら、お見舞いに来ている男性は彼女が冒険に行けやしないことを承知しているはずですから、そんないじわるなことを言うかなあという疑問が出るんです。ひとつ考えられる解釈としては、「そうやって質問を重ねて彼女を困らせることが、二人の間で定番の遊びになっていて、男性だけでなく彼女もそのやりとりを楽しんでいた」というのも考えられますね。そんな気がします。
 一周目は、逆かと思って読んでいたんですよね。入院中の男性に女性が冒険譚を聞かせている。病室で片方が片方に冒険譚を聞かせているなら、当然そういう感じ方をします。でも、読み進めながら、ちょくちょく違和感は覚える。で、最後の二文で間違いに気づき、「あっ!」ってなってタイトルを見返して、そういうことか~と腑に落ちるわけです。なんとも見事なタイトル回収・叙述トリックでした。序盤で彼と知り合った経緯が語られていますが、ここもちゃんと、入院したのがどちらとも取れるように書かれているんですよね。これ勘違いさせるためにどちらとも取れるように書いたんですよね、きっと。いやあお見事でした。この経緯が語られるくだりが、「彼女が話をはじめた」次の瞬間に挿入されているので、これが話の内容なのかと思って初読混乱したのですが、まさか混乱させるのが狙いだったのでしょうか?笑 個人的には、この知り合った経緯や家庭環境の設定が、『ユメ』の内容や叙述トリックに直接かかわっている訳ではないので、なくてもよかったか、あるいはもう少し話に絡めてきた方がよかったかな~と思いました。でも、この設定が見せられているだけでも、二人の関係性を想像してエモくなることはできるので、これはこれでいいのかもしれませんね。エモかったです……!!
 年が離れていることは明記されているけれど、どっちが年上なのか、さえ分からないんですよね、これ(読み取れてないだけだったら申し訳ない!)。年下のショタにセクハラ発言を働いているおねえさんでもよし笑、年上の男性に対して背伸びした喋り方をしている女の子でもよし。どっちでも凄く良いんですよね~……。鳥籠に例えられた病室の中で、できもしない冒険を語り続ける女性。彼は一体何を思いながら話を聞いているんだろうとか、非常に想像が膨らみます。想像を膨らませることのできる情報の出し方の塩梅がとっても良いと思いました……!!
 投稿お疲れさまでした!
はやめさん
評価:☆☆☆☆
 彼を見送っている、というところから、入院しているのは「私」。となると、私がポケモントレーナーで外出出来るのには矛盾が生じることになるので、彼女の作り話ということになりそうですね。最後に「彼を見送った」とあり、病院に残るのは彼女っぽい。加えて「鳥籠の鳥は、遥か遠くユメを見る」と来る。鳥籠の鳥は「私」でしょう。遥か遠くユメを見る、というのは夢という文字面(しかしこれはカタカナ)からして、どうも虚構を彷彿とさせる。病室という狭い鳥籠に囚われ、そこから羽ばたいて(ポケモントレーナーとして外に出て冒険して)いくようなユメ、掴めない遥か遠くにあるものを、話に興すことで少しでも自身の手の中につかまえようとしている状態なのでしょうか。
 これを読んでいて、かの有名なJ.Kサリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』を思い出したんですけど、あれも確か病院で話をする患者が主人公だった気がします。ここまで言って解釈が違ってたら赤面噴射ですね。
 「私」の語り口調はライトノベルの登場人物に出てきそうな喋り方だと感じましたが、「そうか、謝るか、じゃあ許してやろう、これ以上文句を言っても大人気ないからな、私だから許してやるけれど、普通だったら絶対に許してなんて貰えないんだからな」の部分はなんか可愛いと思ってしまった。「な」が良い感じに拗ねてるアクセントをつけていますね。いや実際本人からすりゃたまったもんじゃないだろうけど。
