役過剰の洋館の感想

葉穂々さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
面白かったです!
お題の一つ「マスク」、そしてマスクと言えばデスマス。デスマスと言えば、図鑑の謎のオカルト設定……
話自体も面白かったのですが、加えてデスマス軍団が大変可愛い! 中でも、執事役デスマスのアルフレッドさんの可愛さは凄まじかったです。So cute...
ポスストカーニバルには多くのポケモンが登場しましたが、中でも彼は私の印象に強く残りました。キュートなデスマス形態でのリアクションを想像したらもうニヤニヤが止まりません。
照風めめさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。超本格派な一作でした。
冒頭部は最初何のことだから全くわからなかったのですが、記者の正体が分かって、そういえばこの作品のタイトルってなんだっけ? と気付いた時に鳥肌が立ちました。これぞ完璧なトリック!
今回は他にも二周することで面白くなる作品がありましたが、その中でも頭一つ飛び出ている作品だと思います。気付かず読んでいても普通に面白い、というのはやはり極めて大きなポイントだと思います。
最終兵器で永遠の命を得た主人にとっては、様々なデスマス達と共に生きるのは楽しそうですね!
訪れた記者は普通の人間だと思ったら、最後の最後で記者もまたデスマス! そして冒頭と等しくそのデスマスにも役を与えて少年を解放! どひゃー! これはたまりません、この流れめっちゃ面白いです。冒頭のシーンをトップピークとラストに持ってくる所がこの作品の良さを全体的にプッシングして最大限まで活かせているように思いました。
>記者はしばし唖然としてた、多分今撮ることが出来た仕込みの映像よりも、あの主人単体のほうがよっぽど面白いだろうと思っていた。
主人の可愛さはここに集約されてると思います。かといえばきちんと生業も励んでますし、良い人感出てますねえ。
それにしてもタイトルがほんと秀逸ですね。
主人が様々なマスクを被るから役過剰であるし、デスマスにオーバーな設定を与えるという意味でも役過剰でもある。今回のコンテストを通して一番素敵なタイトルじゃないかな、と思います。
カイさん
評価:☆☆☆☆☆
読み終わった後、とても自然に冒頭までスクロールしました。「えっ、つまり……冒頭の漁師とか姫とかはどこへ……そういうことか~~~!!!」とタイトルの意味を理解した瞬間、かなり爽快でした。非常に良く練られ、またデスマスというポケモンの特徴を上手く使った小説だと思いました。
砂糖水さん
評価:☆☆☆☆☆☆
記者?少年?と頭をひねりながら読んで、そしてあっと言わされて、お見事というほかないです。
主人の語るデスマスたちの生前は言ってしまえば嘘、ではあるのですが、しかし彼らには真実になる。何者にもなれなかった彼らは死後ようやく何かになれる…。という。
冒頭からぐいぐい引き込まれて、主人の流れるような語りや入れ替わり立ち替わり主人を乗っ取って?現れるデスマスたちなど、勢いのある文章に最後まで惹きつけられてしまいました。
面白すぎてむしろ感想書けないですね…。ブラボー!
