面白かったです。ホラーは分からないことがあるからこそ怖いのだと言うのが持論ですが、大味ながらもまさにホラーな作品でした。
under the false maskが温度の下がる作品だとすると、こちらは湿度の高い作品だと感じています。「気持ち悪さ」と「消化不良感」がこの作品の魅力だと思うのです。
XYのオカルトマニアのイラストのイメージにぴったりな波音のキャラクター性が強烈ですね。全く掴みどころがなく、何故ガスマスクなのかもよく分からないですし、過去の企画のお題を使ってくるメタ要素もまた気味の悪さに一役買っていると感じます。
主人公が妹のような存在に対して完全に諦めているのもポイントですね。この何も解決しない気持ち悪さがたまりません。
言うことがあるとすれば、波音らしき人物が折角謎の存在であるのですから、妹のキャラが昔からこうだった、と言うより、全然違う性格に豹変してしまったということにした方が個人的にはよかったかな、と思います。妹の身に何があったのかますます謎になるので、波音がより怖い存在感を放ってくれるだろうと思いました。主人公の諦めにも、より意味のある消化不良感を与えてくれるように思います。
それと、実際の方の名前を出すのはちょっと直接的かな、という気がしました。これをもう少しぼかしていれば★6を差し上げてたので残念です。個人的な心情を言えばこの気持ち悪さも嫌いではないのですが……チキンレースで突っ込み過ぎてしまったようなもの、と言いましょうか。
周辺状況の分からなさとして、両親の所在不明というのが個人的に凄く怪しく感じており、波音らしき人物に既に何かされてしまっているのではないか……という想像を掻き立てられてしまい、それがまた恐ろしかったです。
under the false maskが温度の下がる作品だとすると、こちらは湿度の高い作品だと感じています。「気持ち悪さ」と「消化不良感」がこの作品の魅力だと思うのです。
XYのオカルトマニアのイラストのイメージにぴったりな波音のキャラクター性が強烈ですね。全く掴みどころがなく、何故ガスマスクなのかもよく分からないですし、過去の企画のお題を使ってくるメタ要素もまた気味の悪さに一役買っていると感じます。
主人公が妹のような存在に対して完全に諦めているのもポイントですね。この何も解決しない気持ち悪さがたまりません。
言うことがあるとすれば、波音らしき人物が折角謎の存在であるのですから、妹のキャラが昔からこうだった、と言うより、全然違う性格に豹変してしまったということにした方が個人的にはよかったかな、と思います。妹の身に何があったのかますます謎になるので、波音がより怖い存在感を放ってくれるだろうと思いました。主人公の諦めにも、より意味のある消化不良感を与えてくれるように思います。
それと、実際の方の名前を出すのはちょっと直接的かな、という気がしました。これをもう少しぼかしていれば★6を差し上げてたので残念です。個人的な心情を言えばこの気持ち悪さも嫌いではないのですが……チキンレースで突っ込み過ぎてしまったようなもの、と言いましょうか。
周辺状況の分からなさとして、両親の所在不明というのが個人的に凄く怪しく感じており、波音らしき人物に既に何かされてしまっているのではないか……という想像を掻き立てられてしまい、それがまた恐ろしかったです。
兄が再三言う「帰ってくんな」がどこまで本心なのか、兄の手持ち達は妹へどんな感情を持っているのか、兄の趣味を超えてライフワークと化している怪異スポット探訪の目的、そもそもそれが趣味を超えてしまった理由。それらすべてが「妹は怪異である」という情報を得て見てみればがらりと違って見える、二読目で大きく印象の変わる非常に手の込んだ作品に仕上がっていると思います。
「波音」をそのものではなく、登場人物の名前として使うアイデアにも唸らされました。
ポケモンも話によっては怪異と扱われることがありますが、そのカテゴリにも収まらなさそうな存在になってしまった妹に何があったのか、そもそもこの怪異は本当に妹であるのか、ずっとこの関係が続いていくのか、妹に何か目的はあるのか。
親も実質おらずたった一人で多くの謎を抱えながら、それでもこの状況を日常として生きていくというこの先の主人公の姿さえ感じさせる作品だったと思います。
出てくるポケモンにも味もありました。オチの部分も面白かったです。オチまで読んでタイトルは振り返ると、そういうことだね! という驚きもあってとても良かったと思います。
というかこの妹の本当の正体はなんなのだろう……。果たして……。でも思考放棄してるし重要ではないのだろうか?
