題名のダブルミーニング、面白いと思いました。
また雨が降ってきたので、ネアがフォルのことを話し始め、話し終わると太陽が顔を見せて、虹が出る、という設定も良かったです。

面白いタイトルです！　only youとyour fruitってところでしょうか。
ポケモン達の和やかな日常が微笑ましいですね。
タイプ相性的にもポケモン達の配役は中々印象深いです。
良いニンゲンと悪いニンゲン、とあったのですが、作中では悪いニンゲンしか出てこなかったので、そっちのイメージが先行する結果になったのはちょっと勿体ないかなあと思います。
個人的にはＲ１５じゃなくても良かったかなと思います。ＨＮのトルエノは落雷の意味でしょうか。作中の天気雨や霰など、天気に絡めてるのもいいですね。
過去の回想を語る方式でなく、進行中の話にするのも緊迫感が出て良かったかもしれません。

読んでるだけでくすぐったくなるような、そういう作品でした。

読み終えたのち、なるほどこの話にはこのタイトルがぴったりだと思いました。文章力としてはたどたどしくも、作者さんが想いをこめて書かれたのだと伝わってくる切ない作品。主人公が何のポケモンか？ って部分が伏せられているけど、ストーリーを追っていくと自然と予想できる。確かにあのポケモンなら私も毛皮欲し……げふんげふん。ハンターめ！ 許さんぞ！
　心情描写が丁寧だったので、おそらくは女性の作者さんかな？ 情景描写のブレが気になったのは、もしかして少し苦手なのかもしれないと思った。特に一人称で小説を書く場合、主人公の性格や見方、視点が強く反映されるので、この小説なら柔らかい描写が向いていると思う。三人称に近い硬さを感じる描写かつ、情景描写が十分な部分とそうでない部分の差が大きかった。あと三点リーダは「・・・・・」でなく「……」で使うといいよ。それだけで読むのをやめてしまう人もいる。良い話を書かれるのにそれじゃもったいない。
　フォルとネアがお別れする最終シーンはガブリアスさんが結構待っててくれてるけど、緊張感を増すために2匹で姿を隠すなり潜むなりした状態で会話させても面白かったのでは。ガブリアスの足音や声に怯えつつも、必死にフォルを助けようとするネア……的な感じで。流石にここまでくると、個人的趣味の入った感想になってしまい申し訳ない。
　気になる部分もあれど、作者さんの優しい感性が伝わってくるストーリーだと思う。ずっとあの山で木を育て守るネアの気持ちを考えると、とても切なくなる。ネアが最後に眠る場所が、あの木の傍でありますように。

純愛だ……。アローラの姿のロコンと、通常の赤い姿のロコンの、美しくも悲しい愛の物語でしたね……。キュウコンは長命だと言われていますから、彼女がこれから先、たった一人を想い続けて生きていくのかと思うと、心がきゅうっとなります。でもそこに漂うのが悲壮感だけではないのは、きっと彼が残したオボンの木のおかげなのかなと、そんな爽やかな気持ちにもなれました。

個人的にはこの作品はR15をつける必要はなかったかと思います。もちろん辛く思うレベルは人それぞれですからつけたこと自体には何とも思わないのですが、それならいっそのこと作者様がR15だと判断されたシーンをマイルドに表現しなおして、全年齢にした方がより多くの方に見てもらえたのではないかなあと、これは作品には直接関係ない蛇足感想を付け加えておきます。素敵な作品だったから、間口広くたくさんの方に見ていただけたらいいな～！という意味です。

確かに死んじゃうような悲しいシーンもあるんだけど、読後感は不思議と悪くありませんでした。
メインの話がネアの思い出話という形で語られているのと、丁度いいところで聞き手のミミロップの合いの手が入るから、重くなりすぎないのだと思います。
何より文体が素朴で読みやすく、親しみやすい。二匹の仲が深まっていくところも頬がゆるむし、フォルがネアに一生懸命のプロポーズをするシーンなんか、可愛くて切なくて大好きです。何年もかかるきのみを一緒に育てようって提案する時点で、ずっと側にいたかったんだなぁと思うと、二匹の重ねてきた時間の重みがぐっと深まります。
R15表記がついているんですが、個人的にこれ無くても良かったように思います。（私がエグいのを読みすぎたからかもしれませんが）優しい文体とエピローグの前向きさで、十分にケアできる程度にはエグくないと思います。むしろちょっと警戒させすぎてしまっているような気も…？
改行とかがちょいちょい崩れていたり、文章を書き慣れてなさそうなところがあるのですが、そういうこととは別に、各シーンの景色がストレートに伝わってくるいい文章でした。