 人によって受け取り方が若干変わりそうで、かつ幻想的なお話でありました。「私」の語りを中身から口調にいたるまで堪能させていただきました。
レイコさん
評価:☆☆☆☆
 字数が控えめで文体が読みやすく、始終ミステリアスなお話でした。入院中の「私」が見舞いにきてくれた年の離れた彼に、ポケモントレーナーならぬポケモントラベラー時代の思い出を語るという形式で、当時の体験を作中の大部分を占めているのが不思議な感覚でした。儚いような、冒険心をそそられるような。しかし今の彼女は鳥籠の鳥で、すべて遥か遠いユメなんでしょうねきっと。マスクネームが作者様のお気持ちの代弁のような気がしてなりませんが、たしかに欲を言えばさらにもっと作り込まれた物語を拝読できるに越したことないですけれど、こういう作品があっても悪くないのではないかと思います。投稿、お疲れ様でした。
フィッターRさん
評価:☆☆☆☆☆
 叙述トリックに気づいて評価が変わった一作です。語り手が入院している"彼"に自分の経験を語っているのかと思わせておいて、最後で入院していたのは語り手のほうだった、と分かるようになっているのですよね。
 "ある時、病気になって入院し、(中略)こうして病院を訪れて話し相手になっていると言うわけだ。"という文章の主語を書いていなかったり、洞窟を抜けて山頂に出るといったよく考えるとおかしい、言っていることが嘘だと分かるような描写をちょくちょく挟んでいたりと、伏線の張り方もとても良かったと思います。
ポリゴ糖さん
評価:☆☆☆
 個室に気心知れた男女で二人っきりとかなんたるうらやま……なやましい!!
 ……というのは冗談として、病室の中で会話する二人の微笑ましいやり取りが魅力的ですね。「私を口説くのならそうだな、退院後に星の綺麗な夜に浜辺で愛を囁くとか、ちょっと、なんだその苦虫を噛み潰したような顔は、失礼だぞ、もう少し女性の扱いと言うものを今のうちに覚えておいた方が良い、いつか絶対に苦労するぞ。」とか、「魔性の女は目指さない方が良さそうだ、だってそうだろう? 君が正気を失って虜になっても困るじゃないか。」とか、こういった表現は、女性が(女性の方が年上だと思うんですが)どこか年上らしい、翻弄してやろうみたいなところが見えるようで、どこか背伸び感があるような気がして、とても好きなところです。
 叙述トリック的に、病床に伏せっているのが女性なのか男性なのか分からないような意図的に曖昧にした説明も上手だとは思いました。私は女性側だと何故か気付いてしまいましたが……。
 イラストの中の虹を、雨上がりに出る自然現象としてというよりも、鳥ポケモンの起こした奇蹟として登場させるという発想は非常に良かったです。ホウオウの図鑑説明にも虹に関連した文章が多いですし、そういった点でポケモンらしさを充分に活かしておられると思います。
 一部説明調になっているところが、彼女の所作や背景を示す、読者に寄り添った部分であることは分かるのですが、ミスマッチ感が拭えないのは確かです。この部分、例えば「治療費が嵩んでしまうのは致し方ないものだな。どれ、忙しい両親の代わりに、この間の話の続きに付き合ってもらおうじゃないか。」みたいな感じでセリフの中に混ぜ込みつつ説明をする形だとそういった違和感はなくなるかと。
 タイトルを一番最後の締めに持ってくる雰囲気の演出も私の好みであります。彼女のユメが、冒険がどこまでも続いていくことを願いたくなる、そんな一作です。
逆行さん
評価:☆☆☆
 マスクネームが「山ナシ、谷ナシ、オチもナシ」。あれ? 山は作中で出てきたのでは……? 