前回のポケストフェスや、ポケノベ文合せのお題まで組み込んでるのは面白いと思います。
ただ、実在する人のパロディがあまりにも多過ぎるのは、ちょっと身内ネタに縋りすぎであるという評価をせざるを得ません。
過去のお題を使うに留まれば、「分かった人はくすりと笑うことができる」ものなのですが、実在する人物の使わせ方はあまりにも露骨過ぎて、無粋であると感じます。
ここのポイントは、知らない人がスルー出来るかどうか、に限ると思います。知らない人がそういうネタを見た時に「これはなんだろう?」とならないような。本当に注意して見ないとわからない、気付いた時に驚きのあるような「さりげなさ」を出すべきであると感じました。
あと、おそらくわたしも挙げられていますが言われた身としては本当にコメントに困るものがあります。
今回、わたしは評価の軸としては「ポケストカーニバルに参加していない人にもオススメ出来るかどうか」を掲げていますので、その点どうしても厳しい評価をせざるを得ませんでした。
単なるクレイジーな妹と兄の心温まる?やりとりと思いきや、えっ妹さんな、何…?という。テンポよく読めてしまうのでよくわからないけどまあいいか、と思ってしまいますね。謎だけど謎なところがいいと思います(?)。
ラジオの周波数からふふっときて、軽快に話すコガネ弁男性パーソナリティと…の下りで爆笑しました。素敵な遊び心をありがとうございました。
行って→言って
ラジオの周波数を五八六キロヘルツに合わせると異世界に繋がる。こんな所にまでさるお方の影響が…!?と思ったところで身に覚えのある方々らしき描写が出てきて吹いてしまいました。お題の使い方も面白く、前回大会の三題噺のお題も入っているのがまたお洒落です。
メランコリィという名前のオカルトマニアなのかと思ったので見事に(いい意味で)裏切られました。そのお陰でいくらか誤解している部分もあるかもしれませんが……どうもオカルトマニアというと女性のイメージがあったのですが、男性のオカルトマニアがいてもおかしくはないですもんね。妹さん、本当に何だったのでしょう。先のお話のように姿を変える液状生命か、幻を見せる竜や化け狐か、はてまた「俺」の好きそうな「オカルト」の類なのか。
タイトルも「メランコリィ」に陥っている「オカルトマニア」が誰なのかもすごく気になります! お兄ちゃんなのか波音ちゃんなのか。はたまた名前だけでてきた彼女さんなのか。トランプの「神経衰弱」をこう訳すという話もあるそうなのでダブルミーニングかなとも思いました。
出ようと思ったに1万pt、実際に書きだしたに1万pt、楽しんで書いたに2万pt、書き上げたに4万pt。計8万pt。
各方面へ謝罪の旅に出ます。
かなりホラーテイストな作品ですが、ラノベチックなセリフの応酬でもうすっかり妹さんの訪問に慣れている様子がわかるということ、そしてラストシーンがすっきりしているということから恐怖は全然感じませんでした。なんというか、盆に帰ってくるご先祖様と仏前じゃなくて直接語り合ってるだけ、みたいな。定期的にお話しできるっていうのはお互いのためになることですし実は結構明るいお話なのかも。
ポケモンたちを家で繰り出したり、そこから両親の話に繋がったり、彼女との話が出てきたり、怪現象の話が出てきたり、この文字数であれやこれやに手が伸びてるのもすごい。その分掘り下げが浅くて「これは必要なことなのかなあ」と思うこともありましたが、ただ思いついたことをだらだらーっと語ってる、怪奇現象に慣れきってる様子が伝わってくるしこれはこれでいいのかも…?
ホラーテイストなのにすっきり読み終われる面白い作品でした。ありがとうございました。
やや芝居がかった口調の妹とそれを適当にいなすお兄ちゃん、ところどころに入る独特のルビによってラノベ調の小気味よいテンポで話が進んでいきます…が、最後のこれ、なんなんだろうな。兄の怪奇スポット巡りっていうのも恐らくはこの妹のようなナニカの正体を探るためにやってることなんでしょうが、ナニカが消えた後の兄の様子とタイトルから考えると、この先、これはこれでまあいいやっていうオチになりかねないのが心配なところではあります。書かれてないからその辺は想像するしか無いのですが、短編ということを考えるとこの配分でも仕方ないのかな。でもちょっと食い足りない部分はありますね。
まさかの妹さんこそが「オカルト」だっという衝撃的な最後。さっきまで主人公の前にいた妹さんは一体何者なのか、本物の妹さんは十年も前に何があったのか?