最後の最後で、ダブルミーニングなタイトルだったことに漸く気付かされました。
個人的にはR付じゃなくても安心して読み進めていける、素敵な作品だったと思います。

好きです(好きです) #語彙力

告白に際して進化石を差し出すのってベタですけどいいですよね。この日のために、ふたりともお互いに気づかれないよう探し回っていたんでしょう。でもきっと木の実の手伝いをしてくれているキマワリハスブレロミツハニーには筒抜けなんだろうなあ……いいなあ甘酸っぱいなあ、私もその3匹に混じって早くくっつけ早くくっつけとジト目を送りたい。
回想から戻ると赤い石の首飾りに意味が宿るのも予定調和的に気持ちよく、オチはタイトルからして見え透いてましたが分かっていてもダブルミーニングが読後感を重厚にしてくれています。読み手の読みたいものを次々出してくれる安心感がすごかった。
読みたいものを読ませてくれるのはありがたいのですが、作者様のオリジナリティも味わってみたかったところ。読み終えて印象的なシーンを思いかえそうにもパッと出てこないのが惜しいですかね。ガブリアスにやられたロコンに何度呼びかけても反応しないシーンありましたが、ここで主人公が自分の探してきた炎の石を同じように彼に押し当てるも、何度やっても反応しない、とか、声に応じない以上の絶望感が伝わってきませんか。

・とても読みやすい文章でした。

ネアさんもとい姐さんとっても一途……！
せっかく幸せになるハズの2匹だったのに、あんな形で引き裂かれることになるとは。ベタですが心が痛みました。
現代と昔を行ったり来たりする昔話モノって、場面転換が難しいかと思われますがこの作品は読みやすかったです！

ダブルミーニング。お見事です。あなたが私のためにつけてくれた、あなたの（きの）み。私が生涯寄り添うと決めているのはあなた「のみ」。きっとネアさんが首にかけているのは、フォルさんにあげるはずだった炎の石……うーん。死してなお大切な人を想い続けるのが、素敵だなって思いました。

タイトル見た瞬間ダブルミーニングなんだろうなーとは思いましたが、想像以上に悲しく優しい話でした。しっぽの感情表現が細やかで好きです。
台詞が続いたあと、地の文が続く、という文体が少し読みにくく感じてしまったのが残念でした。台詞と地の文をバランスよく配置できれば、相当な良作に化けると思います。
王道を行く物語の構成力は素晴らしいとものがあると思いました。

タイトルの素晴らしさで言えばポケストカーニバルの中でトップクラスに素晴らしいな、と思いました。ダブルミーミングとなっていることに最後まで読んでからようやく気づかされ、これはすごいなあと唸らされました。

最初に読んでいたときはネアちゃんが尻尾六本で通常のロコンだと思ったのですが、フォル君が通常のロコンでネアちゃんがアローラロコンだったんですね。でもよくよく読み返してみると、登場するポケモンたちの種族はたくさん出てくるのに、「ロコン」「キュウコン」という名前は出てこない。「あれは私の尻尾がまだ六本だったころ…」って文章から現在はキュウコンだけど、ロコンだったころの話なんだと察させる文章回しがうまいなあと思いました。フォルくんと出会うまでどっちのロコンなのかわからせず、体色と進化の石で「あーネアちゃんがアローラなんだ」と中盤ですっきりでき、中だるみなく読むことができました。

プロポーズしたフォル君を目の前で失い、その遺言を守ってきのみを育て上げた…芯の通った、素敵なお話だったと思います。
ただ、三点リーダの形と数が崩れていたのが残念…。そして、会話文に対して地の文が少なく感じたので、全体的にちょっと拙さを感じました。ストーリーの流れとタイトルの伏線回収は素晴らしかったので、もっと文章に厚みを増すことができればとっても良くなると思います。素敵な作品をありがとうございました！

タイトルの「なるほど！」感がポケストカーニバル随一です。
うまいっ！

好きポイント
・ハンターガブリアスの、主人に対する「マスター」呼びと、醸し出されるチンピラ感。
・ラストの語りに続くように挿入されるタイトル。

オボンは体力を回復するきのみなのでそこもネアさんの体を癒す理由なのかな、とも思いましたが、きっとフォルさんが木の下で眠るものだからというのが大きいのでしょうね…！大好きな人の眠る木に寄り添うキュウコンの姿、美しいです。

