中二病でも恋がしたい、何センチメーターで花がすっとんでも

「遘帝??.97繧、繝ウ繝√〒闃ア縺ウ繧峨°縺」縺ィ繧薙〒縺」縺溘o縺代□縺代←荳ュ莠檎羅縺ァ繧よ°縺後@縺溘>?」


 この身体がこの上空78インチから着地する三秒前であり、十二分にタスクを執行する余裕はあると判断。
腰後部の予測着地地点に飛来している”猫騙し”による判断遅延は避けられないが、五秒後の攻撃行動をつつがなく実行する準備を始める。

0.44,
足を捻りダメージの軽減を最大限にする角度を計算、

0.58,
汎用的技射出姿勢がとれることを確認、


合計1秒02予測誤差オールグリーン、

『縺ソ繧?≧繝??縺ッ縺阪s縺。繧?≧縺九s繧偵?縺ェ縺」縺ヲ縺?k繝?シ』

ならばその前に、この身に備わった”緊張感”を最大限に行使させてもらおう。
猫騙しが飛来する。痛覚他意識が乱れる。着地完了、
かれの判断は”波導弾”、”とんぼ返り”のような不規則な軌道をとる相手を含めた判断だろう。
仲間がかけた襷は一撃をしか耐えられない為にこの類の相手の特性上その行動回数を増やすものではない可能性が高い。
交代されたポケモンに”波導弾”が着弾したことを確認し、仕返しのラスターカノンを身に受ける。

*

 この身体がこの上空75インチから着地する二秒強前であり、十二分にタスクを執行する余裕はあると判断。
真っ向から飛んで来た”サイコブレイク”を受け止めながらこちらはメガシンカの体制に移る。

0.45,
足を捻りダメージの軽減を最大限にする角度を計算、

0.68,
汎用的技射出姿勢がとれることを確認、


合計1秒13予測誤差オールグリーン、
『縺ソ繧?≧繝??縺ッ縺阪s縺。繧?≧縺九s繧偵?縺ェ縺」縺ヲ縺?k繝?シ』

ならばその前に、この身に備えられた”緊張感”を放つ。

かれの判断は”シャドーボール”、仲間がかけた襷は一撃をしか耐えられないがその前に勝負を決める。
交代されたポケモンに着弾したことを確認し、再度出て来た3匹目、ミュウツーを処理する。

*

 この身体がこの上空67インチから着地する二秒強前であり、十二分にタスクを執行する余裕はあると判断する。
特性”ムラっけ”で回避率の上がっている相手ではあるが、”波動弾”さえあれば、

0.58,
足を捻りダメージの軽減を最大限にする角度を計算、

0.67,
汎用的技射出姿勢がとれることを確認、


合計1秒25予測誤差一部レッド、
『縺ソ繧?≧繝??縺ッ縺阪s縺。繧?≧縺九s繧偵?縺ェ縺」縺ヲ縺?k繝?シ』

ならばその前にと、この身に備えられた”緊張感”を放ち、放ち、いや、この局面において相手の持ち物は食べ残しだから、

雑音を処理する。
着地に失敗し、立て直す。 相手の大きな口腔のすべてを満たす冷気、見え見えの予備動作から体を大きく逸らして避ける。
実際、技は不発にーーうまく決まらずに終わった
それでも、その技の範囲そのものは驚異的だった。
  波動弾の生成そのものに失敗する。
次善の弾を練り上げる。
そして、2回目の相手のポケモンの即死技が指示される直前にマスターは降参を選び、
それは分かる。
無様を晒し、勝利を捧げられなかったマスターとその対戦相手が手を取り合っているのも分かる。
ーーしかし、何故?


*
何故?