まーむるさん
評価:☆☆☆☆☆
最初の文章は、一気に埋めずに改行とかを使ってもう少し盛り上げた方が良いかなあとか思ったり。
かぎ括弧も除いて、横書きならではの行間の取り方とか、盛り上げとかが合いそうだった。
灰戸さん
評価:☆☆☆☆☆☆
人里離れた洋館という怪しい雰囲気にさらにデスマスが大量にいるというホラーな雰囲気が好みです。デスマスクに込められた生前の魂でキャラクタが動くというのがとてもよくて、大変おもしろかったです。
円山翔さん
評価:☆☆☆☆☆☆
人生において何も成し遂げられなかった者に、主人は体を貸し、「役割」を与える。デスマスのデスマスクを被ると人格が豹変するというところも含め、とても興味深いお話だと思いました。まさか記者の少年までが乗っ取られていたなんて。いえ、それすらも、主人によって「与えられた」役割だったのでしょうか。「役過剰」という言葉に込められた意味に感服です。
秋桜さん
評価:☆☆☆☆☆
上手いなぁ……
Ryoさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
一読目でも十分に面白かったのですが、物語の構造を理解してからの二読目が痺れるほど面白かったです。クライマックスの所の主人の台詞を読みながら「あー!なるほどー!」と唸ってしまいました。
それにしても主人とデスマスの関係が凄くいいですね。三千年という、人の身では気の遠くなるような時間を生きた末にやっていることが、デスマスとして当て所もなく彷徨う魂に、生前の人生を語ってやる事。生きる意味を与えてやる事。それも、恐らくは特別な超能力ではなく、言葉や物語の力だけでそれをやっている。彼はこの大会に出てきた登場人物の中で最も素晴らしい「ストーリーテラー」だったと思います。
そしてデスマスたちもいずれは本来の魂がいるべき場所に還れる、という設定が良かったですね。それが具体的にどういう事かは分からないのですが、デスマスたちの瞳を生き生きと輝かせる主人が、魂が還ることをもまた「喜ばしい」と言ってくれるのが嬉しい。
この主人がこういう生活を送るようになるまでの三千年にどんな事があったのか…興味深いです。
物語の力を感じさせられる話でした。ありがとうございました。
コメットさん
評価:☆☆☆☆☆☆
デスマスを扱う作品は今回多いなあと思っていましたが、その発想にやられた作品でした。仮面を被る度にその人格が憑依するという設定自体も面白いと思って舌を巻いていたのですが、終盤の展開でしてやられました。なるほど、記者も仮面(デスマス)の一つであったかと。冒頭の長文が最後になるほどと納得できる展開に至る道筋も、とても素晴らしい。こちらも鳥肌が立った作品の一つであります。
リングさん
評価:☆☆☆☆☆☆
デスマスの設定を巧みに使ったとても面白いお話でした。
死者の思いを形にしてあるべき場所へと返すという、ありがちながらも普遍的な題材ですので、様々な切り口がありますね。
最後のオチで、思わず感心いたしました。
雪椿さん
評価:☆☆☆☆
デスマスの設定の使い方がいい話でした。最初は単にフリーの記者さんが屋敷を取材しに来たと思ったのですが、記者も実はデスマスで本来はただの少年だった、というオチには驚きました。読み返してみると「少年」と「記者」という表現がチラホラ出ていますね。
デスマスに「生前の人生」を与える屋敷の主人ですが、彼は「主人の友人が『永遠の生命力を与える機械』を転じた兵器を~」というアルフレッドさんのセリフからAZの友人だったのでしょうか。屋敷の主人のことを考えると、他にも兵器の副作用のせいで永遠に近い時間を生きている人間がいても、不思議ではありませんね。
彼らはどう永遠に近い人生を送っているのでしょうか。屋敷の主人のように、何か生業を見つけて楽しんでいると思いたいです。
あすぺふさん
評価:☆☆☆☆☆☆
デスマスの使い方がピカ一でした。展開も面白い!
乃響じゅん。さん
評価:☆☆☆☆☆
デスマスのマスクを意図的に使いこなすキャラを初めて見ました。色々なデスマスに体を貸し与えているようですが、屋敷の中には結構な数のデスマスがいるようで、それに対して体が一つということを想像すると、意外とさみしい風景が想像できてちょっとシュールですね。
実は訪れた記者もデスマスの仮面の人格だったという叙述トリックも良かったです。