このひらがなタイトルから想像できるところは複数ありますがもっともシンプルな掛け言葉で逆に安心しました。これにR-15を組み合わせるといろいろ悪巧みができそうですが、そういうことがなくて。
密猟業者の被害に遭い死に別れた恋人との思い出の木、語り終えた頃に降る虹の祝福。非常にオーソドックスな筋書きで、人は死んでいるのですが自分がポケモン小説を書き始めた頃を思い出し若干ほっこりする現象が発生しました。
その書きたいという強烈な熱意のパワー、もはや私にはない魅力。
千年生きると言われるキュウコン、これからも求婚をお断りされ涙を呑むお相手を量産し続けそうな気がします。

お姉さんの切ない過去と美味しいフルーツがつながるラブストーリーでした！うつくしい。

うわああっ！何だっこの終わり方はああっ！と、
好きだあああっ！！と思わず(心の中)で叫んでしまった作品です。
心に浮かぶ風景がきれいで切なく、とても素敵な作品です。
そして、終わり方ずるいです。

うああああ、甘いけど切なかった……！
ロコンとアロコンがどちらも可愛らしくて、本当にお互いが大好きだったんだなぁというのがよく伝わってきました。やってくれたなハンター！((
そしてお話を最後まで読んで意味が理解できる「あなたのみ」というタイトル。とてもセンスがあると思いました。これからもずっと、何があってもネアはフォルのそばに居るんだろうね……！良い作品でした！

　話はわかるのですが、納得感がないと辛いなと思いました。
　タイトルのダブルミーニングは面白かったですし、悲しいですがほっこりするお話ですし、なおさら亡くなるところに理由や納得感(言い方は悪いかもしれないですが)があるといいなあと思いました。

　木の側で眠ってる彼が護ってくれてるんですかね……。ちょっと違うけど桜の樹の下には死体が埋まっている、的な……。ハンターに仲を引き裂かれるという残酷な結末はありつつも、ロマンチックなお話でした。

　ロコンとアローラロコンの純愛ですね。凄く可愛らしい話で丁寧に描かれているのが印象的でした。 
　特に心理描写や情景描写にとても力を入れておられますね。会話文だらけにならないように工夫されているなあと。冒頭の山の描写なんか保護区であることが分かる描写だし、とても丁寧だなあと感じました。フォルがネルに告白をするシーンは二人の心理描写が非常に繊細に描かれており、感情移入して読むことが出来ました。二人の尻尾や体の色といった身体の特徴もよく活かしており素晴らしかったと思います。 
　その後の展開は一転して緊迫感がありました。ボロボロになりながらハンターから逃げるシーンや、フォルが死んでしまうシーン、全てが丁寧に描かれており印象に残るものになっていると思われます。ハンターやガブリアスの冷酷さも伝わってきましたね。カップルが可愛らしく遊んでいるシーンも描けるし、シビアなシーンもちゃんと描ける。ここまで書き分けられるのは凄いですね。 
　オチもビシッと決まっている印象を受けました。ダブルミーニングという奴ですね。タイトルを回収するオチは好きです。彼は死んでしまいましたが、主人公はいつまでも彼のことを想い続けているというのが伝わってきました。 
　文章がちょこちょこ変だなって思う箇所はありました。三点リーダーが「・・・」になっていたりとか、そもそも三点リーダーを使いすぎているとか、視点が統一されていないとか、確かに色々あるし、減点対象になっても仕方がない所ではあると思います。（すいません）。もっと読みやすくできるとは思います。ただ文章力に関してはこれから100％上達していけるだろうと確信しております。 
　何故確信できるかっていうと、やっぱり描写を丁寧に書こうとしているからです。今度もこれぐらいパワーを込めて書いていけば必ず上手くなるって分かります。上達は恐らく相当早いだろうと感じました。やっぱり適当に書いてたらいくら文字数積み重ねても上手くはならないですからね。 
　具体的にここを直せば良いみたいなのは他の人がやって下さったので、自分はやりません(おい)。 
　是非今後も作者さんの作品に期待しておりますので。投稿お疲れ様でした。

　このお話のラストに天気雨を出す、という演出が最高に憎いです。狐の嫁入りですもんねえ。タイトルのダブルミーニングも素敵です。
　傷をつけるな、と命じられていたはずのガブリアスが、フォルに致命傷を負わせていたのが少し気になりました。ネアが見ていないところで相当な激戦をしていて、やむなく殺してでも止めることを優先したのでしょうか。このあたりはフォルに語らせるなりして、劇中で補足して欲しかったなと思いました。