疑問は残りますが、主人公がどうにもならないと思っているので、疑問は疑問のままなのでしょうね。もし作者さんからの解説があれば、少し聞いてみたい気がします。
残されたお兄さんの気持ちを考えると、なんともやるせないです。
彼は妹がおかしくなる前から、オカルトマニアだったのでしょうか。
それとも、妹の変貌の謎を追ううちに、オカルトマニアと呼ばれるようになったのでしょうか……?
・本筋には関係ないチョイ役でしたが、フリージオの登場が嬉しかったです。
好きなんですよ、フリージオ。
・"実力派二人組男女ユニット『とらとらとら(風)』で恋の上昇気流は反比例!”
メタネタはあまり好きではないのですが、ここまで突き抜けると潔さを覚えます。ふふふ……
主人公の恋人はアローラに行っておいてよかった……のか??ミミッキュを捕まえに、ってところがどことなく不安なのですが。
少女の姿のままで十年、彼女は一体どこで「必須アイテム」に関する知識を得たのだろう。
旅に出ていたら、そういうことも自然と身に着いていくものなのかな。
そして彼女の目的とは、結局主人公に会いたいだけなのだろうか。
何だか、主人公が死んでからも普通に「一緒にいようよ」とか言って現世に縫い留められちゃいそうで、口調こそ明るいけれどヤンデレっぽい子だな~と勝手ながら思いました。
世界観的な意味で、ラノベかと思ったら現実だった話。
神苑山彦と神苑波音。どれぐらい考えてつけた名前なんでしょう。作者が。
まさにラノベ的というかDQNネームで、でもなんか日本神話ライクになっているのは魅力を感じますね。
ここまで周波数と言いながら波音とは言わなかったんで、たぶん名前がちょっと注目すべき場所な可能性があるのは確かなんでしょうけど。
ポケモンもう少し丁寧に扱ったらよりよかったなあと思います。
というか、本筋(書きたいこと)に絡まないのなら登場キャラを減らす。
決してそれほど前向きな態度ではないけれど、
主人公は“波音”と共に生き続ける。ってとこがキモだと感じました。
いわゆるとても”エモい”関係ですね。この種類自体はさほど僕の好物ではないけれど。
自分は一人っ子なんでこういう体験は絶対にないし。
妻はともかく兄弟姉妹を看取ることになる可能性は0%なんだけども、ね。
終わりそうで終わらなさそうで多分終わらないやつ。
ライトノベルを全然読まない人間なのでかなりの偏見と思い込みコミですが、ライトノベル的な二人だなあと思いました。だけどそれが悪くなくて、むしろこの突飛具合が読んでて楽しかったです。
特に意味はないと思い込んでいた「怪異スポット探訪」の趣味が、まさか結構重要だったとは思わず、最後は変な納得感というか、やられた感ありました。
作品投稿、お疲れ様でした!
締め切りぎりぎりだったのもあるかと思いますが、もう一つ二つ、お話を転がし、拾える情報があるといいなと思います。
妹の話を記事にすれば結構お金になりそうなものを、それをやらない所にお兄さんの良心を感じます。妹との漫才のようなやり取りも面白いですね。
さりげなくポケストフェステーマAの三題がセリフに入っている所に笑いました。あとここにも"五八六"のミームが……
このお兄さん、かなりレベルの高いトレーナーなのでは……? いやだからどうしたという話かもしれませんが、こうまでゴーストタイプに特化したパーティ(ヘルガーもいますが)というのはなんというか、ポケモンジムのジムトレーナーのような感触ですね。一体何の仕事をしているのだろうと勘繰りたくもなりますが……。まあ私が気になっただけなのでね!