 という冗談は置いておいて。これって主人公が病院に入院している=鳥籠の中にいるっていうことなんでしょうか。そして鳥籠の中にいる主人公は、トレーナーになった自分の『作り話』を男の子に聞かせてあげていると。 
 だとしたら「山ナシ、谷ナシ、オチもナシ」っていうマスクネームが凄くよく考えられてますね。あえて平坦なお話に見せかけて実は意味があるという。なるほどなあと思いました。 
 主人公が語っていたお話の「いかにも作り話」って感じが上手かったです。アゲハントやバタフリーがいてもおかしくないんじゃないかって言ったり、入っちゃいけない場所だって思っていたのに普通に入り込んでいったり。それらのツッコミどころを男の子に突っ込ませているのも上手いですね。よく読めばこれは作り話だって分かるようになってますね。 
 文章的にはもう少し分かりやすくして欲しいなあと思いました。主人公と男の子、どっちが言ったセリフなのかちゃんと読まないと分からなくなってしまう箇所があったような印象でした。セリフ部分は「」にしといた方が良かったですかね。 
 見たことないような見せ方で「こんなやり方もあるんだなあ」って感心させられました。この構成でまた違ったお話も見てみたくなりました。投稿お疲れ様でした。
早蕨さん
評価:☆☆
 ほぼほぼ台詞のお話ですね。問題はどういう構図になっているのか、なんですが、どっちともとれるように恐らく書かれているんですよね。女性が入院中の男性に向かって自分の冒険譚を話しているように見えるのですが、最後まで読むと、それは間違いなんじゃないかと思えます。
 >>そう言った彼を見送った
 ということは、入院しているのは女性だった。その女性が、お見舞いにきてくれていた男性に向けて喋っていたということなんですよね。ああ、そういう叙述トリックなのかあ、と思ってふおおお、となるほどなるほどと頷いてしまいました。
 しかし上記の内容で合っているのか……ちょっと自信がないですが、作者様の自作語りをぜひ聞いてみたいですね。
48095/坑さん
評価:☆☆☆
 はじめからお題のイラストを知っていたので、そのままの情景を思い浮かべることができましたが、もしそうでなくても、きっと美しい景色を感じられた。そんなふうに思えた、すてきな描写溢れる作品でした。
ラプエルさん
評価:☆☆☆☆☆
Bテーマの「専門道具専門店」と同じように、この作品も終始会話文だけでほぼ完結していますね、それだけでどんなストーリーなのかをはっきり描写できているのはすごいと思います。
個人的に好きだなあと思ったのは会話のリアリティです。「え、色とか? 色は、そう、色々だよ、色々」とか、「え、携帯のカメラを使えば良いだって、そ、そうか、いやその時はそう」とか。ウソの話をするときに痛いところを突かれたときの誤魔化し方がすごくリアリティを持って表現されているなあと思いました。なるなる。こんな感じになるなる。

きっと彼女はもうずっと長いこと闘病中でポケモントラベラーなんてできるはずもないのに、空想の話(ユメ?)をあれこれ創っては彼に聞かせて楽しんでいるのでしょう。そして、彼は彼でその話の粗を探しては突っついて遊んでいるのかな?いい関係ですね。
私も一度だけ一週間の入院生活をしたことがありますが、誰も来てくれないと大変に寂しかったことを覚えてます。彼女は彼のために一生懸命ユメを見て、彼はそれを楽しんで、彼女はもっと楽しませるために、寂しい思いをしなくて済むように…。大変そうだけど、なんだか彼女も楽しみながらユメを紡いでいるように思えました。新しいユメを見るということに希望を持てるような作品でした、ありがとうございました!
砂糖水さん
評価:☆☆☆☆
リングさん
評価:☆☆
わやさん
評価:☆☆☆
灰戸さん
評価:☆☆☆
シガラキさん
評価:☆☆☆☆☆☆
さねたかさん
評価:☆☆☆☆☆
ionさん
評価:☆☆
ゾイシアさん
評価:☆☆☆☆☆☆
不壊さん
評価:☆☆☆☆☆
BoBさん
評価:☆☆☆☆
秋桜さん
評価:☆☆☆
浮線綾さん
評価:☆☆☆☆
Lienさん
評価:☆☆☆☆☆
クーウィさん
評価:☆☆☆
586さん
評価:☆☆☆☆
まーむるさん
評価:☆☆☆
トビさん
評価:☆☆☆☆☆
じゅぺっとさん
評価:☆☆☆☆☆
伊雑アゴバルさん
評価:☆☆☆☆☆☆
ばすさん
評価:☆☆☆