　お話とは関係ないですが、マスクネームとR-15から、読む前はティエルノの猟奇グロ小説かと思ってました。
　タイトルを最後にもってくるの、素敵でした。うまいなあ。

　え、めっちゃええ話……めっちゃええ話や……（感動）すいません私ハッピーエンド大好き人間なので、結ばれるはずだった二人がこういう無残な別れ方をしたりすると「なぜ殺した～！！（怒）（号泣）」ってなってしまいがちなんですが、でもでも、フォルはネアを庇って逝ってしまったあとも、ずっとネアの傍にいるんですよね……しかも、病弱なネアの体に力を与えるきのみをつけ続けて……ずっとネアのことを支えているんですよね。うわ～純愛……純愛じゃないですか……たまらんですわ……真実の愛を感じました……。うっうっ
　話が前後しますが、また二人の出会いのシーンがかわいいじゃないですか。赤いきみと青いキミ。通常ロコンのフィアが、アローラロコンのネアのことを（実際に病弱だから、というよりはおそらく）「青いから」顔色が悪いけど大丈夫？　って声をかける、これめっちゃかわいいですよね、ふふふ。体調悪くて青白くなっちゃってるのかなって思ったんですよね……あまりにもかわいい……。そして二人が愛を深めていくシーンも、ネアの語りにとっても愛情や慕情があふれている感じがして素敵です。
　そしてですよ、そしてもうプロポーズシーンが大好きなんですが、

＞　彼との日々はより一層甘みを増し、私にとって無くてはならないものになっていく。一年、また一年と過ぎていくうちに、赤い毛並みの彼に対しても特別な感情を抱くようになっていた。育てている木も二人の関係を表すように、すくすくと天に向けて枝葉を広げていく。

　いやこの、二人の関係性の成長と木の成長を重ね合わせた描写、たまらんですよね……いやここ最高ですよ作者さん最高です（興奮）彼との日々はより一層甘みを増していく……そう、熟していく果実のようにね！！　ひゅうう～！！　からの、からのですよ、

＞　初めての実りを間近に迎えたある日のこと。

　プロポーズをする決意をお互いがして迎える日のことを「初めての実りを間近に迎えた」いやもうはああああ～……！！！　完璧……ッ！！　パーフェクト……ッ！！　素晴らしい……ッ！！　素晴らしいですよ作者さん！！　握手……ッ！！（深夜テンションで本当にすいません）
　そんでこの二人のプロポーズシーンが、素朴っていうか、大それていないっていうか、この二人らしくって、いいんですよねえ……カミカミのフォルくんとってもかわいい、青白い顔がチェリンボみたいになっちゃうネアちゃんとってもかわいい。はああかわいい。作者さん……ちゃんとプロポーズを完了した後でハンターを出現させてくれて、ありがとうございます……ハンターさんも待ってくれてありがとう（おそらく待っていた訳ではない）……。二周目、これから凄惨な別れが起こると分かりながら読んでいても、このプロポーズシーンは本当～に素敵だなと思いました。まあ……できるなら……喜びを分かち合う二人のことを……もうちょっとだけでも眺めていたかったですけどね（号泣）
　この後の戦闘シーン、「売り物にするって言ってたのに何で殺してしまったんだ……」っていうツッコミはどうしてもせざるを得ないのですが……、でもこう、ガブリアスが苦手な炎タイプのフォルの仇を、同じロコンでもガブリアスが得意な氷タイプのネアちゃんが討つっていう、この構図も綺麗でいいなあと思いました。よく考えられているなあ。
　そして、オチですよね。最後の一節。言い寄ってくる異性が何人もいた、っていう前提条件があるところがまた好きです。『当然』そのプロポーズを断っている、このネアちゃんの『当然』と言い切る言葉選びに、また愛情を感じるんだよなあ。そして……そして、最後の一行……ッ！！　タイトルの回収……ッ！！　これ……ッ！！　素晴らしい！！　タイトルの回収もダブルミーニングもバシッと決まってますね、控えめに言って完璧です！！　私これめっちゃめっちゃ好きでした……！！　作者さんに何度も握手を求めたい！！　素晴らしい！！
　この作品、凄くストレートな、言ってしまえばベタなネタなんですよね。かなり序盤で、終盤まで展開が読めてしまうと言いますか。でもね、きっとこのタイトル回収シーンを書きたかったんだろうなあと思うんですよ、このバシッと決まるところを書きたかったんだろうなあと思うんです。こういう、作者さんのやりたかったことが、バシッと決まっていて、びびっと読者にも感じられる、こういう作品は、例え展開がバレバレだろうがなんだろうが、読んでいて気持ちいいですね。いやあ良かったです。良かったです！！
　投稿お疲れさまでした！

※余談
　文章について気付いたことがありましたので、少し書かせていただきました。「作品の感想」とは違うかなと思いましたので、別途記載とさせていただきます。（多少生意気な指摘という形になっており大変恐縮なのですが）興味がありましたらご覧になってください。
https://privatter.net/p/3858427 （私のツイッターアカウント（@k_t_no）のPrivatterのリンクです）