ただどうしても、ストーリー的に全体的に会話が主体ということもあって、お話がどこへ向かっているのか分からないままどういう気持ちで読み進めればいいのかイマイチ分からなくてですね……。途中でラストの展開が想像できてしまったかもしれませんし、ギャグならばどったんばったん大騒ぎすべきだみたいな私の固定観念のせいかもしれません。作中のネタも、笑いよりも「大丈夫なのかこれ」というヒヤヒヤした感覚の方が強く感じられ、イマイチ作者さんの思惑通りに楽しめなかったというのが私個人の感想です。
最後の「考える事を放棄する。どうにもならない。取り敢えずもう寝よう。明日も仕事だ。」このシンプルな言葉群が、どこか諦めてしまったお兄さんの内心をよく表現していると思いました。テンポよく進んでいくという点は非常に良かったと思う所であります。
冒頭のツカミが良かったですね。シュールな状況を描いておいて読者に「この状況どうする?」って聞いているのが面白かったです。家帰ったらガスマスクをした少女がいて、周囲に小銭がばら撒かれているって凄い状況ですね。警察に連絡しましょう(笑)
妹と主人公のゆるい会話が読んでいて楽しかったです。パーフェクト神経衰弱ってなんだよって思わず突っ込みたくなりました。『神経衰弱』のお題を回収した後で即座に、過去企画のお題の『加湿器』を出してくる所が面白いなあと思いました。全部は理解できませんでしたが、このお話には小ネタがたくさん入っていますね。聞いた話だと内輪ネタも入っているみたいですね。そのへんの良し悪しについては置いとくとして、凄く楽しんで書かれていたんだなあと思いました。
ちゃんと手持ちのポケモンに面白いニックネームが付いていたりしてこのへんは凄い芸が細かいと感じました。しかしヘルガーに『ぽち』って。デルビル時代に名前を付けたんですかね。
お話としては、正直なんとも言えない感じがしました。妹と主人公の会話は凄く楽しかったのですが、本当に雑談と言った感じがしていて可もなく不可もなくと言った感じです。いや雑談も良いんですよ。雑談でも良いのだけど途中の物語の核心に迫るお話を入れてそこを強調させてくれないと、どこに着目して読んだら良いか分からなくなってしまう所があります。
結局の所妹の正体がよく分からないまま話が終わっていたので、どこかでそれについて明かして欲しかったなあっていう気持ちがあります。『とりあえずもう寝よう』って終わるのも中々潔くて良いのですが、できれば謎を明かしてから寝て欲しかったかなあと。
主人公の趣味である怪異スポット探訪の話が出ていて、オカルトマニアというタイトルとも繋がっているのでこの話が一番本筋なのかなあって思いました。ここについてもう少し深く掘り下げつつ、妹の正体ともリンクさせることができればまとまった作品として仕上がりそうな気がします。
妹のキャラだったりとか、会話だったりは光るものを感じたので是非今後もそこを活かしたお話を読ませて頂けたらと思います。投稿お疲れ様でした。
分かる人には分かる下ネタがひとつ。前回のフェスのネタが少し。妹らしき物体とお兄ちゃんがひたすらに駄弁る短編、ですね。最後のオチを持ってくるためにあえて日常感を出して会話を展開させたのでしょうか。会話の乱暴さなどから推察するに、作者さんはラノベ好き? 会話やオチ、設定がラノベっぽいな~と思いました。オカルトマニアの妹そのものが、一番のオカルトというオチはなかなか面白かったです。
お喋りが続く。オチとキャラに頼り切った印象があるので、シーンごとの工夫も意識できると良いのではないでしょうか。
> 少しの間、立ち尽くしていたらしい俺の手を、何かが握ってきて我に返る。視線を向けると、『おもかげ』が上目遣いに此方を見ていた。
> 下方を向いた俺の後頭部をわしわしと撫でられる。浮遊した『くらやみ』が撫でているらしい。
>「さんきゅー。大丈夫大丈夫。もう寝よう」
> 気遣いの出来る、最高の亡霊達を引き連れて、寝室へ向かう。
お兄ちゃん、結構メンタルに来ている……? のか? まるで気にしていないような素振りをしていてからのこれはちょっと……ちょっと……と、ときめき……卑怯ですよね……ていうかオカルトめぐりも妹のことを探してのことなんですよね。えっ優しいお兄ちゃん……ギャップにウッカリ萌えそうになりました……(ウッカリ)
言葉で殴り合うような面白おかしいやりとりを繰り返し繰り返し、溜めて、溜めて、溜めて……、からのちょっと切なさを匂わせるオチ、という落差が見所だと思います。読み返してみると、妹が人ならざるものである伏線が非常に細やかに散りばめられていて凄い! 身内ネタも含めてですが、軽薄な言葉の応酬、トリッキーな妹さんの行動、デスマスなどゴーストポケモンたちの可愛さ、過去企画のお題まで利用している点など、作者さんがやりたいもの、書きたいものを遺憾なく書きまくって暴れまくった、という感じでした。作者さんがノリノリで書かれたことが伝わってくる作品で、個人的にはそういうの好きです!笑
妹は結局なんだったんだろう、化かされているとして、その幽霊は何のために何度も目の前に現れるのだろう? 妹に手を掛けた何者かによる仕業なのか、妹の姿を追い求めているお兄ちゃんの願望がそれを見させているのか、それとも妹は死んだ訳ではなく……? など、色々と妄想が捗りますね。クレイジー妹の呪縛からはしばらく逃れられそうにはありませんが、お、お兄ちゃん頑張って……!!笑
投稿お疲れさまでした!
最終的に謎が残ったのと、少しノリについていけないところがありました。もっとバランス感のある文章になっていればもっと星をあげたと思います。