しかし、少年と記者で表記がブレるよりも、もっといいやり方があったんじゃないかなぁ、と思います。文中やセリフで明らかに記者っぽくない容姿をチラつかせるとか。かなり高度なことをされているので、どういうやり方が効果的なのかはちょっと想像ができないですが……。
Pさん
評価:☆☆☆
デスマスという形で外部化された人格が次々に入れ替わる「主人」のキャラクターは圧巻で、主人公が語る通り怪奇現象より面白い、むしろどこをとっても存在が怪奇現象みたいな人でした。
「劇的な人生を辿った魂こそデスマスになると思われがちだが、平凡な人生を辿った魂が劇的な何者かになりたいという未練で魂を残すことの方がよほど多い」(超訳)という理論、そしてその通り屋敷のデスマスたちに役不足ならぬ「役過剰」なほど劇的な生前の物語を与える主人の姿はなるほどと思わせられ、そして彼がAZのように三千年を生きているという絡め方も含め、非常に楽しめました。
しかし、このあまりに強烈な「主人」のキャラクターを語ることに字数を割きすぎたためか主人公と憑いたデスマスについての部分が薄くなっているように思え、主人公もまたデスマスに取り憑かれていた人間であり、取り憑いていたデスマスが生前は社会派の記事を書くことを望んでいた記者であったという展開が唐突なものに思えてしまいました。
「記者」にしては「少年」である、カメラのみで音声担当などもなく単独で取材に来ているなどの伏線はあるものの、記者としての姿勢はごく普通の娯楽系テレビマンと思え(社会派を望んでいたのなら、人里離れた屋敷に「良く言えば棲み分け、悪く言えば隔離されている」人物に対し何かしらの感情を持ってもいいように思います)、マスクのままでは夕食が食べられないなどの主人公がつけたマスクに関する描写もほとんどなく、読者に驚きを提供するためとはいえそうした点は残念であると思います。
また、生前の記憶を持つデスマスに対して「君はこうした劇的な人生を歩んだ人間であった」と語って、何故デスマスはそれを受け入れられるのかという部分に疑問を抱きました。
主人公に憑いていたデスマスなら、「記者であった」というだけの曖昧な記憶があるところに「正義に生きたがために志半ばで命を奪われた義勇の記者であった」という劇的な物語を与えられ、それを確固とした自分のものとする、というような感じなんでしょうか。
しかし理論はよくわからずとも、ゴーストポケモンになって尚「何者かになる」ことを望むデスマス=人間たちの姿と、虚構のものであれ劇的な物語を与えることでその望みを叶え成仏に導くという洋館で繰り広げられる構図は、特別な存在になりたいという業からは死んでも逃れられないという感じがしてとても好きです。
ionさん
評価:☆☆☆☆☆
デスマスでエジプトなホラーとしてのデスマスクというより、演劇的な意味でのマスクですね。
それも伝統的なあれというか、僕がよく知っている演劇。物語の何者かになれると誘うもの。

その気になれば連続ドラマや連載映えしそうな、無限に話の広がる余地のありそうな思いつき。
それがこの『洋館』でした。 熱量と素晴らしさに比して言葉が足りない自覚はある。
うにゃさん
評価:☆☆☆☆☆
デスマスたちが腕をぐるぐるする仕草に心ほっこりしました!かわいい~
水のミドリさん
評価:☆☆☆☆☆☆
アニポケBWのデスマス回を彷彿とさせるぶっとび方。デスマスの図鑑説明から、じゃあタマゴから孵るデスマスは前世の記憶を欲しがるよね……、と発想を飛ばされたのでしょうか。それを見事物語に落としこんでらっしゃる。ポケモンに焦点を当てた作品は好きです。暗示の口上もカッコいいときた。
ラストはあっとなるオチでしたが、1度読み返さないと理解できなかったのは少しもったいなかったかしら。
終夜さん
評価:☆☆☆☆☆
はて、役過剰とは一体どういうことなのか……?
とタイトルを拝見した時は暫く首を傾げていましたが、序盤の長台詞からして既に伏線だったのですね。
一体、誰に向けてこんな高らかに語られているのだろう、と最初は度肝を抜かれましたが、読み進めていくことでその辺りの謎も解けていきました。
たくさんのデスマスたちが住まうお屋敷、踏み入れるにはある程度勇気が必要そうですが、デスマスたちが生き生きと暮らしているさまを考えるとちょっと覗いてみたくもなります。
このお屋敷のご主人は、執事のアルフレッドさんの語った内容から察するにXYのAZと同時代から生きている人物、ってことなのかな?