　ああ……切ない恋の物語……キュウコンは長生きだから、辛い思い出を引きずって生きなければならない時間も必然的に長引くんでしょうね。石交換で契りを交わすって、ロマンチック。とってもいい雰囲気でしたのに、突然仲を引き裂かれてしまい、目を白黒させました。結ばれなかった婚約者の形見をずっと持ち続けてるのって、どんな気持ちなのでしょう……ほんわかした優しい文体とハードな展開のギャップにウッとなりました。タイトルの「あなたのみ」、いなくなってしまった彼のもう一つの形見というべき木との、守り守られつつの不思議な関係。愛しつづけるのはあなたのみであり、あなたの実であるというダブルミーニングですよね。ラストのラストで一気に切なさが加速しました。投稿、お疲れ様でした。

　「～だけ」という意味の「のみ」と「～の木の実」という意味の「のみ」というのをかけたダブルミーニングなタイトルでしょうか。工夫が感じられます。
　純愛、からの悲恋。普通のロコンとアローラロコンとのカップルというのは見た目としても映えますし、じめん・ドラゴンのガブリアスにほのおタイプでは弱点を突かれるけれどこおりタイプで反撃する、というタイプ相性をばっちり活かしたところもお見事の一言。ポケモンならではの関係性とでも言うべきでしょうか、そういった要素が活かされていると、私としては嬉しくなるところです。
　やはり告白のシーンはぐっときますね……。読んでいるこっちまでドキドキさせてくるシーンを活かすまでに、出会い→仲を深める→告白という一連の流れを作られるのが上手いと感じました。少しずつ親密になっていって、そこからのこのシーン、キター！　みたいな。その後に現在の会話で少し照れてるっぽいところも可愛らしい。
　回想の中に現在の会話を挟む工夫も面白かったです。全体的に描写が丁寧で、地の文にも力を入れられたのだろうということが感じられるようでした。
　たぶんハンターもガブリアスも撃退したのでしょうけれど、そのシーンは覚えてない、のか……ってなっちゃいましたね。フォルが倒れた直後だから致し方ないかもしれませんが、回想から現実にあっさり戻ってきてしまった感覚がありまして。戦っている間は無我夢中だと思うので、バトルシーンは現在の会話を挟んでスキップし、バトル後のシーンをもう一度回想を入れ、そこからラストに繋げると、唐突感は消えると思います。
　あとは文章力・表現力の底上げをしていけば効果的にストーリーを演出することもできてくると思います。状況の説明や心情描写そのものについては、読者によく伝わるよう丁寧に構築なさっているのだと思っていますので、あとはいかに読者の心に響かせるか、というところです。ふたりできのみを植えようと会話をしているシーンと、人間から逃げたりガブリアスに叩きのめされたりしているシーンとで、描写の力の入れ方を変えると、緩急というものが見えてくるかもしれません。
　良いストーリーラインを構築なさっている印象。これから先、物書きを続けなさるのであれば、上手くなりたいという気持ち次第で化けるであろう、そんな感覚を受けました。

　R15ということで何が起こるのだろうと思っていたら、ロコン達の愛が溢れる話でホッとしました（え）。
　読んでいて思ったのですが、あの尻尾で物を持てるのですね。確かにクルンとなっているから持とうと思えば持てそうですが、しっかり固定しているわけではなさそうだから振動で落ちたりしそう、とか思ってしまいました……。実際は着地の衝撃でも落ちていなかったので、安定感があって器用な尻尾なのだろうと思いますが（進化後の尻尾でも木の実を器用に掴んでいましたし）。
　最後のダブルミーニングもとてもいいですね。ネアさんのフォルさんへの愛を感じます。木の実の不思議な力も彼の愛が生んだと考えると、ますます彼らの愛の深さが感じられますね……（あれ、感想がグダグダになってきた）。
　タイトルを含めて素敵な話をありがとうございました！

R指定に騙されました！！　読む前はもっとぐっちゃぐっちゃのグログロしたものを想像しました、心が荒んでいてすみません……。
アローラキュウコンと通常色キュウコンの恋物語。純愛でした。いやもうほんと何というか、本当に良い意味でR15に騙されました。昔の二人の想い出を語るネアさんが最後微笑んでいるのが彼女の中でフォルくんの死というものはきちんと昇華されているのがわかって、とても好きです。「あなたのみ」というタイトルがまた秀逸ですよね。「あなただけ」と言う意味の「あなたのみ」。「フォルの木がつけた実」という意味の「あなたのみ」。素敵でした！