何故と問う。

「ミュウツー。」
“はい”
「どうした?」
かれは僕のトレーナーで、呼ぶ必要がある場合は『かれ』か『マスター』と呼んでいる。
かれと比べ、競う対象こそ僕はよく知らないが、今年もバトルコンクールを目指して競い合い、最強を目指している僕のよいトレーナーだ。
先の模擬戦三戦の身体的ダメージは回復し、ボールの中では休息状態にある意識は今は覚醒している。
“観客席を見ていました。それで反応が遅れました。すまない。”
僕の顔をまじまじと覗き込む。そこに、随分前の頃には時にあったような、僕たちを責めるような声音はない。
これは、家族や仲間を心配している時のかれの行動だ。
それを、なんで僕に?
“心配には及ばない。”
「ああ、心配っていうか、うん。やっぱり心配なんだな。」
ひとりでにそんなことを言うとかれは、
「こうやってボールから出してゆっくり話すのも久々だろう?オレはーー傾向分析と、戦術と、とにかくコンクールへの準備にかかりきりで、
実地で戦うミュウツーのイメトレにも全然付き合ってやれなかったからな。」と言った。
“話すまでもなく、僕らのコンビネーションは優秀です。僕も、マスターも、やるべきことをやって、共に臨むのみです。”
「ああ、うん、確かにそうだった。そうなんだけどさ。ミュウツーが何か悩んでるならーー」
“僕は、どういう答えを返せばいいんだろう。何故集中が乱れたのか、僕にも全くわからないのです。”
と、そこにここの女医が元・患者の僕らの様子を見に来た。
マスターが長らく滞在するポケモンリーグと呼ばれる施設に備え付けられたこの回復施設は、厳密には他の回復施設と異なりポケモンセンターではない。
町々ごとにそっくりの女医達のひとりである彼女は、職業プロ意識の強い彼女達には珍しく、心底不思議そうに、彼らのいうところの表情を浮かべた。
「さっきの3戦、お見事でした!—と言うには、冴えない顔ですね?」
そのコミュニケーションというものは我がマスターに伝わっているのだろうが、
「ありがたく受け取っておきます。でも、」
「あなたもそうだけど、」
穏やかながら、強い音で。
「ミュウツーくん出してもらえる?その子に、わたしは話があるの。」
“僕もマスターと見解を共有します。先ほどの3戦は、見事と呼ぶにはあまりに無駄が多い。”
「あのね。ふたりが何を悩んでいるのか、わたしにはちっともわからない。でも、あれぐらいのイレギュラーは、ポケモンバトルが未発達だった頃にはよくあったことよ。
無駄を削って、洗練されたバトルシーンが現れた現在だけど、かつてのシーンにだっていい所はたくさんあったわ。
もっと野性味があって、新規参入もしやすく、何より夢がーーこほん、話しすぎたね、ごめん。
ここまで、君たちの大ファンとしての意見。
それと、これは女医としての診断です。」
スゥと息を吸って。
「ミュウツー君のリンパ腺が腫れています。」
なるほど。
「人間でいう所のリンパ腺とはちょっと違って、エスパータイプのテレパシーをミュウツーにおいて司り入出力し、ポケモンたちの脳波をジャックすることだって可能な、
オーベム由来のミュウツーの器官。特性”緊張感”で畏怖たっぷりに撒かれる言葉もここから出ているわね。
で、これが腫れているのは怪電波がさっきの会場に撒かれていたのが原因って通達も来てるわ。
バトルで飛び交うエスパーエネルギーを観測する為の機器がミュウツー君に作用したと考えられるんだけど、
そもそも影響が小さい、こんな影響を与えるわけがない機器だから会場で許可が降りてるわけで、」
女医はうーんと考えると、
「ともあれ、この機器を使った方に、コンクールが始まる前に、聞きにいったらどうでしょうか。」

*

機器を使っていた主はサクサという人間の大人の女性だった。
エーテル財団で伝説・幻のポケモンの記録映画を撮ることとなった彼女は、この地方のポケモンバトルの在り方を調べに来たのだと言う。
この地方の大人すべてに最初のポケモンとして配布されるミュウツーは、推薦状システムなどという前時代の遺物とは比べものにならない機会平等をもたらした。
そんな世界で繰り広げられる少年のドキュメンタリー番組という体。

つまり、この物語の題名は、
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