AZ自身は、彼の存在を知っているのでしょうか。もし知っていたら、ごく稀にこのお屋敷を訪ねてくることもあるのかなあ。
AZは口数少なそうなイメージですが、お屋敷のご主人との絡みがあればその一幕も見てみたいな、と思いました。
森羅さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
どんでん返しモノとしてはB作品で一番好きでした!! めちゃくちゃ巧いです、最後まで読むと最初の漁師のくだりや新聞記者が「少年」と記載されていることなどへの何の疑問も残らないようになっていて、(良い意味で)理解のために読み返しをする必要がなかったです。本当に脱帽の一言です。
主人のキャラも本当に良いですね。三千年生きているのにエスニック料理が苦手だとか、夜中に新聞記者を驚かせてみたりだとか、自家農園作ってたりだとか。作者様がそう意図されたのかはわかりませんが、お茶目でとても人間臭くて素敵です。彼の友人であろうAZさんはゲーム作中でちょっと浮世離れしていたよう感じましたのでこの主人のキャラはとても同じく三千年生きたそれとは思えない……。しかもその主人のキャラ故に最後の最後、シメにああいう風に持ってくるとか。計算し尽くされていて、作者様の掌の上で転がされている感がとても「やられた!」と言った感じでした。めちゃくちゃ面白かったです!! ありがとうございました!
ラプエルさん
評価:☆☆☆☆☆☆
これは面白い構成、アイデアでいえばBテーマで一番好きです。終盤まで読んでようやく、冒頭の長ったらしく熱っぽい設定語りがなんだったのか飲み込めました、面白い!

どことなく某仮面ライダーを思い出させました、人間一人の身体を借りて、幽霊たちがおのおのの人格で立ち振る舞う…個性の強いデスマスたちが生き生きとしている様子が会話文からしっかりと伝わってきました。ちょっと地の文が弱いというか少ないというか、物足りなさを感じたのですが、それを補って余りある豊かな会話文が読んでてとっても楽しかったです。

まさか少年もデスマスに乗っ取られていたとは!そしてこのデスマス、主人に成仏させられるのではなく、自分の使命を与えられるとは…いや思い出させられたといったほうが正しいでしょうか。このご主人、三千年生きているゆえに魂たるデスマスに好かれているんですかね。こうして少年を乗っ取ったデスマスを屋敷に引き寄せたり、新しいデスマスをいつのまにか引き込んでしまったり。
そしてそれら一匹一匹にストーリーを与えるすごさ。ひらめきがずば抜けてますね、緻密に設定を作り込まれているからこそ、デスマスたちはみんな本気でその役になりきれているのでしょう。役「過剰」とタイトルされていますが、とっても素敵でした。
ありがとうございました!
あまもさん
評価:☆☆☆☆☆☆
ああ…これはいいゴーストポケモンのお話ですね…!怖いけど、滑稽で、愉快で、ちょっとオーバーなリアクション…そのどれもがひやっとする素敵なホラーでした!どのデスマスも個性的で最高ですね…!デスマス大好きなのでとても楽しかったです!!ありがとうございました!!
rairaibou(風)さん
評価:スキップ
 演説で人をその気にさせるキャラクターを書きたかったので書きました。世界観は特に詰めていません。
 一万字という事でショートショートのような少しひねった構成を目指しました。
 もっとインパクトがあればよかったのに
48095/坑さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
 彼こそがストーリーテラー。
 改めて最初の台詞を読むと、もう、何回目でも、鳥肌が立ってしまいます。
 私も彼に物語を与えられたいです。いやいや、死んじゃったデスマスではないのだから、自分で物語をつくっていかなければいけませんね。さもないと館の主人に叱られてしまう。
 台詞や地の文でしか登場していないのに、マーガレットの存在が大きいです。おそらく何者でもなかったマーガレット。彼女はデスマスになって、主人と出会って、物語を与えられてから、一流の料理人として満足のいくまで新しい生涯を全うした。(国に帰った、という表現がまたすばらしい)
 アルフレッドもいつかは国に帰るのかな、と思いましたがアルフレッドはなんだかずっと主人と一緒に居そう。それぞれが好きに生きていられる、優しい場所。
 主人のもとにやってきたデスマスたちがそうして満たされていくのだと思うと、とても温かい気持ちになります。
 特別好きな作品です。
浮線綾さん
評価:☆☆☆☆☆
 デスマスたちの人格を借りて一人で色々なことができるという発想が素晴らしいですね……しかもデスマスに生前の人生を与えるというのも素晴らしい……好きです 役作りが大げさなのもドラマチックで感動的でした……本当にそんな人が非業の死を遂げたかもしれないという説得力に満ちておられました。
春さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
 デスマスが好きになるお話。
 主人のキャラが好きです。「永遠の命っておいおいおい」と設定段階を突っ込みながら読んでいたのですが、それがどうでもよくなるくらいに入れ替わり立ち替わりのデスマス、変わった性格の主人と、とても楽しく読めました。デスマスってまず見た目が怖いし苦手だったんですが、デスマスだらけでもこんな屋敷だったら行ってみたいなぁ。
 デスマスが体を乗っ取って、急に屋敷を仕切り出すのがちょっと面白かったです。アルフレッドォ!!かと思えば、また違うデスマスが体を乗っ取り動き出す。完全に持ちつ持たれつで生活していますね彼ら。最初の語りのくだり、「???」と思いながら読んでて、話を読み終わってからもう一度読んで納得しました。記者が少年と表記されたりして、「これは誤字?それとも狙って?」と迷いながら読みすすめ、最後に少年+記者デスマスだったと判明した瞬間、一気に謎が氷解しました。話の展開やキャラとして楽しく読め、同時に伏線や謎を散りばめているのが凄いです。ちょっとした冒険話として非常に面白かったです。死後に彷徨うことがあればこの屋敷に行きたいのですがどこにありますか?
 面白いお話、ありがとうございました!
レイコさん
評価:☆☆☆☆☆☆
 タイトルのセンスが好きです。冒頭で語られた漁師の魂は、屋敷のデスマスとして出てきていましたか? それらしいデスマスが分からなかったので、もし見落としていたらすみません。デスマスのマスクを被ると人格が豹変する設定はアニメ由来でしょうか。屋敷の主人の生業とはつまり、平凡きわまりない人生をまっとうして没した人間の魂に、ドラマチックな人生のシナリオを与えるということなのですよね? 少年に憑りついていたデスマスの場合も、記者のたどった壮絶な人生は真実ではなく、屋敷の主人の思いつきだったのでしょうか。となると、生前は記者だった可能性があるデスマスは誇大な暗示にかけられて成仏したようなもの、と解釈してよろしいですか? 三千年も生きているという屋敷の主人の境遇を想像すると、別の意味でホラーで身の毛もよだちますが、入れ替わり立ち代わりデスマスたちが屋敷を訪れるのなら、彼らのスペクタルな元人生を考えてあげるのに忙しくて、将来を悲観している暇もなさそうですね。時々肉体を貸してあげるのも、いい暇つぶしで楽しいことかもしれません。投稿、お疲れ様でした。
北埜とらさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
 シンプルにめっちゃめっちゃ面白かったです……!! 一周目の読了後、「一万字以内の作品でこんなにも興奮したのはこれが初めてかもしれない」と本気で思いました。『記者』と呼ばれる職業の人が『少年』と表現されている違和感が解明された瞬間、ぶわあと鳥肌が立ちました、いやあ凄かった。この作品の凄いなと思うところは、叙述トリックものでありながら、二周目を前提としていないところです。『少年』の違和感だけでなく、一番最後の台詞を読んだ瞬間、冒頭まで返らなくても一番最初の長台詞が頭の中に読みがって「うわあそういうことだったのか!」となり、だから二周目をする必要がなかったんですよね。これはマジで作家さんの手腕に気持ちよく踊らされたという感じがしました、脱帽です……!!
 作品自体が完璧すぎて、これ以上どこが良いかを語る感想さえ蛇足になってしまいそうなのですが、人間・ポケモンを含めキャラクタたちすべてがコミカルに生き生きと躍動しているところが大変素晴らしい。またデスマスに関する設定(アニポケの設定なのかな?)の活かし方も面白く、『マスク』というお題を見て自分も考えていたデスマスネタをこの作品を見て諦めたほどでした(あ、勝てんわ……と。笑)。
 三千年も生きている主人が辿り着いた生業がコレというのも、またなんというか、味がありますね……途中でマーガレットが国に帰ったことを「喜ばしいこと」と言っているから、この洋館にデスマスを収集することは全く目的ではないんでしょうね(「国に帰った」が何を意味するのかも謎ですが……)。最初の語りしかり、少年に覆いかぶさっていたデスマスしかり、この洋館を飛び出してそれぞれの『人生』を謳歌してほしいと考えているんだろうか。長く生き過ぎているともう自分がやりたいことは粗方やり尽くしてしまって、その末に行き着いたのが、他者であるデスマスに「素晴らしい人生」を与えることだと考えると、彼が何を考えてこんなことをしているのか、想像するのも楽しいです。人間の感覚はもう超越して、神に近しいものになっているのかもなあ……。などと余談ばかりになりましたが、余談以外に語ることもないほど、本当に素晴らしかったです。個人的Bイチオシ作品です! ブラボー!!
 投稿お疲れさまでした!
シガラキさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
 これは素晴らしい! イチオシの作品です! 冒頭の語りから引き込まれ、海国の話かなあと思っていたらまさかの展開でした。読み終わったあとの余韻、さらにタイトルを再度見たときの納得、たまらない作品です。
 記者と少年の意味のある使い分けや、洋館と主人、そして数々のデスマスから織りなす設定の数々……。もう言うことないぐらいの傑作です! マスターピースです! 読んでて気づいたら終わっていた作品でした。平凡な人生を生前送ったデスマスに、本当に欲しかった人生を与える……。いやあ、とても素敵な設定だと思います。何より主人の語りがいいです。等身大で最大限の一生を語っている感じがたまらないくらいに素敵でした。
 作品投稿、お疲れ様でした! 素敵な作品でした!
はやめさん
評価:☆☆☆☆☆☆
 この作品は、大会中色々な作品が勿論あったわけですが、中でも読んでいて不思議な空間に連れて行かれるような、面白い体験をさせていただいたという感じがします。それこそ、格調高さが文体や舞台から漂う、洋館という場所に誘われたのかと。これは、デスマスの名前である「アルフレッド」「サンダユウ」「コネル」「パトリシア」という貴族風や、エスニック料理といった単語が用いられることも影響していると考えます。
 凄いと思うのは、別段分かりやすい盛り上がりがあるわけではないのに、おお、素晴らしかった……と感慨にふけることの出来る読後感が、作品からしっかりと提供されていることです。大体の作品は、何かしら、特定ポイントで「ここは盛り上がりどころだよ」というのが分かりやすく示されていると思いますが、役過剰の場合は良い意味で掴みにくい。ひとつのハイライトといえば、記者の魂を少年から引き剥がすくだりがそうといえるかもしれません。
 壮絶ではなく平凡な人生しかおくれなかった者に対して、過剰な役をあてることにより生前では考えられなかった新たな命を吹き込む、というのが素敵です。よくこんな設定思いつきますね。デスマスというポケモンの魅力を最大限引き出しており、アイデア賞部門があれば間違いなく優勝だと思います。私はこういう作風ではないのですが、自分でもこういうお話を書いてみたいという気付きを得ました。
早蕨さん
評価:☆☆☆☆☆☆
 お見事でした。とても好きです。読みながらなんとなくその後を想像しながらいつも読み進めるのですが、この展開はまったく予想できませんでした。
 記者が洋館へ訪問する展開から、とても面白い設定のご主人の話に引き込まれ、デスマスクのキャラ達に翻弄される。ベッドシーンの緊迫感も凄みがありますし、展開の予想なんて忘れてただ読み入ってしまいました。記者がデスマスクにとって代わられていると明かされるシーンも、え、あ、そうなのか! と心打つものがありました。ただ、少年がそのような状態になっている伏線ってあるのでしょうか。ありましたっけ、僕が見落としているだけでしたら申し訳ありません。え、まさか、と思わされる方がよいのか、最後にドスンと提示される方がよいのか、甲乙つけがたいですね。
 再読しても面白い、とても良い作品だと思います!
逆行さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
 いやーレベルが高い高い。凄いなこれ。初めて読んだとき度肝と魂をデスマスに抜かれました。格調高いお話であったと思います。 
 冒頭からして凄い。この長セリフで一気に惹き込まれました。格好いいなあ。こんなの書けて投稿できたら、めっちゃ気持ち良いだろうなあ。セリフの後半でヒートアップしていく感じが好きです。格調の高さを感じさせました。しかもちゃんとネタバラシの伏線にもなっているし。 
 記者をちょいちょい「少年」と記述するトリックもお見事でした。記者の正体が分かったときの衝撃は半端なかったです。巧いなあ。こういうやり方があるとは知りませんでした。「少年」と表記する比率も丁度良かったんじゃないかなあと。 
 「主人公も実は作中で囚われている人物達と同じ境遇だった」というオチ自体は割と見かけるものではあるのですか、それまでのお話の運び方がとても自然だったゆえにオチが全く読めませんでした。 
 マスクをかぶると中の人が入れ替わるというのは、上手く書かないと分かりにくくなってしまいがちだと思います。この小説ではマスクをかぶった瞬間に紳士の口調が一変させており、この演出によって凄く分かりやすくなっていました。記者に非礼を詫びるだけではなく、カーテンを開かせてキャラの違いを強調する上手さですよ。そうとう高度なことやっているなあと。 
 ちょっと巧すぎて突っ込む所がない。感想の中で一つは改善点というか「ここをこうした方が良い」というのを挙げるようにしているのですが、この作品は無理です! 無理! 無理! 
 ちゃんと一万文字っていう制限の中で纏まっているし、メッセージ性もあるし、トリックもあるし、小説という形式でやれること全部やってやった感があります。ここまでの完成度の掌編小説は久しぶりに見ました。お見事でした。
フィッターRさん
評価:☆☆☆☆☆☆
 『記者』と『少年』の使い分けがとても巧みでした。『記者』自身の行動を現した文章は『記者』を主語にしていて、その様子を外から描写している文章は『少年』を主語にしているんですよね。作者さんのこだわりが感じられます。基本的には『記者』視点でお話が進んでいるので、『記者』の正体が明らかになる終盤までうまく伏線としての機能を保てていたなと思いました。
 マスクをかぶった主人によって、デスマスたちの個性が巧みに活かされているのも面白いですね。バネ細工のようにソファーから跳ね上がるアルフレッド、蟹股になるサンダユウなど、人間の身体でなければ出てこない個性を主人の肉体を使わせることによって出している。この発想がとてもユニークだと思いました。
ポリゴ糖さん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
 「記者」と「少年」と、同一人物だろうになんで違うんだろう、という違和感、それをすっかり払拭するような展開がお見事でした! 多分全部「記者」だったりするとこうまでのすっきり感は得られなかったはずで、読者にそういった感覚を与える書き方、それができるというのは非常に高い技量をお持ちなのだとひしひしと感じています。「そういうことだったのか! やられた!」という感覚ではBの中で随一でした。
 何の変哲もない人生を終えデスマスになった者たちに役を与え、デスマスたちもそうなろうとするという発想が最高に素敵でした。三千年の長い人生、ただ彷徨うのではなく、長く生きるからこそできること、というのを見つけられた主人も幸せ者なのかもしれませんね。ビジネスの格言か何かで、身の丈に合わない役職を任せることでそれに相応しくなろうとして努力し成長する、という言葉が脳裏に浮かびまして、彼らもかつて人間であり、デスマスとなっても生きるというか、己を磨き続けているんだと解釈し感動しました。主人がマーガレットの帰郷(=成仏?)を「喜ばしいことだ」と認識しているところも、デスマスたちが自分の役割に満足しあるべきところへ帰った、ということですよね。こういうさりげない一言に意味を込め、主人の人柄を表現してくるところ、こういうところに私は非常に弱いのです。
 マスクを持った魂たちが来る限り、彼らによって演じられるこの舞台は終わらない、そんな風に物語が続いていく印象を残したラストも素晴らしかったです。
小樽ミオさん
評価:☆☆☆☆☆☆
トビさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
Lienさん
評価:☆☆☆☆
花鳥風月さん
評価:☆☆☆☆☆
BoBさん
評価:☆☆☆☆☆☆☆
伊雑アゴバルさん
評価:☆☆☆☆☆☆
風間深織さん
評価:☆☆☆☆
ゾイシアさん
評価:☆☆☆☆☆☆
黒糖さん
評価:☆☆☆☆☆
猫村さん
評価:☆☆
天波八次浪さん
評価:☆☆☆☆☆☆
クーウィさん
評価:☆☆☆☆☆
不壊さん
評価:☆☆☆☆☆☆
さねたかさん
評価:☆☆☆☆☆
じゅぺっとさん
評価:☆☆☆☆☆☆
えびフライさん
評価:☆☆☆☆
586さん
評価:☆☆☆☆
ばすさん
評価:☆☆☆☆